1 :
名無しさんの初恋:
大人だけど、
この上ない純情な恋愛物語を作ってみたくなりました。
誰もがそんな風に人を愛し愛されたい恋愛。
感動しておもいっきり泣ける物語がいいな。
みなさん協力して下さい。
2 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 21:57
26歳の陽子は、今まで水泳一筋で生きてきたので
カレシのイナイ歴=26年だ。
その日もいつもと変わらず、近所の市営図書館で
本を読んでいた。
プール帰りに本を読むのが日課になっている。
続きよろしく
3 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:09
その本の題名は
「あしたの自分へ」
続きよろしく
4 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:14
そこへ突然の大地震!!
陽子は命からがら図書館から抜け出した。
目の前は辺り一面廃虚と化し、至る所で火の手があがっている。
そしてその火の勢いは陽子のすぐそばまで押し寄せていた。
「水、水よ、そう、水が必要なの!」
陽子の脳裡にプールのきらびやかな水面が思い浮かぶ。陽子は
思わず喉を鳴らす。
「なんだろう、この渇きは? 火に囲まれているから? いや、
違う気がする」
陽子はひとり頷く。
「そう、これは私の心の渇き……」
そして、廃虚と化した町並みに一瞥をくれると、嘆きはじめた。
「いままで気づかなかった。私はこんなにも渇いていたのね……
ごめんなさい、町のみんな……ホント、ごめんなさい」
負けるな陽子。お前の電波はその程度のものなのかっ?
いけっ、愛を知った電波女がどんなものなのか、生き残ったヤツらに
思い知らせてやれっ!
あと、勝手にド〜ゾ。
5 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:27
∧_∧
(;´д⊂ヽ゛ ゆめ・・
/ _ノ⌒⌒ヽ.
( ̄⊂人 //⌒ ノ
⊂ニニニニニニニニニニニニニ⊃
そう・・・全ては夢だったのだ・・・。
6 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:29
処女じゃなければ恋愛する資格ないよ
7 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:31
8 :
ヒロト:2001/08/18(土) 22:36
だけどわたしはなんだかまだ夢のなかにいるようです。。
いったい夢が現実なのか現実がが夢なのかわからないのです。
ほっぺたをつねると
「あいたたた」
今は現実なんだと思ってさっと窓の外を見ると・・・
なんときれいな雪景色ではありませんか!
行きの上をチョウチョが舞い、
蝉の音があたりを取り巻いています。
それはそれは不思議な光景。
このときはじめて今が夢だと悟りました。
9 :
早川N人 東大寺@トウキョウデビル:2001/08/18(土) 22:37
彡 ビュウウウ…
彡
彡
.∧ ∧ めっちゃ寒いなオイ…
ヾ(,,゚Д゚),)
人つゝ 人,,
Yノ人 ノ ノノゞ⌒〜ゞ
. ノ /ミ|\、 ノノ ( 彡
`⌒ .U~U`ヾ 丿
10 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:43
感動はしないけど、泣けるスレではあるな、ウン。
11 :
名無しさんの初恋:2001/08/18(土) 22:44
初デートの帰り、車中で。
彼女「送ってくれてありがとう。」
彼「うん・・・。」
彼女「じゃぁ、またね。」
彼「うん・・・あっ」
彼女「ん?」
彼「あ、あのさ、お土産、ありがとね。」
彼女「うん(笑)気に入ってくれた?」
彼「うん、もちろん。」
彼女「また、電話するね。」
彼「家ついたらメールするから」
彼女「うん、気をつけて帰ってね。」
次回、「男マサル一大決心!!」っの巻!(ハットリ風)
手に取った一冊の小説をここまで読んで
居眠りしてしまったようだ。
館内は冷房が効いており少し肌寒い。
頭を起こすと、口の辺りがひんやりしていることに気がついた。
視線を落とすと僅かにヨダレの跡が。
瞬間、陽子は緊張感に包まれた。
『・・・誰にも見られて・・・ないよね?』
ヨダレ跡を隠しつつ、俯いたまま恐る恐る
辺りの様子を目で探る。
右隣に人影が見える。
居眠りしている間に人が座ったようだ。
Tシャツ姿の男性の腕が見える。
『・・・まさか。』
鼓動が高鳴る。
陽子は恐る恐る視線をゆっくりと上に向けた。
やや、細めの顎がこちらを向いているのがわかる。
『え!?』
「おはよう。」
笑みを浮かべた好青年と目が合う陽子。
「いやぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!!!」
借りた本もそのままに、ヨダレ跡もそのままに、
陽子は泣き叫びながら図書館から飛び出した。
街行く人々をかき分け、涙を流しながら自宅へと走る。
『・・・もうお嫁にいけない!!!』
そう思うとさらに涙が溢れてくる。
陽子はとにかく一人きりになりたくて自宅へと向かった。
恥ずかしさで他に何も考える事ができなかった。
-------------------------
・・・自宅へ戻り、ご飯をおなか一杯食べて部屋に戻る。
陽子のくつろぎの時間だ。
ふと、今日の夕方の出来事を思い出す。
悔しさ、恥ずかしさで胸が一杯になる。
『あの人にさえ見られてなければ・・・』
忘れるはずもない、目が合ったその青年の顔を何度も思い浮かべる。
・・・・憎い。
しかし、同時に陽子の中には別の感情が芽生えていた。
陽子は、その初めて体験する自分の感情に戸惑いながらも、
自然に、その言葉を発していた。
「萌え。」
翌日------
今日も暑い。
焼けるような陽射しとシャアシャアと鳴く蝉の鳴き声が
意識を朦朧とさせる。
いつものように図書館へと向かう陽子。
『あの人は今日もいるのかな・・・?』
今日、目が覚めてから気がつくと彼の事ばかり考えていた。
・・・これが恋?
