女の子に、フラれました。
2 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 05:08:51 ID:nvubasD0
乙
3 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 05:09:49 ID:HD416+TS
二二二二二二l | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
| | | /⌒ヽ
| | | ( ^ω^)つ─◎
| | /´ ̄ ̄ ̄ ̄/⌒ヽ.| /´ ̄し' ̄し' \ ///.
 ̄ ̄| | | ̄ ̄ ̄| 、_人_ / 彡 ◎ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | _) ◎彡.| | バン
| | | | ´`Y´ .| | バン
t______t,,ノ t_______t,ノ
_______________________
僕は、Yのことが、とてもとても好きだった。
全部ぜんぶ、投げ出してもいいやとさえ思っていた。
Yと出逢ってすぐの夏、僕はYと二人で花火を見に行った。
彼女から僕を誘ったんだ。
「みんなで行こう」って意味だとばかり思い込んでいた僕は、
ひとり待ち合わせの駅にあらわれた彼女を見て、少し驚いた。
ああ、そう言えば――、電車賃ぐらいだすよ、ってメールに書いてたっけ。
それが、はじめて、彼女を少し意識した瞬間だった。
僕らは、ある資格試験専門の学校の、同じ資格を目指す仲間だった。
昼休み、食堂で友達と談笑したりして、もちろんYもその輪の中に居て。
いろいろ、いろいろ、話をしたんだ。
Yがついこの間、付き合ってた彼氏にフラれたんだってこと。
何度か今まで付き合ったことはあったけれど、いつも途中で面倒だなって思って
自分からやめちゃう事が多かったけれど、今度の恋は大切にしたいな、って思っていたんだってこと。
雑談の間隙を縫うように聞いたそんな情報を、僕は頭に刻み込む。
だけど僕はまだ、彼女を友達という風にしかみていなかったし、
きっと彼女だってそうだったのだろう。
月日はめぐり、秋。
秋までは、あまり彼女からメールは来なかった。僕も大して送らなかった。
まだまだ、友達のつもりで、それでいいと思っていたから。
秋、10月。 彼女から微妙な内容のメールが来るようになる。
最近すごく憂鬱なんだー、とか、誰かさらってくれないかなぁ、とか。
少し引いた。 だけど、興味をかきたてられたのは確かだと、思う。
このころはそれでも、ある一日にメールをたくさんやりとりすれば
しばらく間が空いて、それでまた、メールをやりとりする、っていう感じだった。
11月後半。
僕は彼女と、ほとんど毎日のようにメールをやりとりするようになった。
内容は、他愛も無い、雑談だったけれど、それでも僕は楽しかったんだと思う。
まだ、恋焦がれてはなかった。まだ、ちょっといいかな?くらいだったと思う。
これより少し前、友人Aが、別の女の子に告白した。
告白されたBさんの返答は、資格試験が終わるまでは付き合えない。
それまでは友達でいよう、という事だった。
けれど僕の友達は、このBさんと二人きりでカフェに行ったりして自習を。
Aの誕生日にBはケーキまであげたりして。
なのにBさんは、女の子同士の間では、
「別にAの事好きじゃない」だとか「気を持たせたりなんかしていない」って
言っていたらしいのだ。
Yは、僕にそのことを話してから、こう言った。
「好きじゃなかったら二人きりでカフェ行ったりなんかしないよねー。同性の前でカッコつけようとしなくていいのにね。」なんて。
何時の間にか僕は、彼女と二人で食材を買ったり、
メールで料理を教えてもらったりするようになっていた。
