(
>>791 >>860つづき)
タンパク質の損傷が想定される経路としては、
被爆 →酸化ストレス(活性酸素の増加) →構成アミノ酸の右手型化。
アスパラギン酸が右手型になり易いということだろうか?
(ソース)記事「アミノ酸の"形"が老化の鍵?」
in Newtonムック「人体を支配するしくみ」(2006.8月)139-140 ページ
さまざまな臓器の場合:
「最近では水晶体だけでなく、脳、皮膚、歯、骨、動脈壁などさまざまな老化組織に右手型アミノ酸をもつ
タンパク質が発見され、疾患とのはららきが指摘されはじめている。たとえばアルツハイマー病の原因の
一つと考えられている『アミロイドタンパク質』や『Tauタンパク質』、白内障にかかわる『クリスタリン』、
BSEヤコブ病にかかわる『プリオンタンパク質』などに、右手型アミノ酸(アスパラギン酸)が存在することが
確認されている。藤井教授は『白内障患者の水晶体を構成するクリスタリンでは、左手型の5.7倍も
右手型アミノ酸が多い部位があります』と説明する。本来ないはずの右手型アミノ酸が左手型より
多い例さえあるのだ。」
右手型アミノ酸(アスパラギン酸)を含むタンパク質との関連が指摘される疾患(表):
「右手型アミノ酸を含むタンパク質 関連疾患
アミロイドβタンパク質 アルツハイマー病
Tauタンパク質 アルツハイマー病
αA-クリスタリン 白内障
プリオンタンパク質 プリオン病
ミエリン塩基性タンパク質 多発性硬化症
エラスチン 動脈硬化
コラーゲン バジェット病、骨粗鬆症
(注)表にあげたタンパク質は一部、右手型アミノ酸を含むことが実験で確認されている。」 (つづく)