びわこ京阪奈線スレッド

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257名無し野電車区
◎琵琶湖環状線
車両は225系を投入する。朝、夜はびわこエクスプレスを走らせる。停車駅は大幅削減。
新大阪、京都、山科、大津、草津、野洲、近江八幡、彦根。石山、守山は通過させます。
湖西新快速は近江今津以降各駅ダイヤを取り止め。安曇川のみの停車になります。
ラッシュ時は新旭にも停車し、北小松、近江高島を冷遇するダイヤになります。
また永原、マキノ、近江中庄は一部通過となります。秋のダイヤ改正で敦賀まで走ります。
JR京都線では環状線快速(1/2h)が吹田又は摂津富田に停車します。
新快速は環状線のものの一部が石山、守山通過になります。そのほか、雄琴に新快速が全停します。
また、神戸方面では垂水に快速が全停し、西明石、三ノ宮間での快速電車が新設、またその快速は須磨駅通過、新長田駅停車となり、新長田駅利用者の利便性があがるほか垂水〜元町も便利になります。
また西ノ宮駅の快速が一部通過となり、立花に停車します。このほか、一部新快速は岡山へ延伸されるなど、かなりの変更があります。
また春ダイヤで減便となった約170本のうち半分ほど元に戻します。
また桂駅が開業するとともに、高槻〜京都で普通を増便し、快速を長岡京のみの停車にします。ただし、昼間は各停です。
琵琶湖環状線は終日運行され近江塩津で対面乗り換え環状運転となります。また島本駅を2007年春に開業させたとき余裕のできるダイヤになります。
びわこ京阪奈線におきましては、建設を取り止めております。今津上中線および大阪外環状線も建設を中止いたしました。一方、嵯峨野山陰線、複線工事は順調にすすんでおります。
これらのことは9/12に発表いたします。
つづいて、新幹線一部ダイヤ修正について
新幹線のぞみ号の一部が新神戸通過になります。
そのほか、こだま0系の廃止、東海道新幹線のぞみ号の300系をN700におきかえるなどして高速化をはかります。
また広島のぞみを福山に全停させ、博多のぞみの新山口のみ停車パターンのものを福山に停車させます。
また、ひかりRSの一部を京都折り返しにし、京都駅の利便性を高めます。
また、新大阪行きのぞみのほとんどを岡山に延伸します。
258名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:38:01 ID:tL+rDjNF
◎琵琶湖環状線
車両は225系を投入する。朝、夜はびわこエクスプレスを走らせる。停車駅は大幅削減。
新大阪、京都、山科、大津、草津、野洲、近江八幡、彦根。石山、守山は通過させます。
湖西新快速は近江今津以降各駅ダイヤを取り止め。安曇川のみの停車になります。
ラッシュ時は新旭にも停車し、北小松、近江高島を冷遇するダイヤになります。
また永原、マキノ、近江中庄は一部通過となります。秋のダイヤ改正で敦賀まで走ります。
JR京都線では環状線快速(1/2h)が吹田又は摂津富田に停車します。
新快速は環状線のものの一部が石山、守山通過になります。そのほか、雄琴に新快速が全停します。
また、神戸方面では垂水に快速が全停し、西明石、三ノ宮間での快速電車が新設、またその快速は須磨駅通過、新長田駅停車となり、新長田駅利用者の利便性があがるほか垂水〜元町も便利になります。
また西ノ宮駅の快速が一部通過となり、立花に停車します。このほか、一部新快速は岡山へ延伸されるなど、かなりの変更があります。
また春ダイヤで減便となった約170本のうち半分ほど元に戻します。
また桂駅が開業するとともに、高槻〜京都で普通を増便し、快速を長岡京のみの停車にします。ただし、昼間は各停です。
琵琶湖環状線は終日運行され近江塩津で対面乗り換え環状運転となります。また島本駅を2007年春に開業させたとき余裕のできるダイヤになります。
びわこ京阪奈線におきましては、建設を取り止めております。今津上中線および大阪外環状線も建設を中止いたしました。一方、嵯峨野山陰線、複線工事は順調にすすんでおります。
これらのことは9/12に発表いたします。
つづいて、新幹線一部ダイヤ修正について
新幹線のぞみ号の一部が新神戸通過になります。
そのほか、こだま0系の廃止、東海道新幹線のぞみ号の300系をN700におきかえるなどして高速化をはかります。
また広島のぞみを福山に全停させ、博多のぞみの新山口のみ停車パターンのものを福山に停車させます。
また、ひかりRSの一部を京都折り返しにし、京都駅の利便性を高めます。
また、新大阪行きのぞみのほとんどを岡山に延伸します。
259名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:38:43 ID:tL+rDjNF
滋賀県における公共交通機関の維持整備に関する計画について