陽子がいつも座る席は、図書室の入り口から1番近いテーブル
の奥から2番目だ。
いつものように図書カードを受付に提出しようとすると、
カードが見当たらない。
『あれ?忘れたかな?』
慌てる陽子。
「このカードですか?」
受付の女性が陽子のカードをカウンターの上に置いた。
「あ、これです!ありがとうございます!」
「昨日、若い男性が届けてくれたんですよ」
『え?彼が?』
陽子はとても恥ずかしい気持ちになりつつ、カードを手に取った。
受付の女性の顔がやや引きつったかのように感じたが、
陽子はすぐに本を探しに向かった。
『えぇーっと、あったあった。』
「はじめてのC」
陽子はこの刺激的なタイトル、そのくせ内容は難解な
アルファベットが並んでいるところがとても気に入っていた。
少し大人な気分を味わえるのだ。
本を手に取り、席へ向かう陽子。
昨日の彼はいない。
『そういえば初めて見かけたような・・・。』
いつもの席に座り、窓から外を眺める。
鮮やかな緑の葉が風に揺れている。
水泳後の気だるさも手伝って、眠気が襲う。
しかし、彼を見る事ができるかもしれないと思うと眠れなかった。
『今日も来るのだろうか・・・』
本の内容が頭に入らないことに気がついた陽子は本を閉じた。
『・・・今日も隣に座ったら・・・』
そう思うと、陽子は急に恥ずかしくなり
居ても立ってもいられなくなった。
昨日の失態をどう説明すれば・・・でも、彼を見たい。
「そうだ!」
陽子は小声でそう呟くと、今の席を見る事ができる
離れた席に座って彼を待つ事にした。
----------------
『?』
誰かが肩を叩いている。
「・・・・閉館の時間ですよー。」
『あ!』
陽子は疲れてすっかり眠ってしまっていた。
恐る恐るヨダレが垂れていないか確認して、
「すみません・・・」
そう言うと陽子は急いで本を返し、図書館を後にした。
21 :
1:2001/08/19(日) 09:36
もう7時だというのに、さすがにまだ外は明るい。
図書館で、あの彼に会えなかった、悲しい気持ちと
明日、また逢えるかなという期待とで頭の中はいっぱいだった。
「あ、そうだ、カードを拾ってくれたお礼をしなくっちゃ。
その時に、名前でも聞いてみようかな」
そう思い、弊店間際の大丸百貨店に入っていった。
22 :
1:2001/08/19(日) 09:48
「あの時、慌てててあまり彼の事見れなかったけど、
何だかTシャツ、ボロかったなぁ」と
陽子は、とかげやのTシャツ売り場へ足早に駆けていった。
手にしたのは、51番の番号の入った白色のイチローのTシャツ。
陽子はイチローの大ファンでもあったので、それを買った。
夏も終わりかけていたので、3980円が、980円で買えた。
きれいに包装してもらった。
23 :
1:2001/08/19(日) 09:59
私は、今駅の近くで一人暮らしをしている。
プールと、図書館、私の実家、
私の一人暮らしの家まで、全て通りがかりにある。
私は、一人暮らしの自分の家に帰る前に、実家に顔を出す
事も日課としているのだ。
3年前、父から、一人暮らしを猛反対され
毎日、実家に顔を出すという条件で、やっと了解してもらえたのだ。
実家に顔を出すなり、祥子おばさんが、
「ようちゃん、いい写真があるのよ。」
飽きもせず、またお見合いを強引に勧めてくる。
「ようちゃんも、10月で27歳になるんでしょ?
