【8000系】東武伊勢崎線・日光線33【浅草口撤退】
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名無し野電車区:
そろそろ21時を回り繁華街の人通りも少なく、終電も迫ってきたので席をはずし浅草駅の東武線乗り場へと向かった
コンコースの照明は薄暗いがホームレスの溜まり場であった通路は昨年に全て閉鎖され
出口は1箇所だけに縮小されたので悲しいほどのだだ広さは感じられない
2階のホームに上ると21時14分の久喜行き最終区間急行を待つ人が数名
沿線住民の急激な高齢化と減少に加え3年前に往復24車線の第二東北自動車道が開通して
以来当線の利用者も激減し、列車本数も大幅に削減され、利用者がゼロに等しくなった駅は廃止された
やがて5分遅れて区間急行が入線。6両分あるホームに単行はやはり不釣合いだ
転換クロスシートに身を沈めて窓外に目をやる
ほどなく浮かび上がる不気味なシルエットは一昨年廃止された業平橋駅の残骸
荒れ果てた北千住で乗り降りはゼロで1両で5人余りの乗客を乗せた区間急行は荒川を超えて埼玉へ入る
100kmくらいは出してるだろうが並行する高速道路の車は120kmを軽く越える流れでわが列車を追い抜いていく
地上に出ても目に付くのは廃ビル、廃マンションの類ばかり。あれは5年前に閉店したイトーヨーカドーかと思えば頭上をの高架が跨ぐ
北越谷で客の大半は下車し、残るは私を含めて3人
複々線化が終了して数年しか経っていないというのにもはや無用となった高架を過ぎると
右には春日部の廃車置場である、たった数年しか使われなかった50050系もある
かつては毎朝列車を待つ人や学生で殺気立った雰囲気さえあったと聞く春日部上りホームは崩れかかっている
ここから先の乗客は私一人で列車は東武動物公園までの約5kmを走る
東武動物公園で最後の1人を降ろした列車は久喜へと走り去る
この駅も無人化されて久しく、改札口すら跡形もない
ホームから降りた階段の下に止めておいた自転車で自宅に向かった