諮  問  昭和56年 1月29日
答  申  昭和57年 4月 6日
改定諮問  平成 6年 7月 6日

改定諮問理由
前回の昭和57年答申以後昭和62年4月に国鉄改革が実施される等鉄道を巡る状況が大きく変化し、
交通サービスの高度化、高齢化社会の進展、環境・エネルギー問題等交通を取り巻く制約条件が健在化する等様々な社会変化が起こっている。
こうした状況の変化や課題に対応し、効率的な公共交通機関の維持整備を図り、新たに中長期的な展望に基づく公共交通機関の維持・整備のあり方を示すため。

改定答申  平成 7年 6月 9日

改定答申内容
滋賀県を大津湖南交通圏、甲賀交通圏、中部交通圏、湖東交通圏、湖北交通圏、湖西交通圏の6つの交通圏に分け、
滋賀県の公共交通の維持整備についての重点目標と計画を含め、
それぞれの交通圏の公共交通の維持整備の基本的方向と進めるべき主な施策について提言している。
〇大津湖南交通圏
・琵琶湖博物館等の整備が進められている烏丸半島における湖上アクセスの検討。
・滋賀県の中心地域として住宅開発が進んでおり、これに対応したバス路線の新設や運行回数の増回を進める。
・JR石山駅周辺等渋滞によりバスの機能が低下している地域については、バス優先レーンの設置やバスロケーションシステムの導入等を図る。
・大阪・京都方面との連絡強化のため、JR東海道本線の輸送力増強及び京阪京津線の京都東西線への乗り入れを行う。
・びわこ・京阪奈・大阪線(湖東・大阪線)構想の実現に向けた需要喚起策の検討を行う。
・本交通圏の北部地域(米原駅と京都駅の中間付近)における新幹線の新駅の設置について検討する。
・びわこ空港が整備された場合には、県内主要都市からのリムジンバスやタクシーといった公共交通機関によるアクセス整備を図る。

〇甲賀交通圏
・JR草津線の増発、増結、行き違い設備の新設等による輸送力増強を図る。
・JR草津線沿線の住宅開発に合わせバス路線の新設・運行回数の増回を図る。
・近江鉄道及び信楽高原鉄道の機能強化を検討する。
・びわこ・京阪奈・大阪線(湖東・大阪線)構想の実現に向けた需要喚起策の検討を行う。
260名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:39:22 ID:tL+rDjNF
滋賀県における公共交通機関の維持整備に関する計画について

諮  問  昭和56年 1月29日
答  申  昭和57年 4月 6日
改定諮問  平成 6年 7月 6日

改定諮問理由
前回の昭和57年答申以後昭和62年4月に国鉄改革が実施される等鉄道を巡る状況が大きく変化し、
交通サービスの高度化、高齢化社会の進展、環境・エネルギー問題等交通を取り巻く制約条件が健在化する等様々な社会変化が起こっている。
こうした状況の変化や課題に対応し、効率的な公共交通機関の維持整備を図り、新たに中長期的な展望に基づく公共交通機関の維持・整備のあり方を示すため。

