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名無し野電車区:
日立電鉄線の廃止問題で、常陸太田市が後継事業者を公募していたが、萩谷暎夫総務部長は八日開かれた市議会一般質問で、
唯一照会のあった鉄道会社と協議した結果、「条件が折り合わず、事業引き継ぎは難しい」と協議を断念したことを明らかにした。
渡辺竜一市長は読売新聞の取材に、「これでかなり厳しい状況になった。(公募締め切りの)十五日まで待って芽がなければ、存続を
断念し、代替バスを検討しなければならないだろう」と話し、電鉄線存続は極めて困難な情勢となった。
関係者によると、公募に照会してきたのは、岡山市内で路面電車を黒字経営している「岡山電気軌道」で、今月三回にわたり、市
と電話で話し合いを重ねた。 市は、電鉄線の線路や施設などを岡山電軌が引き取り、全面的に運営を引き継ぐよう要望した。これに
対し、岡山電軌側は、経営試算のために運転や保線費用など具体的な数字の提示を求めたが、市は「日立電鉄と話をしていない」と
答えるにとどまったという。 その結果、同社は「経営試算、運営のノウハウの提供など存続の手助けは出来るが、公的援助を得た
としても、採算の合わない鉄道を経営するのは無理」と判断。両者は六日の時点で協議続行を断念したという。
市企画財政課は「あくまで経営をすべて引き継いでくれることを前提に募集をかけた。経営試算は引き継ぎが決まってからのこと」
と説明している。 これに対し、岡山電軌総務課は「我々としては、地方鉄道は地元の人で守っていくのが一番と考えている。市の
説明では経営の丸投げで、もうからない鉄道をやるとは言えない。これではどこも引き受ける会社はないだろう」と話し、地元側の
準備不足が問題だったことを強く示唆した。
(9/9読売茨城版)