総武線快速・緩行スレ 9番列車

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71名無し野電車区
そろそろ20時を回り繁華街の人通りも少なく、終電も迫ってきたので席をはずし錦糸町駅の総武快速線乗り場へと向かった
コンコースの照明は薄暗いがホームレスの溜まり場であった通路は昨年に全て閉鎖され
出入り口は東口1箇所だけに縮小されたので悲しいほどのだだ広さは感じられない
それでもラッシュ時は乗換え客がすさまじい肉弾戦の様相を呈し、時にはとっくみ合いにまでなっていた光景がまるで嘘のようである
ホームに上がると20時28分の千葉行き最終を待つ人が十数名
沿線住民の急激な高齢化と減少に加え数年前に並行する首都高速小松川線、京葉道路の全線往復20車線化が完成
以来当線の利用者も激減し、列車本数も大幅に削減され、利用者がゼロに等しくなった駅は廃止された
やがて列車が入線。
特急でもないのに、15両分あるホームに6両がぽつんと止まっているのはやはり不釣合いだ
転換クロスシートに身を沈めて窓外に目をやる
ほどなく浮かび上がる不気味なシルエットは一昨年廃止された亀戸駅の残骸
荒れ果てた新小岩で乗り降りはゼロで6両で十数人余りの乗客を乗せた列車は江戸川を渡って千葉県へ入る
120km/hくらいは出してるだろうが並行する京成のスカイライナーは140kmを軽く越える流れでわが列車を追い抜いていく
流れて行く風景を目をやっても目に付くのは廃ビル、廃マンションの類ばかり。
あれはウン年前に閉店した東武デパートかと思えば頭上を京成の高架が跨ぐ
船橋、津田沼と客の大半は下車し、残るは私を含めて4人
右には幕張の電車区である、なんだかんだいって結局60年以上使われた113系があると思えば
たった数年しか使われなかったE257系もある
かつては毎朝列車を待つ人で殺気立った雰囲気さえあったと聞く稲毛のホームは崩れかかっている
ここから先の乗客は私一人で列車は終点千葉までの約4kmを走る
この駅も無人化されて久しく、かつての繁栄は跡形もない
駅前のバスプール跡に止めておいた自転車で自宅に向かった