490 :
名無し野電車区:
冬は線路端で鍋が最高である、材料はタラと白菜があればじゅうぶんである。
タラの油と白菜のエキスが、いやおうなしに体を暖めてくれる。こいつで日本酒を
燗酒にしてきゅーっとやる、もう最高だ、撮影なんかどうでもよくなるほどうまい。
向こうから除雪モーターカーが走ってくる、乗っている人間が羨ましそうな、いや
憧れとも思えるような震える眼差しで私の口元をみつめる。こんな時わたしは高々と
グラスを上げ、我が喉奥に命みなぎる美味なるものをせせらぎのように流し込むのだ。
やがて春が来る、春は炉端焼きだ、炉端焼き喰わぬやつは人生の味知らぬやつ、
みどりあふれる線路端で炉端焼き、通過する列車の窓から手が伸びれば、串のひとつも
投げてやればよい。みどり溢るる山々を渡る風にわたしは遠く叫ぶ、炉端焼き、と。
夏は線路端でそーめんだ。澄みきった清流から水を運び竹を裂き、急なる勾配を利用
してのパーミルそーめんの醍醐味は、たとえようもなく鉄道してる証拠だ。
勾配に苦闘する機関車、そして流れて来るそーめんのすれ違いざまの静寂…。
こんな美しい光景がほかにあるだろうか、いやたとえチベットに行っても無いはずだ。
秋は線路端で懐石だ。熊笹の座布団にかしこまり、古き良き慣習を愛でながらの
質素なる懐石、けなげな山菜達の生贄に舌鼓を打てば、酔いは限りなくまわり
尻肉が猛々しく炎を上げ、烈火のごとく噴射して、澄み切った秋空に我が身を運ぶであろう。
シャトーブリオン 1908
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,' ┘__ __└ヽ
| `━`i ´━ | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __L __ .| <楽しかった記憶がただひたすらに己を苦しめ
人. ┠─┨. ノ | 現在の社会に適応できなくなる香具師が現出する
./ , ,,,,,┃ ̄┃ |\ | このどうしようもない香具師にならぬよう皆 励め!
u_/| ,,,, |\う \___________________
/ ゝ ノ
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L ⊃⊃
492 :
三平:2005/08/05(金) 16:57:58 ID:OWwpTNfY
デコイチ先生お元気ですか。
493 :
デコイチ先生:2005/08/05(金) 17:00:44 ID:OWwpTNfY
三平君、ちょっと今は静かにしててくれたまえ。
わしゃ今モンマルトルの坂道の石が何個あるか数えている最中じゃ。
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| __L __ .| <楽しかった記憶がただひたすらに己を苦しめ
人. ┠─┨. ノ | 現在の社会に適応できなくなる香具師が現出する
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u_/| ,,,, |\う \___________________
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495 :
デコイチ先生:2005/08/05(金) 20:04:42 ID:OWwpTNfY
>494
わはは、まったくあなたのおっしゃる通りじゃのう。
しかしまあ、追憶に生きるのも一つの人生でござる。
つまらない現存社会に適応したとて、いったい何があろうか。
社会、人間は常に進歩しているとは限らん。
ゴキブリをみたまえ。古代の昔から生き抜く為には、君はゴキブリを
見習うべきだ。
しかしな、薄汚く長く生きる人生より、太く短く蒸気機関車のような
人生?を歩みたいとは思わんかね?
社会に適応できなくなる前に、社会を自分に適応させる努力をしなされ。
この爺がおまいら未熟ものの半鉄に言ってやれる事はそれだけじゃ。
では御免。あとは好きにやってくだされ。