すごく、いいな、って思ったんだ、彼女のこと。
そんな中、彼女から資格試験に関して質問されたり、
僕も少しは頼られてるのかな、なんて幻想を抱いたりして。
12月。彼女の誕生日。
彼女が好きなんだー、って聞いてたお菓子を買って、
僕は彼女と一緒に帰って、別れ際、僕はプレゼントを彼女に手渡した。
友達は、アクセサリーがいいんじゃない?とか、色んな事を言っていたけど
アクセサリーを渡して、身に付けて貰えなかったらとてもとても悲しくなるんだ
って事を僕はもう知っていたから。
だから、食べたら消えてしまう、お菓子にしたんだ。
僕が、助言をくれた友人に、身につけてくれないと悲しくなるから、っていうと
友人は思い出話をしてくれた。
「そういや昔の彼女が欲しがったから、スニーカー買ってやったら、一度も履いてこなくて
キレた覚えがあるなぁ。 この間別れた後、偶然会ったらその時は履いてた。」
そんな中、少しだけ勇気を出して、一緒に図書館行かない?って誘ってみた。
彼女の返答は単純明快。じゃあ、明日の昼から行こうよ、って。
脈、あるのかな、と思って、少しだけココロオドル。
二人で図書館で、資格試験のための勉強をすすめた。
いや、ほとんど雑談ばかりしてたのかもしれないけれど。
帰り際
「ね、また、来る?」と聞く僕。
「うん……。」と応えるY。
多分この時僕は、とてもとても幸せだったんだろうと思う。
最早僕は彼女の俘虜だったのだろう。追いかけていた。彼女を。
僕は少し調子に乗って、それが悪かったのだろうか。
休憩時間の彼女の時間を少し邪魔しちゃったりして。
図書館に行った二日後、こんなメールを貰った。
「最近疲れ気味だから、一人で帰りたいんだ。ごめんね」って。
俄然、僕は、憔悴する―!
* + 巛 ヽ
〒 ! + 。 + 。 * 。
+ 。 | |
* + / / イヤッッホォォォオオォオウ!
∧_∧ / /
(´∀` / / + 。 + 。 * 。
,- f
/ ュヘ | * + 。 + 。 +
〈_} ) |
/ ! + 。 + + *
http://life7.2ch.net/yume/ ./ ,ヘ |
ガタン ||| j / | | |||
――――――――――――
つい一昨日は、あんなに楽しく過ごしたのに、どうして?って。
僕の何が、悪かったんだろう?って。
僕はそろそろ告白してもいいかな、とさえ思っていたから。
僕はもうこの時、本気だったから。
ほんとに、ほんとに、好きになってしまっていたから。
だけど、だからこそ、僕は彼女の前でサラっと振舞う事を心がけた。
Yが僕を好きなんだって、確信が持てるまで、パワーバランスを崩したくなかったから。
>>◆Vuem.ja0DQ
お前ならまた次があるって!
・・・もうちょっと読んでたかったけど今から出発だ。ノシ
18 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 06:20:53 ID:/NCNjTkK
おおぉぉ、心理の変化や状況が俺に似てるよ…
メールっていう媒体でよかった、とばかりに、「疲れている」という彼女の言葉に目をつけて
「そっか、早く元気になれるといいね」ってメールを送って
その後も何通かメールをやり取りして
次の日会った時、僕はなんとか、普段と同じくらいにこやかに振舞った。
まるで、なんにも、気にして、いない風に。
間が空く事、二日。
僕は彼女を、食事に誘ってみた。今度は「みんなで行くんだけど、Yさんもどうかな」、って。
返事はNO。ごめんね、地元で食べるんだー、って。
でも、誘ってくれてありがとう、とも書いてたから、とりあえず僕は、大してショックではなかった。
正月。
僕は彼女にあけましておめでとうのメールを送る。改まった感じで。
Y様、花火につれていって頂いたり、飲み物をご一緒させて頂いたり
大変お世話になりました―
