【単行】走れ!第3セクター 6社目【高規格】

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路線一部廃止を検討、わたらせ渓谷鉄道
県、抜本的再生求める

第3セクター「わたらせ渓谷鉄道」(みどり市)の経営問題で、群馬、栃木両県が同社に対し、現在の
営業路線(44・1キロ・メートル)の一部廃止も含めた抜本的な支出削減策の検討を求め、同社側も
具体的な検討に入ったことが15日、わかった。関係者によると、今年度中に具体案の検討を進め、
廃止の有無や区間、バス転換などの代替輸送手段を決めたいとしている。

この問題では、先月9日に開かれた沿線自治体と群馬、栃木両県で構成する再生協議会で、同社が
「2009年までに赤字を約1億円以下に圧縮」するとした修正経営計画案を示したものの、継続的な
赤字補てんはできないとする沿線自治体側が反発、承認が見送られていた。
県はその際、「鉄道存続のためには、現状のサービスを維持するという前提条件を置かずに、抜本的な
支出削減策を検討してほしい」(川西寛県土整備担当理事)と求め、同社の松島茂社長も応じた。
同鉄道は、輸送人員に比べて営業路線の距離が長く、車両数や従業員数などに対する経費が構造的に
経営を圧迫している。そのため、県はその後の幹事会でも、営業路線を縮小した場合に経費がどの程度
まで削減できるのかといった具体案を示すよう、同社側に求めているという。
また、栃木県も、道路とレールを走行できる乗り物「DMV」(デュアル・モード・ビークル)を参考として提案
するなど、鉄道の枠組みにこだわらない経営改善策を求めている。DMV導入により車両の更新費用が
現状の3割程度に抑えられるという。
両県の提案に対し、同社はこれまで、現在の営業路線を維持する形の再生案にこだわってきたが、
夢切符廃止後の増収策のめどが立たないことから、路線縮小や、DMV導入を含む費用削減の検討作業に
着手。桐生―大間々駅間では通学客などで利用者が多いが、大間々以北の路線の一部では利用者が
少ない区間があり、廃止の場合にはそうした区間が対象となりそうだ。しかし、路線縮小には利用客や
観光施設、自治体からの反対が必至で、決定までにはう余曲折が予想される。
(2006年9月16日 読売新聞)

ttp://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news001.htm