【避暑地】 毒は純情恋愛のみで鬱 【最前線Part5】

このエントリーをはてなブックマークに追加
333仮病 ◆3vkC49FsGY
8/13
 夕方から仮眠とって、深夜の日本対パラグアイを観てたら、那須がとんでもないミスを連発。
 Eがマリサポということを思いだし、昼にメール。
<<負けたのは残念。力負けって感じだったね。ところで那須ってマリノスでもレギュラーなの?>>
 返信なし。……無神経な言い方だったかも知れない。もしEが那須を贔屓にしてたら
決していい気はしないだろう。でも、怒ってるかどうかも分からないのに謝るのも変だよなあ……。
 悶々としてたら、夜になって携帯が鳴った。
 どうやらEもあの試合は観ていたらしい。心なしか……というか明らかにトーンが低い。
「大丈夫か? そんな夜更かしして……俺は夏休みだったからよかったけど」
「……大丈夫じゃありませんでした」
「え?」
 マリノスの選手がミスして負けたのがショックだったのかな、と思ったら、そうではないらしい。
 どうやら、サッカー観てて寝坊したらしい。間の悪いことに、その日は朝から打ち合わせが
ある日だったらしく、お客さんが激怒して、営業やらEの上司やらが謝りに行く騒ぎに
なったとか。
 ほとんど半泣きになっているEに、何と言おうか迷った。
 以前一緒にやっていたプロジェクトでは、俺もEに相当厳しいことを言っていた。
今回は社外の出来事で、しかも明らかにEに非がある。
 結局、気の利いたことは何も言えなかった。
 気分を切り替えろ、同じミスしなきゃいいんだよ、と言うくらい。
 Eは、
「すいません、変なこと聞いてもらって……」
「いや、俺は何も言ってないし。ごめんな」
「聞いて貰っただけでずいぶん楽になりましたから……すいません、今日はもう寝ます」
 電話を切ってから俺までへこんでしまった。