―今年もよろしくお願いします。
とか、そんな感じで。
彼女は、こちらこそよろしくお願いします―といった定型文と
そして、「いつか、(僕の)地元を案内してください」だなんて。
未来は、「僕ら」の手のひらの上にある―
そんな感じがしていたんだ、この時は。
僕は彼女を初詣に誘ってみた。混むから、1/3に行こう、って事だった。
彼女は女の子の友達ともう約束していたそうで、僕と、三人で、行こう、って。
僕はそれでもよかった。彼女と初詣に行けるんだ、って。それだけでよかった。
3日。
三人で初詣に行って、帰りに二人になった。
その時、また、彼女が前一緒に買い物行ったところまで行くんだ、って言う。
それで僕は、「最近疲れてるから一人で帰りたいんだ」なんていうメールを思い出しながら
少し断られるのを、断られなくてもウザがられるのを恐れながら、言ってみた。
「僕も行こうかなぁ」
彼女は、こう答えた。
「やったぁ」
拍子抜けした。嬉しさよりもしろ、驚きが先だった。
少しの幸福感を噛みしめながら、僕は彼女と買い物をした。
彼女と買い物をしながら、途中、昔彼女に告白したが、断られたCの話が出た。
Cは、ほとんどの男女から嫌われているような人で、Yも例外なく嫌っていた。
もっとも、彼女は優しいから、会えば少しくらい話をしたりしていたみたいだけど
「Cと話していても2秒くらいなら苦痛じゃないよ」なんてメールを貰った事もある。
Yは、聞いてきいて、という感じで話し始めた。
「この間、Cがコンビニいたからさ、ヤバい、と思ってちょっと小走りに走ってたんだ。
そしたらさ、Cが追いかけてくるの。で、『あれ、Yじゃん?何急いでんの?(笑)』って言ってくるの。」
僕「このカン違い野郎…みたいな?」
Y 「そうそう、あの人よくカン違いして突っ走るからさあー。」
僕が彼女を好きだって事は、もうきっと彼女にはバレてるだろうと思っていたから、
僕は、自分のために、こう返事をした。
「僕も結構カン違いして突っ走っちゃうことあるけど、大丈夫かな?」
彼女は、んー、というように答えた。
「大丈夫じゃん?」
なんだか、一歩一歩を、僕と彼女の間に積み重ねているような気がして
とてもとても、嬉しかった。楽しかった。幸せだった。
少しだけ、不安だった。
僕はもうこの時、資格試験が全て終わってしまうまで、彼女には告白しない、って決めていたから。
彼女の重荷だけにはなりたくなかったし、昔、他のカップルの話をしていて
「今付き合ってどうするんだろうね。資格試験なんて個人戦じゃんねー」とか
そう言うことを僕は直接、彼女から聞いていたから。
しばらく、お互いの、資格用の学校の予定が噛みあわなかったりして、
あえない日は続いたけれど、メールも続いていた。
思えば、彼女の前とメールではサラりと振る舞い
一人きりの時は、ずっと「Yちゃん....」と頭の中でくり返していたような気がする。
僕が彼女を好きだって事を知っている近しい友人と話したりする時は
ぜんぜん頭が回っていなかったと思う。
会話が停まれば「Yちゃん…」って。
ほんとは、ほんとは、ほんとに、ほんとに、好きになっていたのだこの時は。
彼女の反応だってまんざらじゃなかった。他に男の影なんて全く無かったし、
メールは僕から送るだけじゃなくて、彼女からもメールがよく来たりしたし、
何より、話していると、すごくすごく、いい雰囲気だった。
26 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 06:53:40 ID:/NCNjTkK
>>25 恐いほど俺にそっくりな状況だよ…
早く続きが読みたい…
この頃僕は、当然の事、分かりきっている事を確認する、という事の大切さを知った。
僕は「ねえ、もう帰っちゃうの?」と、返事が「うん」だと分かっている事をあえて聞く。
Y 「うん、帰っちゃうんだー。」
