前日の宿泊地・京都からまずは京都市営地下鉄で三条京阪へ。ここで京阪電車に乗り換える。地上に出たところに、金網とフェンスで
囲まれた空き地があった。ここが元・京阪三条駅で、大阪方面への郊外電車(京阪本線)と、大津方面への路面電車(京津線)の
ターミナルであり、両者の直通運転も行われていた。その後、まず、昭和62年、大阪方面への郊外電車が地下化され、同時に出町柳
への鴨東線も新規開業した。このときから、地上のターミナルは「京津三条駅」と改称し、以後、路面電車のターミナルとして存続した。
その後、平成11年、京都市営地下鉄に役目を譲って、三条−御陵間が廃止されたのである。そんな経緯のある駅付近を少し歩いて
みたが、線路跡は跡形もなくなっていた。
さて、京阪電車を乗り継いで出町柳へ。地上に登って叡山電車に乗り換え。終点の八瀬比叡山口駅を目指す。ホームの発車ベルは
昔懐かしいベルであった。お客はまばらであった。車内で時刻表を見ていると、なんと私が目指す比叡山頂へ京都駅から直通の高速バス
がある模様で、京都駅北口を9:10に発車したバスが比叡山頂に到着するのが10:32。料金は800円である。私の行程では、地下鉄
・電車・ケーブルカー・ロープウェイを乗り継いで1,540円だから、かなりの格差である。所要時間は、こちらの方が10分ほど早いが、
5度も乗り換える手間を考えたら、お客はかなりバスに流れてしまうだろう。
叡山電車とロープウェイを乗り継いで比叡山頂へ。
終点の八瀬比叡山口駅は閑散としていた。ケーブルカー乗り場までは、徒歩5分ほどの道のりである。ちょっと前までは「八瀬遊園駅」
を名乗っていたから、遊園地があったはずであるが、どこにあったのだろうか。ケーブルカーに乗り継いだお客は10人ほどであった。
発車して間もなく窓から入る風が涼しくなった。一気に高度を稼ぎ、眼下の八瀬の町並みがみるみる小さくなった。さらにロープウェイに
乗り継いで比叡山頂へ。標高は839m、気温は18度とのことであった。山頂で琵琶湖の風景を撮影したりして、しばらく山頂をうろうろ
していたら、バスがやってきた。先ほど話題に出した京都駅からの直通バスである。