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朝日新聞 > 北海道
旧銀河線、観光運転を延期/陸別 2006年07月17日(※陸別駅構内の車両画像あり)
■また走らせたい・・・予算間に合わず

旧ふるさと銀河線の一部区間を公園化して列車を走らせ鉄道ファンらを呼び込む――十勝支庁陸別町は、
8月にもスタートを予定していた観光用列車運転を取りやめ、来年に持ち越すことになった。公園化に必要な
施設整備事業の予算措置などが間に合わないためだ。漫画家の松本零士さんが描いた「銀河鉄道999」の
ラッピング列車が再び雄姿をみせるのは、早くても来年春になる。
陸別―川上駅間の公園化には、一般の人が立ち入りできないように線路の両側を金網フェンスで囲む必要が
ある。このフェンス設置に加え、陸別駅構内に列車6両分の車庫建設、川上駅の記念館改修などの費用は、
計2億円を見込んでいる。
現在は道に補助金申請をしている段階で、工事発注までにはなお時間がかかる見通しだ。このため、8月に
も予定していた列車の運転を断念。周辺市町には事業がうまくいくのか心配する声もある。
鉄道ファンの一人、鉄道友の会北海道支部長の松居国男さん(64)は「何とか予定通りにスタートして
ほしかった。陸別町に頑張ってもらうしかない。完成したら、会員で希望者を募り、ぜひ乗りたい」と運転実現に
期待を寄せている。
5月に3回開いた町民への説明会で、町は来年度から3年間の入園者と収入見通しを明らかにした。公園の
開園期間は4月下旬から10月末までで列車の運行は土日祝日と夏休みの計80日を予定。07年度は
入場者1万4300人、収入1860万円、08年度1万4800人、2340万円、09年度1万5300人、2410万円。
最近の試算では09年度に黒字を見込んでいる。
町はこれだけの入場者を予想した根拠について「道の駅の利用者、上川支庁美深町のトロッコ王国など
類似施設の実績をベースに算出した数字」と説明した。事業は町から商工会の有志が立ち上げた
有限会社「銀河の森」に委託。赤字補填はしない方針も明らかにしたという。

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