僕「よし、じゃあ、帰ろう!」と、ほら話がつながった。
ちゃんと、確認して、一歩一歩―。
そんな中、暦は、バレンタインデーという行事に差し掛かる。
僕は彼女から、チョコレートを、貰った。
決して高いものでは無かったけれど、チョコレートを貰ったんだ。
手作りとかではなかったけれど、わざわざくれたことが嬉しかった。すごく。
だって、少なくとも嫌われてたら、チョコレートなんてチロルチョコでも有り得ないだろうから。
そして、僕だけにくれたみたいだったから。
彼女は僕にこういって、渡してくれた。
「最近あんまり行事に関心なくてさ、なんか今買ったとこ―って感じだけど」
何でも良かった。今年はチョコレートを何個貰ったぜ、とか言っているヤツラが
とてもとても、小さく見えた。
資格試験の本番は迫ってきていた。もう、残り一ヶ月。
さすがに僕も彼女も直接会うわけにはいかず、彼女とメールのやりとりをしながら、日は流れる。
ホワイトデーのお返しを、友達に付き合ってもらい、高島屋に買いに行った。
彼女は動物が好きで、動物を二匹、飼っている。
動物の絵がプリントされた、可愛らしい手帳を買って、僕は付き合ってくれた友達に
律儀に、素直に、お礼を言って、友達と別れて、自分のためにその日は自習をした。
そうして日々は平穏に過ぎていき、資格試験の本試験が近づいてきた。
何の偶然だろうか、二日間ある、資格試験の二日目は、ホワイトデーだった。
一日目試験後、僕は彼女に電話して、一緒に帰ることができた。
彼女の妹の受験の話。資格の話。資格を取得できた後の人生の話。第二外国語の話。
時間は短かったけど、至福の時だった。
そして、試験二日目の後、僕は彼女に告白してしまう、つもりだった。
僕は二日目の後、「一緒に食事はどうかな?」って、誘ってみた。
「うん、いいよ」って彼女は答えた。
本当に、幸せだった。未来が目の前に開ける感じがした。
世界は、輝いて見えた。
その日の夜。
彼女からメールがきた。
「ごめん、明日急用で早く帰ることになっちゃった。お昼はまた後日にでも。ごめんね。」と。
残念だけど、まあ、いいや、って思っていたんだこの時僕は愚かにも。
僕はこの試験のあと、一週間ほどかの地を離れなければならない用事があった。
その後で告白してしまおう、って、僕は結論を先延ばしにした。
ホワイトデーの朝。僕は少し早めに家を出て、試験会場の外で彼女を待った。
帰り無理だとしても、バレンタインデーのお返しだけ、したかったから。
一週間というブランクが怖かった。
だから僕は、プレゼントに、メモを挟んでおいた。
ラブレターってわけじゃない。だけど、僕が彼女の事を好きだって事は十分、
伝わるだろうと思った。
僕はこう書いたのだ。
「Yさま。バレンタインデーのお返しです。 Yさんがどんな手帳を使いやすいなぁ、って思うのか
よく分からなかったので、眺めを重視しました。」
って。
もちろん、手書きで綺麗に書いた。 鉛筆で下書きもした。
果たして彼女はやってきた。今日は帽子をかぶっている。可愛かった。
僕はプレゼントを渡した。
「これ、バレンタインのお返しです」って。
彼女は応えた。
「そっか。ありがと。 昨日さ、飼ってた動物が急に病気になっちゃって
獣医さん連れて行かなきゃいけないんだー。ごめんね。」
もちろん、僕はその完璧な理由に、何か文句をつけようなんて気はなかった。
彼女だって、試験の直前、最後の詰めをしたいだろう。
僕はサラっと、ここまでもサラっと身を引いて、自分の試験場へと向かった。
試験が終わり、僕は用事でかの地を離れた。
つい、一昨日の事だ。僕はYにメールを送った。
「最近どうしてる?元気にしてる?」って。
たっぷり2時間も経ってから彼女からメールが、返ってきた。
こんなメール、見たくなかったのに。
いや、見たくないなんて、予想も、できなかった。