そろそろ、結婚してお父さんお母さんを安心させなきゃね」
いつもの口癖だ。私は嫌でたまらない。
「お母さん、ここに置いてあるのがそうなの?今日は
水泳、2キロも泳いで疲れてるから、もう帰るね」
私は、玄関に置いてあった、カボチャとナスの入ったナイロン袋を
急いで取り上げ、実家を後にした。
24 :
1:2001/08/19(日) 10:06
「彼は、どこに住んでるんだろう。彼の名前はなんて言うんだろう。
彼は、歳はいくつなんだろう。私と同じくらいに見えたけど、
どうなのかな。同い年か年上ならいいんだけど」そう思いながら
私は、実家で貰ったナスを洗って切り、焼いていた。
「それにしても、今までたくさんの人に言い寄られたり、
お見合いの話も、そこそこの人もたくさんいたけど、
今までピンときた事がない。それなのに、見ず知らずの彼に
一目見ただけで、こんなにも恋をしてしまうなんて。私
どうしちゃったんだろう。」
25 :
ヒロちゃん:2001/08/19(日) 10:34
彼は大学生だ。
天文学を専攻していた。
彼はいつもこんな事を考えていた。
「人間は宇宙の膨張に追いつけるのだろうか?
絶対に不可能だ。宇宙のイt板端の惑星は光の速さより速く遠ざかっている!!
そうだ、意志だ!!
人間の意志こそ全てを乗り越えるし、ナによりも速く進む!
人間に残された可能性。
それは意志の力だ!!」
彼はイスから立ちあがり、夜空に輝く星空を仰いだ
地平線からはみ出すほどの数えきれない星星が、一つ残らずみんな彼を見ている。
彼はこんなにも星に見つめられたのは始めての経験だった。
26 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 10:40
「そうだ!、こんな時こそ純愛板だ。」
陽子はパソコンのスイッチを入れた。
カリ・・・・カリカリカリ・・・・
起動がいつになく遅く感じる・・・・
「何焦ってるんだろう、あたし・・・・」
27 :
ヒロちゃん:2001/08/19(日) 10:45
「こんにちわ。
お元気ですか。
恋愛板にはよく来ます。
よろしくね。」
これが届くころにはこのパソコンはまだ爆発していないでしょう。
1分もたたない間の出来事ですから。
だけど確実に世界中が変かしてます。
悲しいのか嬉しいのか、
いや。「驚き」です!
28 :
1:2001/08/19(日) 11:11
私は、純愛版にスレを立てた後、
急に、あの事が気になり、とりあえず、
パソコンの電源を切った。
私は、押入れの中の布団を手探りで掻き分け、
A4大の古い木箱を取り出した。
その箱を開ける陽子・・・
続きよろしく
29 :
1:2001/08/19(日) 11:15
待ちきれなくて書いてしまいました。
その箱から、古い日記帳を取り出した。
H5.8〜と書いてある。
陽子は3年前まで、毎日日記をつけていた。
その日記帳には、プリクラの写真や、普通サイズの写真や
絵や、その時のさまざまを貼り付けてある。
陽子は、気になっていたH6.10.1の自分の誕生日の
ページを開いた。
続きよろしく
30 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 11:20
その頃、純一は、相変わらず空の星を眺めていた。
ふと、我に帰り、純一の狭い部屋に置いてある大きな本棚から、
星座図鑑を取り出し、気になるあのページを開いてみた。
その時、
続きよろしく
32 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 11:27
その頃純愛板では・・・・
陽子のスレにレスがついていた。
>一目見ただけで、こんなにも恋をしてしまうなんて。
よだれを垂らした恥ずかしい姿を見られた事=特別な事→特別な人
となったに過ぎません。
貴方にとって衝撃的な出来事であった為、錯覚なさったんでしょう。
又、落としたカードを受付に届けたのは、ごく一般的な行為です。
これも特別な事では有りません。
暫く図書館通いを止めて彼に合わない様にして、冷静になりましょうね。
陽子にとってあまり好ましくない文字の羅列が増えていっっていた・・・。
33 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 11:27
目覚まし時計に慌てて飛び起きた。
やばい!日曜日である昨日、8時に目覚まし時計を
かけたのがそのままになっていた。
会社は、8時半始業。
日記帳を開けたのは夢だった。パソコンの電源をつけた
ままで寝ていたのだ。たくさんのレスを気にしながらも
電源を切り、日記帳が気になりながらも、
急いで身支度をして、家を後にした。
ちょうど、その時、
34 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 11:34
「きっと、あの日記帳に秘密が・・・。」
陽子は、会社でパソコンを慣れた手つきで叩きながらも、
その事が気が気ではなかった。
図書館で見かけた彼、やはり初対面ではない。
前にどこかで逢ったような気がする・・・
昨日のレスも、言われてみればその通りだ、でも頭が痛い。
その時、同僚の愛が、肩をポンと叩いてきて我に返った。
35 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 11:48
愛「昼休みだよ、食堂いこっ!」
私「うん」
愛は、カツ定食の私は鮭定食の食券を買った。
会社の友達は愛一人しかいない。
