西日本新聞と九電
佐賀知事・県議へ献金の元支店長が堂々の紙面評価/九州電力佐賀支店の元支店長
http://hunter-investigate.jp/news/2011/10/post-125.html 表でファイティングポーズをとりながらも、裏ではしっかりと繋がっている。これが電力会社に
対する地元紙上層部の姿勢なのかもしれない。
10月14日西日本新聞朝刊に掲載された「頼りになる新聞目指せ」と題する同紙モニター氏の一文
に目を疑った。
顔写真付きで、同紙の在り様に注文をつけているのは、原発立地県である佐賀の知事や県議に献
金していた九州電力の元幹部だったのである。
記事で不適切事案を指摘した相手から、紙面の評価を下されるという滑稽な事態だが、時宜を得
ぬ紙面構成の背景には何があるのだろう。
<中略>
同紙は、前述したように九電との密接な関係を疑われるような経済記事を連発した後、大幅に軌
道修正して九電や原発への厳しい報道を続けていた。
九電・松尾新吾会長の親族企業が、九電関連の仕事を受注していたことをスクープするなど、
「西日本は腹を括った」(地元経済関係者)とまで言われるほどだったが、こうした方向性に一
定の歯止めをかけ、九電との関係を修復しようとする上層部の思惑が働きはじめているのではな
いだろうか。
つまりは、社内での「揺りもどし」が起きているということになる。
不適切献金を指弾した相手に紙面の評価をお願いするなど、報道機関としては信じられない見境
のない行為だが、これが周到に計算された結果だったとしたら、極めてたちが悪い。
そうして見ると、元佐賀支店長による原稿も意味深である。論より証拠と言う。ぜひ一読してい
ただきたい。
http://hunter-investigate.jp/news/assets_c/2011/10/20111014_h01-01-1771.html ちなみに同紙は、同日の社会面で、「原発再稼動」についての読者の意見を集めて、賛否が五分
五分とする記事を掲載しているが、どう考えてもこのタイミングで出すべき内容とは思えない。
世論を原発再稼動容認へと誘導し、結果的に九電を助けるための布石ではないのかと疑いたくも
なる。
西日本新聞が向いているのは読者なのか財界なのか、これからの報道で見極めるしかないが、表
の報道姿勢と異なる記事が掲載されたという事実からすれば、上層部が九電におもねったと見ら
れてもおかしくない。