悲しみの涙さえでなかった。むしろただ、呆然とした。
「●●くんのメールみた彼氏が怒ったから、元気ない。」
あまりの事に、こう返事をするのが精一杯だった。
「いたんだ…。ごめん…。知らなかったから。いったい、いつからいたの……?」
送信ボタンを押して、僕は、どこで道を誤ったのだろう、って考えた。
いったい、いったい、いつから。
しばらくして、返事が来た。
「いつからかな?もう二ヶ月くらい。」
いったい、僕は彼女の、何を見ていたのだろう。
何も見えてなかったんだろうか。自分の愚かしさが嫌になる。
どうして、好きになった人の事、少しずつ理解していったつもりで、
こんな、こんな大切なことが、見えなかったんだろう、って。
38 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 07:27:20 ID:/NCNjTkK
あああぁぁぁぁぁぁぁ
彼女に僕は、電話をした。
ケータイの名簿からYという名前を選んで、電話をかけた。
[通話]ボタンをただ押すだけの動作が、酷く苦痛なものに思えた。
幾度か、躊躇した末に通話ボタンを押し、番号が液晶に表示される。
Yと話すのが怖い。だけど、僕は、電話せずにはいられない。
もう、6ヶ月も好きだった人なんだから――。
異常なリズムを刻む心臓を抱えて、僕は呼び出し音に耐える。
そういう展開だったのか・・・。俺とは違うな。
―彼女は、電話に、出てくれない。
もう一度…。それでも、出ない。 少しして、
「今彼氏居るから電話出れない。ごめん」ってメールが来た。
苦しかった。ケータイの電源を切って、それでもケータイは身につけて
僕は外へ出た。時刻は、18時を回った所だったろうか。
あたりは黄昏の闇。身を切るような寒さがむしろ心地よかった。
いったい、何が、悪かったのだろう?
そうだ、僕は、当然の事、分かりきっている事を確認する、という事の大切さを知った。そのはずだったんだ。
なのに僕は、彼氏が居るの?って事を確認などしなかった。
彼女からのメールで彼氏って単語が出たのはおそらくこれが初めてだった。
他の、男の存在なんて、当然のように無視していた。その代償なのだろうか?
いつも、いつもこうだ。
僕は、自分から好きになると、いつも相手はするりと逃げていってしまう。
僕は他人を愛せない人間なんじゃないだろうか、そんな考えがまたもや鎌首を擡げる。
19時前。彼女から、
「いま終わったけど、さっき何の用だったの?」ってメールが来ていた。
僕は、寒さと、寒さ以外の何かに震えながら、震える手で、ケータイを操作し、
今一度彼女へ電話を掛けた。
「ほんとは、ほんとに、好きだったんだ!」
そう言おう、言おうと思うのに、搾り出されるのは沈黙のみ。
彼女はそんな僕の心境を知ってか知らずか
「だ、大丈夫!?」なんて。
「うん、多分…」と答える僕。本当に、どうして、一言、言えないかなあ。
長い沈黙の後、意を決して言ってしまおうか、と思う。
その刹那、彼女が「もう、用無いんだったら、切るね?」と言う。
「う、うん。ごめんね。」としかいえない僕。
どうして僕はこんなにも、無力なんだ。
>>◆Vuem.ja0DQ
ネタじゃないよな・・・?
っていうか鎌首を擡げるなんて言葉よく知ってるなぁ。
それから、彼女にメールをうった。
本当は、好きだったんだ、って。
でも、もういいんだ。しあわせになってね、って。
さようならって。
震える手で一文字、一文字。
憂鬱だった。思い切り泣けたらきっとすっきりするだろうに、涙の一滴すら出やしない。周りには誰も居ないのに。身を切るような寒さが、救いかに見えた。
これが、何かを、「喪う」って事なんだなあ、と、そう思った。
来ないと思っていた彼女から、返事が来た。
「多分、長くは続かないと思うけどね。続ける気もないし。幸せが何で測れるの?」
混乱した。それは、どう言う意味なんだろう?