愛「今週の土曜日ね、みんなと合コンするの。陽子も行かない?」
もともと、他にも友達はたくさんいたが、いつも誘いを断って
いたので、少しずつ誰も陽子を誘わなくなっていた。
陽子は、今度愛の誘い断ってしまったら、愛も友達として
失ってしまうかもしれない。一度くらい誘いに乗ってもいいかも。
そう思い、「うん、行く」と答えた。
36 :
名無しさんの初恋:2001/08/19(日) 17:31
37 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 10:38
愛は、陽子が興味ないのをムシするかのように、
次から次へと噂話を続けた。
陽子は、ミユキが部長と不倫していようが、四角関係であろうが
陽子は大人の恋をした事ないし、理解できないしあまり興味もなかったのだ。
愛がかかってきた電話に出た
「もしもし、あ、あなたね?・・・・・ん?どういう事?」
↓続きどうぞ
38 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 10:45
愛は、私に話を聞かれたくないかのように、
食べかけのカツ定食をそのままに出て行ってしまった。
午後から、相変わらず不景気で仕事もここさいきん暇で5時
丁度に終われている。
今日は何となくプールによらなかった。
図書館も、前を歩くまで迷っていたが、結局
昨日の2CHのスレで、誰かが書いてくれたように、
暫く気持ちが落ち着くまで、通わないようにしようと心に決めた。
すると、その時、「ようこー」と通りの向こう側から走ってくる
人影がいた。
↓続きどうぞ
39 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 10:55
同僚の杉本だった。
私「どうしたの?」
杉本「平山が交通事故で運ばれたんだ。一緒に来てくれ。」
平山も、ずっと仕事を共にしてきた同僚だ。
陽子の手首をぎゅっと握り、自分の車の前まで連れてきた。
私「交通事故ってひどいの?」
杉本「今、渡辺課長から電話があったんだ。意識不明の重態
だそうだ。俺と平山、お前の事ずっと好きだったんだ。」
私「え・・・・?」聞き返そうとした時に、杉本の車は
県立モナー病院の駐車場についたところだった。
↓続きどうぞ
40 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 18:27
age
41 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 18:49
「さ、ついたぞ」杉本が、助手席に周り、ドアをあけ
陽子の腕をぎゅっと掴み、病院の中へと駆けていった。
手首に杉本の手の暖かさを感じながら
「私には、好きな人がいるのにどうしたらいいんでしょう」と
考えていた。
と、その時、病院の玄関の奥の方で、車椅子を押している少年が
立っていた。車椅子にはおじいさんらしき人が座っていた。
とっても優しげな少年の笑顔が、こっちを向くなり真剣な眼差しへと変わった。
とっても長い間、目が合ったように思えたが、実際は5秒程度だろう。
陽子は、胸が爆発しそうになった。
↓続きどうぞ
42 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 18:51
そこで早川が出てきて、荒らされた
ーーーーーーーーーーーーーーー終了ーーーーーーーーーーーーーーー
43 :
kei:2001/08/20(月) 19:11
と、その時、なんと愛が、純一(図書館の少年)の元へ
走っていっている。ジュースを2つ持って。
愛「グレープフルーツジュース、なかったからオレンジジュースにしたよ」
そう言って、片方の缶を少年に渡した。
と同時に、見つめ合っている陽子と純一の視線に気が付き、
「陽子〜ん?どうしたの二人は知り合いだったの?」
愛が言った。
「ん、ちょっと図書館で逢ってね。」まだ唖然としている陽子。
「ん?私の弟よ、純一って言うの。前にも一回逢った事あるよね。
その時、純一小さかったけど。」
それで心に痞えていた謎が解けた。
↓続きどうぞ
44 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 19:26
純一の大きく潤んだ瞳。長い間見つめあえた。
その事が陽子の心から離れなかった。
陽子は、杉本に気分がなった事を伝え、
陽子は一人暮らしの自分の家へ帰っていった。
そして気になっていた日記帳を開いた
平成6年10月1日
私の二十歳の誕生会。自宅で開催したものだった。
友達になったばかりの愛は、兄弟で参加してくれた。
甘えん坊のように、愛にくっついている純一。
「え〜?・・・10歳くらい下なの?」
陽子は血の気が引いた。ショックでならなかった。
45 :
名無しさんの初恋:2001/08/20(月) 19:27
↑訂正
×杉本に気分がなった事を伝え、
○杉本に気分が悪くなった事を伝え
46 :
名無しさんの初恋:2001/08/21(火) 11:31
age
話が止まってるね・・・・
「はぁ〜〜・・・・。」
陽子は深いため息をつくと、部屋のベットに寝転んだ。
『彼は純一君だったんだ・・・。』
今日あった出来事を思い出しぼんやりしていると、
タンスの脇に置いてあった紙袋が目に止まった。
”彼”の為に用意したイチローのTシャツ。
陽子が見た彼はくたびれたTシャツを着ていたのだ。
図書館での出来事を思い出す陽子。
『同い年くらいに見えたんだけどな・・・。』
・・・!?
