どこからどう説明すればいいのやら・・・
少しずつ教えてやろう
まずエロ漫画好きの名無しがいたんだよ
そしてその名無しは炉利漫画が特に好きだったのさ
そんでもってここ、物質で質問しちゃったわけだ
「二人の炉利がまんこでちんこをはさんでるような漫画ないですか?」
と。
そしたらやっぱここは物質なわけで、それは動かしようのない事実なわけで
当然のようにからかうようなレスがどんどんついてったわけだ
しかしそんなレスをつけた名無しの中で一人、妙な真実味を帯びたレスをつけたやつがいた
「なんかよく憶えてないけど、ロリだかまんこサンドだかってので見たぞ」
このレスからすべては始まった・・・
諦めかけていた質問名無しの顔に光が宿る
「それは何ですか?まんこサンドというタイトルの漫画なのですか?」
勢いづく質問名無しにわずかに及び腰になる回答名無し
「それはまんこではさむシチュエーションのアンソロジーのようなものなのですか?」
回答名無しのしばしの沈黙にひるむことなく質問責めを繰り返す質問名無しに回答名無しは
「いや・・・ほんとよくは憶えてないんだけどそういうタイトルだったような・・・」
ここでROMを決め込んでいた周囲の傍観者は思った
(ああ・・・マジレスなんかしたばっかりに・・・なんか哀れな光景だな・・・)
しらけムードもどこ吹く風の質問名無しは
「わかりました!ロリまんこサンドという成年コミックがあるのですね!ありがとうございました!」
この言葉を最後に物質を去る。
だがこの話はまだ終わってはいなかった・・・
奴はあの場所にいた。そう、エロ漫画小説板に・・・
物質での騒動の最中に入った1〜2行の誘導横レスを見逃してはいなかったのだ
リンク先はエロ漫画総合質問スレッド。
奴はここでまた同じあやまちを繰り返すこととなる・・・
「ロリまんこサンドというコミックを知っている人いたら詳細を教えてください」
完全に『ロリまんこサンド』というコミックの存在を信じて疑わない質問名無しの姿は
すでに美しくすら見えたのかもしれない
当然スルーされると思われていたその質問にその道の有識者達からマジレスが返される
「そういうタイトルの本は聞いたことがありませんね」
「大体いつ頃発売されたものかわかりますか?」
「作家や出版社等の記憶は――――」
次々と差し伸べられる救いの手に奴は戸惑ってしまったのだろうか。
「いや・・・自分でもよくはわからないのですけど・・・」
急に勢いを失いだす質問名無し。
いや、彼は気づいてしまったのかもしれない。
自分の質問のあまりの不確かさに。
結局その後、大した内容の無いいくばくかのレスのやり取りのあとに一応の終息を向かえる
ロリまんこサンド事件。
そこに確かに存在していたはずの質問名無しは、突然ぼやけて、
やがて私たちの前から姿を消していった。
あとにはただ、虚脱感と非現実感だけが残っていた・・・
しかし彼が去り、だれもが彼の記憶を失いかけた頃に突然それは物質に姿をあらわす。
「ロリまんこサンドって何ですか?」
蜃気楼のように、突如現れては幻のように消えていくロリまんこサンド。
その真相を知る者はどこにもいない・・・。
おわり。