256 :
[1/3] ◆aPwp0KSVC6 :
○運転士
「あっ、あっ、あう!また汚しちゃった!」
「この野郎雛苺!床にまたクレヨンで汚してくれたなぁ〜!!」
「わあ〜!真紅〜ジュンが怒った〜!」
「いっつも掃除しないんだから、今度はちゃんと掃除しろよ!」
「それは私のミーディアム、ジュンがやるべきことだわ。」
「つったく、毎度毎度僕がやればいいんだろぉ?この悪魔人形!」
「そんな言い方はよろしくないわねぇ。
それより、雛苺。さっき貴方が悲鳴を上げる前に行ってた感嘆な言葉が気になるわ。」
「ヒナ、真紅が注目するようなこと言った?」
いつもながら、ジュンの部屋では人間対人形の間で争いが絶えない。
今日も雛苺が床を汚し、真紅にいわれ仕方ないまま、今しぶしぶとジュンが下へ雑巾とクリーナーを取りに行ったところだ。
「あれぇ?雛何かいった?真紅ぅ〜」
「さっき貴方の、あ・あ・あ・が気になるわ。」
「え〜?そうなのぉ〜?」
「あ・あ・あ・、こんな出出しの歌があったような…気のせいかしら。」
257 :
[2/3] ◆aPwp0KSVC6 :05/03/13 17:06:30 ID:rWZ5lYrH
そのとき、ジュンがクリーナーと雑巾を持って、部屋にもどってきた。
そんな彼に真紅は一つの質問をした。
「ジュン、あ・あ・あ・で始まる電車の歌ってあったかしら?」
「え〜?そんなの知らないなぁ…といっても、あ・あ・あ・、どっかで聞いたことあるなぁ。」
「あ・あ・あ・、確かにあったはずよ。」
「う〜ん、僕そういう雑学っぽいのはあまり覚えがわるいんだよなぁ。僕ガリ勉みたいだったから。」
「ジュン、そのパソコンという機械で、調べなさい!」
「ハイハイ、インターネットで検索してくれってことですかね。」
ジュンはあいづちをうつと、雑巾とクリーナーを床に置いて、早速PCに向かい始めた。
カチカチとマウスを動かし、インターネットブラウザを開き、カタカタと検索し始めた。
そしてすこしうんざりとした表情で真紅こう告げた。
「一つも思い当たるようなことにヒットしなかったぞ真紅。他に思い出すことはない?」
そういわれた真紅は、ぶつぶつとつぶやき始めた。
「あ・あ・あ、あ・あ・あ、あ・あ・あ、『あ』がつく地名だわ。確か東京辺りよ。」
「よっしゃぁ、それで今度調べてみよう。」
そういうと、カタカタとキーボードを打ち始め、
「『あ』がつく東京の地名、青山、赤坂…アキバかな?」
そういって検索の欄に秋葉原と打ち、ジュンはエンターキーを押した。
それを見ておもしろそうにジュンは真紅にこう告げた。
「出た。『あ・あ・あ・秋葉原です』だってさ!」
真紅はびっくりして、
「でかしたわジュン、今度はその歌の題名を探るのよ!」
カチカチ…
「『MOTER MAN(秋葉原〜南浦和)』…なんじゃこりゃ!?」
「きっとそれだわ!ジュン、このCDを買いなさい!」
「やっぱり…」
その後、ジュンは姉ののりと相談し、CDを買うことに決めたとさ。
そして、
「真紅、買ってきたぞ〜!」
「ジュン、さっさと再生しなさい!」
「はいはい…」
『まもなく 2番線に 上野 池袋 方面行が 参ります …』(終)