もう一度陽子は病院での純一を思い浮かべた。
大学1年生である純一は陽子から見れば明らかに若い風貌をしていた。
『あれ?純一君じゃないのかしら。でも・・・。』
”彼”がもし純一の兄だったとすると、愛には純一以外の兄弟が
他にいることになる。同い年だとすると愛と双子だ。
『愛の兄弟は弟の純一君だけだったような・・・』
じゃあ、そっくりな別の人なのだろうか?
しかし、いきなり「おはよう」と微笑みかけてきた
”彼”は陽子を知っている様子だった。
純一なら陽子のことを知っているはずである。
『純一君、あの時疲れていたのかな?』
「ふぅー。」
陽子はベットから起き上がり叔母の祥子が用意した
見合い写真を手にとった。
35歳で営業部長を務める、体格の良い男の写真。
「立派だねぇ〜、部長かぁ」
ふと陽子の頭に橋詰の顔が思い浮かんだ。
『あんな部長もいるしな・・・。』
陽子は考えるのを止め、眠りに就いた。
駅を降りた陽子は繁華街へと向かっていた。
『まだ時間に余裕はあるね・・・』
今日はモナーシステム開発の社員とコンパだ。
土曜の夜ということもあってか、人が多い。
所々集まって何か話している人たちは飲みに来ているのだろうか?
そのような事を考えながら待ち合わせ場所のゲームセンターに行くと、
愛、後輩の友香、そして純一が居た。
「今日、仕事終わってから電話があってさぁ、
どうしても一人会社から抜け出せないんだって!
仕方ないから無理やり純一連れてきたのよ。」
「純一君こんばんは。」
陽子は少し緊張したが、それを悟られないように軽く挨拶をした。
「あ、こんばんはぁ。」
ぼんやりしていた純一は少し驚いたように挨拶を返した。
ふと、ゲームセンターの入り口の方に目を向けると
スーツ姿の男が2人入って来るのが見えた。
同じようにそれを見つけた愛が2人に走り寄り
何かを話している。コンパの相手のようだ。
「おーい!行くよー。」
振り返った愛が陽子たちに呼びかけ、ゲームセンターを後にした。
陽子たちは慌てて愛の後を追った。
53 :
kei:2001/08/24(金) 21:20
男5名、女5名。
精一杯お洒落した者たちが、
料亭《モナー亭》へと入っていった。
巷では美味しいと有名のこのお店、
和風の、清潔感あふれた店内。
案の定、お座敷だった。
長い机、向こう側に5つ、手前側に5つ座布団を綺麗に揃えてある。
お料理はフグちりがメインだ。
フグが大好物の陽子。でも、今日ばかりは緊張していて、それどころでは
なかった。
まず、最初は向こうの席に男性が、手前側の席に女性が座った。
乾杯(もちろん、純一くんだけジュースで)の後、定例の自己紹介。
54 :
名無しさんの初恋:2001/08/24(金) 21:24
陽子は、何も聞いていなかったが
この辺りで有名な外資系のモナー物産の社員が4名という事だ。
純一くんだけが浮いている。
モナー物産というと、海外に支店をいくつも構えて、給料が高いので有名。
モナー物産の新入社員、佐藤と、愛が友人同士で、このコンパを企てたのだ。
55 :
kei:2001/08/24(金) 21:26
幹事である、佐藤。
よく働く佐藤であったが、陽子の事が気がかりでならなかった。
一目ぼれというやつか。
56 :
名無しさんの初恋:
いや、一目ぼれではない。
小学生の時に同じクラスになり、それからずっと片思いだったのだ。
このコンパも佐藤が愛に頼み込んでしたものだった。