改定答申  平成 7年 6月 9日

改定答申内容
滋賀県を大津湖南交通圏、甲賀交通圏、中部交通圏、湖東交通圏、湖北交通圏、湖西交通圏の6つの交通圏に分け、
滋賀県の公共交通の維持整備についての重点目標と計画を含め、
それぞれの交通圏の公共交通の維持整備の基本的方向と進めるべき主な施策について提言している。
〇大津湖南交通圏
・琵琶湖博物館等の整備が進められている烏丸半島における湖上アクセスの検討。
・滋賀県の中心地域として住宅開発が進んでおり、これに対応したバス路線の新設や運行回数の増回を進める。
・JR石山駅周辺等渋滞によりバスの機能が低下している地域については、バス優先レーンの設置やバスロケーションシステムの導入等を図る。
・大阪・京都方面との連絡強化のため、JR東海道本線の輸送力増強及び京阪京津線の京都東西線への乗り入れを行う。
・びわこ・京阪奈・大阪線(湖東・大阪線)構想の実現に向けた需要喚起策の検討を行う。
・本交通圏の北部地域(米原駅と京都駅の中間付近)における新幹線の新駅の設置について検討する。
・びわこ空港が整備された場合には、県内主要都市からのリムジンバスやタクシーといった公共交通機関によるアクセス整備を図る。

〇甲賀交通圏
・JR草津線の増発、増結、行き違い設備の新設等による輸送力増強を図る。
・JR草津線沿線の住宅開発に合わせバス路線の新設・運行回数の増回を図る。
・近江鉄道及び信楽高原鉄道の機能強化を検討する。
・びわこ・京阪奈・大阪線(湖東・大阪線)構想の実現に向けた需要喚起策の検討を行う。
261名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:40:35 ID:tL+rDjNF
滋賀県における公共交通機関の維持整備に関する計画について

諮  問  昭和56年 1月29日
答  申  昭和57年 4月 6日
改定諮問  平成 6年 7月 6日

改定諮問理由
前回の昭和57年答申以後昭和62年4月に国鉄改革が実施される等鉄道を巡る状況が大きく変化し、
交通サービスの高度化、高齢化社会の進展、環境・エネルギー問題等交通を取り巻く制約条件が健在化する等様々な社会変化が起こっている。
こうした状況の変化や課題に対応し、効率的な公共交通機関の維持整備を図り、新たに中長期的な展望に基づく公共交通機関の維持・整備のあり方を示すため。

改定答申  平成 7年 6月 9日

改定答申内容
滋賀県を大津湖南交通圏、甲賀交通圏、中部交通圏、湖東交通圏、湖北交通圏、湖西交通圏の6つの交通圏に分け、
滋賀県の公共交通の維持整備についての重点目標と計画を含め、
それぞれの交通圏の公共交通の維持整備の基本的方向と進めるべき主な施策について提言している。
〇大津湖南交通圏
・琵琶湖博物館等の整備が進められている烏丸半島における湖上アクセスの検討。
・滋賀県の中心地域として住宅開発が進んでおり、これに対応したバス路線の新設や運行回数の増回を進める。
・JR石山駅周辺等渋滞によりバスの機能が低下している地域については、バス優先レーンの設置やバスロケーションシステムの導入等を図る。
・大阪・京都方面との連絡強化のため、JR東海道本線の輸送力増強及び京阪京津線の京都東西線への乗り入れを行う。
・びわこ・京阪奈・大阪線(湖東・大阪線)構想の実現に向けた需要喚起策の検討を行う。
・本交通圏の北部地域(米原駅と京都駅の中間付近)における新幹線の新駅の設置について検討する。
・びわこ空港が整備された場合には、県内主要都市からのリムジンバスやタクシーといった公共交通機関によるアクセス整備を図る。

〇甲賀交通圏
・JR草津線の増発、増結、行き違い設備の新設等による輸送力増強を図る。
・JR草津線沿線の住宅開発に合わせバス路線の新設・運行回数の増回を図る。
・近江鉄道及び信楽高原鉄道の機能強化を検討する。
・びわこ・京阪奈・大阪線(湖東・大阪線)構想の実現に向けた需要喚起策の検討を行う。
262名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:44:24 ID:tL+rDjNF
【「青に変わらない」 制御盤も異常 安全確認せず】

