【魅惑の真紅】名鉄パノラマカー【当然名電】

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238[1/3] ◆aPwp0KSVC6
○回想
ジュンは家の自室でごろごろとベットの上で寝そべっている。
真紅は相変わらず趣味的な本を読んでいる。
ジュンはそんな真紅を見つつ、彼女に問い掛けてみた。
「真紅、何で電車が好きになったの?」
「そうね。あるものをきっかけに、鉄道に興味が湧いちゃって、
 いつのまにか、こんな風になっちゃったのね。」
「ふーん。もうヲタクだね、真紅」
「お黙り!ジュン」
「鉄道のどんなところに興味が湧いちゃったんだよ…」
「う〜ん、踏切でぱっと走行するあの姿からかしら。
 いやそれもそうだけど、一番ひいたのは、
 名鉄のパノラマカーの車体と色だわぁ。
 あの色には本当にキュンと来たわ。」
239[2/3] ◆aPwp0KSVC6 :05/03/07 20:20:35 ID:BUB870OJ
「僕には良くわからないけど、結構よかったことなんだなぁ。」
「そうよ、あの色、あのスカーレットの色が、本当にきれいな赤だわぁ〜。」
「僕もこの間旅行の際見たけど、まぶしいくらい真っ赤だったよな、あの電車。」
「そこなんだわ!やはり名鉄はスカーレットよ!スカーレットこその名鉄だわ!」
「真紅…僕にはもうついていけないよ…。」
真紅のしゃべりにだんだんと熱血漢がともってきた。ジュンはちょっとずつ呆れかかっている。
「名鉄7000系、7500系は廃車にしないでほしいわ!動体保存よ」
「真紅、ちょっと」
「名鉄はステンレスの方針やめてスカーレットのままにすべきだわ!
 スカーレットがなきゃ名鉄の意味がなくなるわ!」
「真紅、真紅ってば!」
「名鉄新型車両生産中止!現存車両維持!名鉄ミュースカイの塗色を全部赤に!
 パノラマスーパーの塗色も全部赤に!名鉄スカーレット万歳だわ!」
真紅のしゃべりっぷりは無我夢中のまま、止まり様も無い。
ジュンも馬の耳に念仏、ただ聞いてるだけで流している。
240[3/3] ◆aPwp0KSVC6 :05/03/07 20:22:01 ID:BUB870OJ
その後、雛苺がドアの向こうで、開けてと叫んだので、ジュンがドアを開けに行った。
部屋に入ってきた雛苺は真紅の様子にちょっとびびって、
「真紅、なんでそんなに熱くなってるの?」
「どうもこうもないわ!今の名鉄は狂ってるわ!」
「ヒナ、真紅の言ってること全然わからないの〜」
「僕もさっぱりと…。」
「名鉄は駅名をさっさと戻すべき!路面電車廃止反対!」
「真紅、しんくぅ〜?」
「雛苺、そのままほっとけば?」
雛苺はジュンの言うことを聞き入れ、退屈そうにお絵かきを始めた。るんるんと線路の絵を描いている。
ジュンは真紅の言ってることを視野に入れず、今度はパソコンディスクに向かい、
PCの電源を入れ、マウスをカチカチと、インターネットをやりはじめた。
そんな周りの状況を気にせずに、真紅は狂ったインコのように、延々としゃべり続けている。
「名鉄の空港直結運行反対!新種別追加反対!もう名鉄、私が言ってることわかっているのかしら。」(終)