こんな事があったんですねぇ…。別板でガイシュツだったらすんまそん。
[追跡・神奈川]JR新ワンマンカー、ドア開閉ミス /神奈川
◇運転士のうっかり、構造にも欠陥か
先月、川崎市川崎区のJR南武支線・八丁畷(はっちょうなわて)駅に到着した電車で、
ホームと反対側の乗降口ドアが開くトラブルがあった。乗客が線路に落ちるなど重大事故
にはならなかったが、その後のJRの調べで、運転士が規定の確認を怠ったことが一因と
分かった。運転席に座ったままドアの開け閉めができる“新型車両”でのミスだった。【鮎川耕史】
◇「あれっ?」
3月26日午前7時39分、八丁畷駅に、浜川崎発尻手(しって)行き下り普通電車
(2両編成)が到着した。乗客にドアが開くことを知らせるチャイムが鳴った後、開いたのは線路側の
ドアだった。すぐに閉まり、同時にホーム側が開いた。80人ほどの乗客がいたと推定されている。
男性客は「八丁畷で降りるためホーム側で立っていたら、反対側が開いた。『あれっ』という感じ」と話す。
電車は、車掌を乗せずに運転士1人で運行できるよう設計された「ワンマンカー」だった。運転席に
「ワンマンドアスイッチ」が装備された新型だ。昨年夏、県内のJR各線のなかで唯一、同線に導入された。
ワンマンドアスイッチは、運転席に二つある。右手に近いスイッチで、右側のドア、左手に近いスイッチで
左側のドアを開閉するしくみだ。トラブルを起こした運転士は、右側にホームがあったのに、うっかり
左スイッチを操作してしまった。(続く)
(続き)
◇両手を添えて
JR東日本横浜支社によると、ワンマンドアスイッチの操作には、「必ず両手で行うこと」との
安全規則がある。運転士は、この規則を怠った。
運転席に座り、スイッチに両手を添えようとすると、右スイッチなら左腕、逆なら右腕を伸ばす
格好になり、自然に、運転士の顔がホームの方に向く。ホームには運転席からホームを見渡すための
鏡が付けられている。「両手規則」は、鏡での安全確認を忘れないよう、運転士の姿勢を鏡に
引きつけるための独特のきまり事なのだ。
同支社の調べでは、ひとつ前の川崎新町駅で、乗り遅れそうになった乗客を待ったため出発が
20秒遅れた。運転士は遅れの解消に神経をすり減らし、八丁畷に着いたところで一瞬、鏡を
見ることを忘れたという。
ワンマンドアスイッチは、車掌が窓際に立ってドアを操作する通常のタイプとは大きく異なる。
「最前部の運転士が、後ろを見ないままドアを開閉する構造に問題がある」との指摘もある。一方、
国の鉄道構造規則はドアの開閉装置について「運転士が定位置で容易に操作できるもの」と定めている。
同支社も「構造上の欠陥」との指摘には否定的だ。
同支社企画課の小栗彰課長は「決められたルールを守ることで、安全運転を提供したい」とコメントした。(毎日新聞)
[4月10日19時27分更新]