 1991年5月14日。その日は、朝から抜けるような五月晴れだった。

 信楽高原鉄道の列車運行を担当する里西孝三主任は午前八時十分ごろ、滋賀県甲賀郡信楽町の信楽駅に出勤した。ロッカー室で制服に着替え、いつものように駅務室で、会社から貸し与えられた懐中時計をNTTの時報に合わせた。
 春の交通安全運動の一環として、近畿運輸局の係官がこの日、安全対策などの査察に来ることになっていた。泊まり明けの職員から、係官が昼前に信楽駅に到着する下り列車で来ることを知らされた。
 午前十時十分、貴生川発の下り列車(三両)が定刻より約三分遅れて信楽駅一番ホームに到着した。満員に近い約二百五十人の乗客があった。改札口南側の臨時集札所は混雑し始めた。
県立陶芸の森で開催中の世界陶芸祭のために特別に設けられていた。連休後の平日にもかかわらず陶芸祭は連日、人気を集めていた。
 到着列車は、折り返し午前十時十四分貴生川行き上り列車として発車する予定だった。車庫から一両増結され計四両編成となった。里西主任は、列車を出発させるためホームの先に立っている信号機を青にしょうと、駅務室にある制御盤のテコを倒した。
二、三度テコを倒したが、出発信号は青に変わらなかった。
 上り、下りの列車の進行方向がわかる制御盤の盤面には、なぜか下り列車が信楽駅方向に向かっていることを示す表示灯が点灯していた。
 下り列車はいま信楽駅に到着したばかりだ。次にJR草津線から高原鉄道に乗り入れるJR臨時列車「世界陶芸祭しがらき号」は、貴生川駅を発車する前だ。信楽駅に向かって走行する列車がない以上、点灯するはずがない。
里西主任は、駅務室とホームの間にいた上司の中村裕昭業務課長に、異常を伝えた。中村課長は制御盤を見て、信号設備工事会社から派遣されていた八木沢守係長を呼ぶように言った。
 八木沢係長はこの時、臨時集札所で乗客の切符を集める手伝いをしていた。「きょうはアルバイトが少ないので」と頼まれ、列車を降りる客に応対していた。制御盤に下りの表示灯が点灯しているのを見た後、信号機を点検するため、電気設備のリレー室に急いだ。
263名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:46:45 ID:tL+rDjNF
信楽町役場に年金の書類を出した後、一両目で発車を待っていた信楽町牧、無職辻キサさん(74)は、運転士が「しばらくお待ち下さい」と車内放送するのを聞いた。
駅員らは列車と信号機の方を行き来し、ばたばたしていた。「三、四人の駅員さんが何か心配そうな顔をして話をしておられましたが、内容まで分かりませんでした」
 時間は刻々と過ぎた。だが、出発信号は青に変わらない。里西主任はこの時、中村業務課長から「腕章を出せ」と怒鳴られた、という。トラブルで信号機が使えない場合には、代わりの運行方法として、腕章をした人間が運転士とは別に乗り込むことになっていた。
 里西主任は駅務室の用品箱から、腕章を取り出して中村業務課長に渡した。腕章を受け取った別の職員、中村業務課長、近畿運輸局の係官を出迎えに行く奥村清一常務らが列車に乗り込んだ。
 午前十時二十五分ごろ、貴生川行きの高原鉄道の上り列車は赤信号のまま、定刻より十一分遅れて発車した。だが、発車前に、行き違い場所の小野谷信号所に職員を派遣して、対向列車の位置などの安全確認はされないままだった。
 JR臨時列車「世界陶芸祭しがらき号」は、定刻より約二分遅れの午前十時十八分、世界陶芸祭に向かう乗客ら716人を乗せ、貴生川駅を発車していた。
JR京都駅のホームは軽装の夫婦連れら世界陶芸祭を楽しみにする乗客であふれていた。
JR臨時列車「世界陶芸祭しがらき号」(林光昭運転士)は、あっという間に乗客で埋まり、定刻より五分遅れの午前九時三十分に始発の京都駅を発車した。
 「三両目に乗ろうとしたが乗れそうになく、二両目、一両目と前に進んだ。車内は身動きが自由にできず、すし詰め状態だった」と城陽市の会社員。定員の約二・五倍の乗車率だった。
 世界陶芸祭号は、草津線の貴生川駅から信楽高原鉄道(単線)に乗り入れ、水口町の小野谷信号場で、先に待避線に入って停車している高原鉄道列車を右手に見ながら、その間に通過し、信楽駅に到着することになっていた。
 大津駅を過ぎたころ、乗客の中に気分が悪いと訴える中年の女性が二人あり、車掌室で休んでいたが、うち一人は草津駅で降りた。
264名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:47:46 ID:tL+rDjNF
草津線などの運行管理をする亀山CTCセンター(三重県亀山市)では、陶芸祭号が遅れていることを知り、午前九時四十四分ごろ、遠隔操作で下り方向の走行を優先させる「方向優先テコ」を作動させた。
 方向優先テコを操作すれば、小野谷信号の上り出発信号を赤にし続け、上りの高原鉄道を停車させておくことができ、予定通り行き違いが可能となる。
 貴生川駅に到着した世界陶芸祭号は、停車時間などの短縮でやや遅れを回復。定刻より約二分遅れの午前十時十八分発車、信楽高原鉄道に乗り入れた。依然、超満員で七、八人の乗客がホームに残った。
【11日前にも「赤」発車 誤出発装置 正常に作動】