僕はもう、最後のメールで、さようなら、って言ったのに。
もう身を引きたかったのに。彼女は一体何を言うつもりなんだろう。
「どうして、長く続ける気がないの?」
聞いてみた。そんなことって、あるか。
「私、好きな人は別なんだ。あと、さよならってよくわかんない。
何もはじめた訳じゃないし、終わりもないでしょう?」
また、よくわからない。一体何が、何と別だって言うんだろう?
もっと悲しみたかったからかもしれない。涙を流したかったんだと思う。
自分に鞭打つように、彼女にメールをまた送る。
「別っていうのは、何がどう別なの?
…好きだ、って言っちゃった人と、気軽に遊び辛くない?
さよならじゃなくてもいいなら僕は嬉しいけれど、あなたは、いいのですか。」
そうだよね、別に彼女が悪いわけじゃない。僕が一人で思い込んでいたのがいけなかったんだ。
そう、思って、できるだけ、ともすれば攻撃的になりそうなメールを抑えて、おさえて。
10分もしないうちにメールは戻ってきた。
「好きっていう事と、つきあう事は違うって事。」
この二つが違う、っていうのは、どういうことなんだろう?
好きじゃなくても付き合えるっていうの?あなたは。
ふと頭をよぎったのは、昔、一年上の先輩と恋愛について話した時にその先輩から聞いたこんな逸話だ。
『女の子と付き合うのは、そうすることで自分の価値を認めてやりたいから。
だから可愛い子としか付き合わない。アクセサリーみたいなもんだと思っているわけだ。
便利じゃない女、聞き分けのない女とは付き合わない。アクセサリーに人格はいらないから。』
これの女の子バージョンなのだろうか、とも思ってはみるものの、よくわからない。
僕は、聞いちゃいけないんじゃないかとも思いながら、彼女にこう送った。
「やっぱり、よくわからないな…。
好きじゃない人とか、好きになれそうにもない人とも付き合えるの?
だとしたらそれは、友達と、何が違うの?」
彼女からの、このメールに対する返事はまだない。おそらく、今後一生、無いだろう。
49 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 07:58:46 ID:/NCNjTkK
なんか鬱になってきた…
僕はどうしてもわからなかった。
「多分、長くは続かないと思うけどね。続ける気もないし。」なんてセリフを、自分を振った相手に言う事。
そして、「好きっていう事と、つきあう事は違う」っていう事。
だから、他の女友達 -T- に聞いてみることにした。
昔、僕がYのことでTに相談すると、Tは僕に、「今は引いたほうがいい」とか助言をくれた。
僕は引ききれなかったんだけれど、とにかく、僕はTに質問してみた。
どう言う意味なのか、知りたいんだ、って。
『 Yさんをイイ子だったとか思い込んで終わるのはどうかと思う。
Yさんだってイイトコもたくさんある人間だっていうのはわかるんだけど、
こと恋愛に関しては何故かカワイイ女の子にたまにある思わせ振り、
相手を手の上で遊ばせるタイプだったのは否めません。
相手が乗れば乗るほど面白くなるタイプです。ぶっちゃけこういう人たくさんいますよ。
百戦錬磨だから、自分に絶対の自信がある。
(僕)とかを恋に落とせて当然って思ってるんです。
だからこそ私は(僕)に引けって言いました。この意味わかる?
百戦錬磨の人にありがちな、なびかない男に燃えるタイプです。
相手がちょっと引いたら、自分が落とせないハズはないと思ってYさんから仕掛けてきたでしょう。
冷たい態度も大切。何故ならYさんはモテるから。ちやほやされるのが好きなんです。
ぶっちゃけ私もちやほやされるの好きですから分かるんだけど、
でも相手を本気にならせてはいけないというのが基本です。
モテる女はモテるなりに相手の気持ちには大抵相手がマジになりかける瞬間に気付きます。
そこで何かしら友達としてのラインを引くというのが一番誠実なタイプです。
が、こともあろうにYさんはやたら(僕)に思わせ振りな態度をとった。
ってかぶっちゃけ一回一緒に帰ってるのを見かけただけの私でさえ(僕)の気持ちに気付いたんだから
Yさんが(僕)の気持ちに気付いてないハズはない!!
