スーパーはくと対やくも(智頭急行対伯備線)

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201名無し野電車区
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「スーパーはくと」効果智頭急行が株主配当決定

第3セクターの鉄道会社として、全国で初めて株主配当することを、8日の株主総会で正式に決めた
智頭急行(鳥取市扇町)。全国の3セク鉄道で苦戦が続く中、鳥取と大阪、京都を直結する
特急「スーパーはくと」の快走を背景に、配当に踏み切った。経常利益は過去最高の5億9000万円に
達するなど、“順風満帆”にも思える経営状態だが、3年後には鳥取自動車道の開通を控えており、
株式会社としての真価が問われることになりそうだ。

<経常利益、最高の5億9000万円 知事 好条件と関係者の英断>
◆黒字の背景◆
「ラッキーだったのは、山陽や関西とつながり、しかも特急を走らせることができたこと。地政学上の好条件と
関係者の英断があった」。株式の33・9%を保有する筆頭株主の片山知事は6日の定例会見で、成功の
要因を、こう分析した。
旧国鉄が計画していた智頭線(智頭〜上郡、56・1キロ)の建設が、経営再建のあおりを受けて凍結された
のは1979年。その後、沿線自治体が3セク方式での運営を決め、当初計画より踏み込んで、時速130キロの
高速運転が可能な「高規格化軌道」で整備した。
黒字の主力は鳥取と関西を2〜3時間で結ぶ特急「スーパーはくと」。2005年度の乗客数は過去最高の
76万9000人を記録し、初年度を除けば最低の25万5000人に落ち込んだ普通列車の3倍以上に達した。
「普通列車だけだったら黒字にはなっていない。『はくと』の効果が大きい」(片山知事)という。
(2006年6月9日 読売新聞)

ttp://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news001.htm
202名無し野電車区:2006/06/09(金) 22:18:02 ID:4p8ypM6O
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全国では経営厳しく
◆3セク鉄道の苦闘◆

全国初の配当実施に、同社の高宮史郎社長は「他の3セク鉄道の励みになれば」とする。ただ、「各社とも
非常に苦労している。それぞれの原因があり、『うちを手本に他でも配当できる』とは決して言えない」と
付け加えるなど、全国の3セク鉄道の経営状況は極めて厳しい。
国土交通省鉄道局によると、3セク鉄道は▽旧国鉄が「特定地方交通線」(赤字ローカル線)と選定した
路線を引き継いだ▽旧国鉄が計画しながら経営再建の一環で建設を凍結した路線を整備し直した――
などの形態がある。前者にあたり、北海道東部の高原地帯を走る「北海道ちほく高原鉄道」(北海道)の
「ふるさと銀河線」(北見〜池田、140キロ)は今年4月、廃止された。
冬はマイナス30度にもなる厳寒地で、住民の足を確保するために、地元が旧国鉄の赤字ローカル線を
JR北海道から引き継ぎ、1989年に開業。ピーク時こそ102万人の利用があったが、少子高齢化や
車社会化が進み、04年度は半分以下の45万人に減少。赤字を消せなかった。
同社は「沿線人口が減る一方で、経営安定化のための基金も底をついた。北海道の田舎を走るうちと、
関西の都市部につながる智頭急行とでは違いすぎる」と嘆く。
(2006年6月9日 読売新聞)

ttp://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news002.htm
203名無し野電車区:2006/06/09(金) 22:18:40 ID:4p8ypM6O
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鳥取自動車道に対抗 3年かけ全面改装/サービス向上
◆先行きに暗雲も◆
3セク鉄道で全国トップの黒字を誇る「北越急行」(新潟県)の「ほくほく線」(六日町〜犀潟、59・5キロ)。
特急「はくたか」はJR線と乗り入れ、上越新幹線と接続、首都圏と新潟県を結ぶ幹線として、開業翌年度の
97年度から連続して黒字経営を続ける。04年度の経常利益は智頭急行を上回る約9億3000万円を記録した。
しかし、現在建設されている北陸新幹線が開通すれば、大打撃が予想され、同社総務部は「新幹線が
できれば、客を奪われ、赤字に転落するのは間違いない。今は一生懸命貯金して備えている状態。
智頭急行のような配当は考えていない」という。
智頭急行にも、不安材料はある。佐用町(兵庫県)と鳥取市を結ぶ鳥取自動車道が2009年度に全線開通の
予定で、強力なライバルの登場が目前に控える。
智頭急行はこの日の株主総会にあわせ、特急「スーパーはくと」の全面改装を発表した。来年度から3年間、
約8億円をかけて取り組むもので、開通以来最大規模の改装となる。
乗客からの要望を基に、全座席を禁煙化。点字で指定座席番号を表示したり、車イス用トイレのドアを自動式に
改装。車内の電光掲示板で、最新ニュースが見られるよう、FM文字放送も追加する。
「サービス向上と、全面改装によるイメージアップで、鳥取自動車道に対抗、利用客を引き留めたい」としている。
第三セクター鉄道等協議会(東京都墨田区)の武田縣(あがた)事務局長は「鳥取と山陽、関西の間には
山があり、以前は鉄道が走っていなかった。そこを結んだ立地条件のよさやJRとの乗り入れ効果が黒字の
大きな要因。高速道路の開通で影響を受けるかも知れないが、相乗効果でさらに活性化してくれれば一番いい」
と話している。
(2006年6月9日 読売新聞)

ttp://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tottori/news003.htm