 91年5月14日の大惨事で、信楽高原鉄道も、列車に乗っていた奥村清一常務や中村裕昭業務課長ら職員五人の命を失った。
  事故後まもなく、信楽高原鉄道が、事故が起きた11日前の「5月3日」にも赤信号で発車していたことが、滋賀県警の調べ分かった。
 14日と同じく、3日も、信楽駅の上り出発信号が赤から青に変わらず、上り列車は赤信号のまま発車した。
 3日は、赤信号の発車を検知して対向列車側の信号を強制的に赤にする「誤出発検知装置」が正常に作動。JR世界陶芸祭号は待避線がある小野谷信号場内に停車し、事故には至らなかった。
265名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:49:15 ID:tL+rDjNF
 信楽駅を高原鉄道列車が発車する直前に、列車が行き違う小野谷信号場に行くよう指示された高原鉄道の神山昇主任は、倉田富司施設主任と二人で白色軽トラックで信号場を目指していた。JR世界陶芸祭号と行き違いさせるポイントを切り替えるカギを手にしていた。
 国道307号に出て間もなく、右手に列車の前部が盛り上がった高原鉄道の車両が目に飛び込んだ。
 「列車が脱線している」。倉田主任は軽トラックの無線で信楽駅へ叫ぶように通報した。午前十時四十分ごろだった。線路に近づくと、車体の前が空に向け45度の角度で折れ曲がったJR世界陶芸祭号があった。「衝突しとる!けが人もいる」。二報を入れた。
 昼前に到着予定の近畿運輸局の係官に説明するため、信楽駅事務室の自席で、踏切など安全対策案を考えていた山本長生施設課長は「頭の中が真っ白になった」。
 直後、事故の列車内は不思議なほど静かだった。
 甲賀郡消防本部の上村光男さん(43)と堂山吉広さん(40)は、三階建てほどの高さに傾斜したJRの先頭車両の前部に入った。約五十人の乗客が車両の底に折り重なっていた。
 乗客の手足が座席にはさまり、人の重みで引っぱり出せない。「早く助けて」。小さな声が、むこう側で何度も消えていった。「みなさん、体力も気力もすでになかったのだと思います」
 車両は鉄板が厚く、切断は難しい。国道側と山側の窓にロープを張り、上から順に救出するしかなかった。救助作業は難航、時間との闘いだった。白いヘルメットがまたたく間に血で染まった。
 高原鉄道の運転席から、淵本繁運転士=当時(51)=の遺体を収容し、救助作業を終えたのは、日付が変わった十五日午前零時を過ぎていた。
 死者はJR30人、高原鉄道12人。重軽傷数は合わせて614人。大惨事だった。
266名無し野電車区:2006/02/24(金) 22:50:15 ID:tL+rDjNF
【「いつもと違う…」 高原列車の姿 待避線になし】