結論として、(僕)のことだから今も尚、Yさんに淡い希望を抱いているのかも知れませんが、
そのさっきの(僕)のメールから読み取れるYさんの心境は
「一生私のキープでいてね」
としか思えません。』
ああ、なるほど。 僕はむしろすっきりした。
僕の何が悪かったんだろう、って、僕に何か根本的な欠陥があるんじゃないか、って思っていた。
けれど要するに、僕には駆け引きの力が足りなかったのだ。
そもそも、僕は、Yを、彼女を、駆け引きが必要な相手だと見ていなかった。
全くもって無防備だった。
どうして、いつも、自分から好きになるとダメなのかもわかった。
未来に、少しだけ希望が持てる気がした。
高い授業料だったが、僕は一歩、前進した気がする。
僕は明後日、23日、彼女の、Yの居る場所へ戻ります。
明後日が、僕らの目指していた資格試験の合否の発表日です。
彼女とまた会うかどうかはわかりません。合否だってわかりません。
でも僕は、新しい一歩を踏み出せる気がします。
55 :
名無しさんの初恋:2005/03/21(月) 08:22:01 ID:/NCNjTkK
乙でした。
しかし恐ぇぇ…
男をその気にさせて楽しむ女って多いもんなのかな。
俺の好きな子もそうなのかもな…
このおはなしは、以上、です。
いいえ、まだ未完かもしれません。ですが、また書くかどうかはわかりません。
僕はまだYに未練があります。
友達がみな、「その女はタチ悪すぎ。」「思わせぶりすぎ」などと言います。
そうかもしれません。でもまだ僕は好きです。諦めざるを得ないだろうけれど。
少なくとも僕は―彼女の悪口を言ったりはしない。
だって、カン違いに彩られた日々は、確かに、たしかに楽しかったんだから。
>>43さん
一応プライバシーに配慮して、時間の順序を(事実の筋を壊さない程度に)変えていたり、
彼女の飼っている動物が何であるか明示しないようにしたり、なんの資格か、ということも伏せました。
まったくの「ネタ」ではありません。
ネタのために朝の5時から3時間頑張るほどの気合はありませんしね(笑)
ネタかもしれんけど堪えられん…。
一つだけ確かなコトがある、
>>1よ、お前はいいやつだ、大丈夫、お前には必ずいいひとが現れるよ。試験が落ち着いたら何か始めてみたらどうだ?新しい出会いもあるだろう。とりあえずお疲れ!!
|_
|〜ヽ
|・-・) 外面だけで内面を見てない
>>1は無力すぎでちゅ
|.-J゚
~~~~~~~~
いつかその女(Y)をお前の「都合のいい女」にしてやれ!
いや、
>>1はいい人だと思うぞ。話も面白かった。乙!