 午前十時二十五分ごろ、上りの高原鉄道列車が赤信号のまま発車した信楽駅では、里西孝三主任が急いで駅務室に戻り、制御盤に赤信号で発車したことを示す「誤出発ランプ」が点灯しているかどうか確かめた。
 赤信号で発車すると、線路上の検知装置が、小野谷信号所の下り出発信号を強制的に赤にする。下りの世界陶芸祭号は、小野谷信号所内で停車して正面衝突は防げるはずだった。
 里西主任は誤出発ランプの点灯を見るのは初めてだった。しかし、信楽駅の制御盤では小野谷信号所の信号機の状態は分からず、本当に作動しているか不安があったという。
 「信楽指令、感度あれば応答せよ」。発車して間もなく、駅務室の無線機に、列車に乗り込んだ中村裕昭業務課長からの声が飛び込んできた。「八木沢係長を呼んでくれ」
 世界陶芸祭号は午前十時半ころ、小野谷信号場にさしかかった。先に待避線に入って停車しているはずの高原鉄道列車の姿はなかった。
 林運転士は、高原鉄道を三十回あまり往復していた。上り列車が到着していない時もあった。その時の下り信号は赤だった。
 だが、この日は青信号だった。「いつもと違うかなと感じたが、上り列車は何かの事情で信楽駅に止まっていると思った」。青信号だったので通過した。
 沿線は新緑が鮮やかだった。信楽駅まであと五・六キロ。ゆるやかな下りから、カーブになった。時速五十四キロ前後。
 その時、高原鉄道列車が目の前に現れた。「だめだ」。林運転士は非常ブレーキをいっぱいにかけて目を閉じた。
 白色ボディーの高原鉄道列車と、肌色の世界陶芸祭号の先頭車両が、空に向かって山のように盛り上がっていた。
267名無し野電車区:2006/02/24(金) 23:26:52 ID:a1aywtCV
 信楽駅を高原鉄道列車が発車する直前に、列車が行き違う小野谷信号場に行くよう指示された高原鉄道の神山昇主任は、倉田富司施設主任と二人で白色軽トラックで信号場を目指していた。JR世界陶芸祭号と行き違いさせるポイントを切り替えるカギを手にしていた。
 国道307号に出て間もなく、右手に列車の前部が盛り上がった高原鉄道の車両が目に飛び込んだ。
 「列車が脱線している」。倉田主任は軽トラックの無線で信楽駅へ叫ぶように通報した。午前十時四十分ごろだった。線路に近づくと、車体の前が空に向け45度の角度で折れ曲がったJR世界陶芸祭号があった。「衝突しとる!けが人もいる」。二報を入れた。
 昼前に到着予定の近畿運輸局の係官に説明するため、信楽駅事務室の自席で、踏切など安全対策案を考えていた山本長生施設課長は「頭の中が真っ白になった」。
 直後、事故の列車内は不思議なほど静かだった。
 甲賀郡消防本部の上村光男さん(43)と堂山吉広さん(40)は、三階建てほどの高さに傾斜したJRの先頭車両の前部に入った。約五十人の乗客が車両の底に折り重なっていた。
 乗客の手足が座席にはさまり、人の重みで引っぱり出せない。「早く助けて」。小さな声が、むこう側で何度も消えていった。「みなさん、体力も気力もすでになかったのだと思います」
 車両は鉄板が厚く、切断は難しい。国道側と山側の窓にロープを張り、上から順に救出するしかなかった。救助作業は難航、時間との闘いだった。白いヘルメットがまたたく間に血で染まった。
 高原鉄道の運転席から、淵本繁運転士=当時(51)=の遺体を収容し、救助作業を終えたのは、日付が変わった十五日午前零時を過ぎていた。
 死者はJR30人、高原鉄道12人。重軽傷数は合わせて614人。大惨事だった。
268名無し野電車区:2006/02/25(土) 00:39:05 ID:1qaO0KV+

 滋賀県・信楽町の信楽高原鉄道で一九九一年五月、列車が単線上で正面衝突して
死者四十二人、重軽傷者六百十四人を出した事故をめぐって、犠牲者の遺族が高原鉄道と
JR西日本を相手に総額約十一億三千六百万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が大阪地裁であった。
 判決はJRに対して「主体的に安全対策を講ずべき立場にあった」と認定し、
「注意義務違反があった」とした上で高原鉄道とJRの両社に総額約五億円を支払うよう命じた。
JRの責任を初めて認めた原告全面勝訴の判決といえる。
 訴訟ではJRに過失があるのか、その法的責任がどこまであるのか、が最大の争点となっていた。
 事故の刑事責任については大津地裁で公判中だが、高原鉄道側の三人だけが起訴され、
JRはだれも刑事責任が問われなかった。今回の民事訴訟でもJRは最初から一貫して責任を認めていない。
 JR側は事故の予見は不可能で、自らに安全配慮義務はなく「事故原因は赤信号なのに十分に
安全確認しないで出発させた高原鉄道側にある」と主張。これに対し、遺族と高原鉄道側は
「JRにも責任がある」と追及した。
269名無し野電車区:2006/02/25(土) 00:39:54 ID:1qaO0KV+

 この日の判決でJRには事故が発生する「因果経過の重要部分を予見できた」と認定。
また事故発生を回避すべき注意義務に違反した過失などがあるとして、原告側の主張をほぼ全面的に認めた。
 さらに裁判長は「事故前にも信楽駅の信号異常が起きていたのに、社内で情報交換をしないまま放置した」
などと、情報管理や高原鉄道との連絡体制の不備を指摘してJRに厳しく反省を迫った。
 事故の刑事責任をめぐって、JR側の不起訴を不当として、検察審査会が二度にわたって議決した経過がある。
一方、遺族側が損害賠償訴訟を提訴した背景には、JRの責任が不問とされたことへの不満から
「事故原因とJRの責任を追及したい」との思いもあった。
 JRの責任を明確に認めた今回の判決は、遺族らだけではなく、広く国民の理解が得られるものだろう。
 この際、JRは謙虚に判決を受け止め、速やかに遺族や被害者の救済に対応すべきではないか。
 信楽鉄道事故は旧国鉄の分割、民営化後に起きた最大の鉄道事故だった。この事故は相互乗り入れをする
第三セクター鉄道の安全運行について、大きな課題を提起することになった。
270名無し野電車区:2006/02/25(土) 00:40:41 ID:1qaO0KV+

 今回の判決が「JRのように高度に組織化された巨大な人的機構を有している企業は、関係するセクション
との情報を密にして、事故防止に必要な情報を収集する義務がある」と、踏み込んだ判断を示したことは傾聴に値する。
 このように、JRが他社線に乗り入れる場合でも安全運行のために注意義務のあることを明らかにしたことは、
重要な意味がある。この指摘をJRや他の鉄道会社は、警告として真剣に受け止めるべきである。
 それにしても事故が発生して以来、八年。提訴後でも五年以上の歳月がたっている。被害者救済の立場からは、
長期間にわたる訴訟は問題があるといわざるを得ない。
大事故であり、事故原因の究明が難しく時間がかかるとしても、長期裁判には割り切れない思いが残る。
あらためて迅速な裁判を求めたい。
 これを機に、鉄道事故の原因を独自に調査する公的機関の設立についても議論する必要がある。
同機関の設置は遺族らが強く要望するところだ。
 今回の判決を受けて、鉄道関係者が安全運行の徹底を期して、事故防止のために万全の体制をとることを
あらためて望みたい。それが事故の教訓を生かす最善の道といえるからだ。
271名無し野電車区
なるほど