要らぬ事を言うようだが、
>>僕に何か根本的な欠陥があるんじゃないか、って思っていた。
あると思うぞ。
相手を客観的に観察する能力が足りない。おまえは純情だが、ひとりよがりだ。
駆け引き云々も、まずは相手を見極める事から始まるぞ。
今回の失敗でそれを学ばねば、勿体無い。
名も無き一人の読者として
>>1を応援する。
>>1 単純に待ちすぎだと思うわれ
自分ひとりで勝手に恋愛してたね。
まあ、誰もが通る道だから、次ぎがんばれ。
64 :
女子です。:2005/03/22(火) 07:46:33 ID:9T3lNPMB
1さんの傷は時間が解決するよりほか無いと思うので(この先Yさんからどんなリアクションがきても)
出来るだけ毎日が足早に過ぎるよう、忙しく予定を入れることをお勧めします。
それにしても、ここ最近の2chで゙読んだ自分語り系レスの中では1さんの文章はレベル高いですね。
伝えたいことを簡潔に、かつドライになり過ぎずに読み手を空きさせない文章って
簡単そうで、なかなか皆書けなかったりするんですよね。興味深く読ませてもらいました。
乙です。
正直いって見に覚えの全く無いような話ではないので、恐縮ながら
自分なりの勝手な感想書かせてもらいます。
>男をその気にさせて楽しむ女って多いもんなのかな。
思わせぶりな態度が自然に出てきてしまう女のコって確かに多いんですよね。
なんていうか、その気にさせたい、都合のいいように楽しみたい、とか
具体的な利得が脳裏に浮かぶより先に本能で めかし、媚びてしまうというか。
でも計算にしろ天然にしろ、要は「ちやほやされたい=かまってちゃん」なんですよ。
怖いです確かに。そして1さんのような殿方が、「自分がどれだけあなたの思わせぶりな
行動により振り回され傷ついたか」を訴えたとしても絶対反省しません。また、そういった行動も
改めないでしょうね。逆上した殿方に刺されでもしないかぎり。
そして殿方も、
>相手を客観的に観察する能力が足りない。おまえは純情だが、ひとりよがりだ。
こういった指摘の通り、純情であればあるほど、無自覚に本能レベルでドリーミーなんですよね。
しかしながら、めかし、媚びるトコロが女の可愛い部分であり、気持ちの悪い部分であり、
ひとり上手で夢見がちなトコロが男の可愛いく、そしてダメな部分なんですよね。
そこらへん男女共わりきるしかないっつうか。
うわ、自分キモイな。聞き流してください。1さんの次の恋が上手くいくように祈ってますです。
惚れた女を間違えただけでは?
1さんには問題ないと思うけど。
思い通りにはならないのが恋愛だぁね。
次は「男にちやほやされる=自分の価値が高い」とは
思ってない自分をしっかり持ってるやさしい人を
好きになれたらいいね。
俺も失恋したばっかだからか泣けてきた
そのこ処女だったんだけど、他の男と酒の勢いでやっちゃてごめんなさいって
そんな話をうれしそうに笑顔で語るなっちゅうの!
初めてのエッチがそんなにうれしかったのかよ(つДと)
ごめん、なんか1とは全然状況が違うな
今はねー・・・早く童貞捨てたいのと同じノリでなんでもいいから早く処女捨てたいって
コもいっぱいいるんだよね。。。
資格、手に入れました。
彼女の合否なんて、受かってても落ちてても多分辛いだろうから、知らない方がいいと思ってたのに、
友達はアッサリ「ダメだったらしいよ」なんて教えてくれて……。
合否ってものは人々を、たった二つに冷厳に分割してしまうものだから。
なんだか、より、離れてしまった。そんな気がして。
コメントくださったみなさま、ありがとうございます。
なんだか、励みになりました。
机上の空論と、実践は、本当に違うんだな、って実感しました。
「フレンドリーな女には気をつけろ」と言われていても、まさか自分が―。
これから何かを学ぶ時、常に具体例を考えて、理論と現実の橋渡しを疎かにしないようにしたいです。
僕は独り善がりな理論家だったんだ、って。 そう思いました。
おまいさんは色々複雑なようだが、他人事のうえ感情論100%で感想言わせてもらうと
その結果はシメシメって感じだw
わりーけど、やっぱちょっとざまみろって思っちまうよ。
自分はどちらかと言うとY嬢に近いタイプなのになw
報告乙。受験終了乙。そして合格おめ。
男の価値は経験値さ。
>独り善がりな理論
これは通常妄想とか思い込みと呼ばれる
>>68 合格おめでd。とりあえず努力が実って良かったね!
>>1
すっげー良く分かる
俺も今 Yみたいな女に振り回されてる最中だから・・・
だから・・・だから、遊ばれててもいいやって思ったんだ orz
お前は純粋すぎて答えを求めたが、俺なら多分怖くて聞けない
お前は良く頑張ったよ 1日1日が本当に楽しくて辛かっただろうな・・
映画化してくれ・・・