いざ言おうとすると顔が見れません。横目でチラ、とM香の様子を伺いました。目が合ったので、慌てて逸らしました。
「ん?」と言いながら顔を覗き込んできました。逃げるように背を向け「あ〜…。暑いな。」と呟きました。
するとM香は立ち上がり、俺の正面にまわって「うん、そうだね。」と言いながらしゃがみました。
再びM香が視界に入らないように座りなおすと、M香も立ち上がり、また正面にきました。
もう一度体の向きを変えようとして体を持ち上げようとすると、M香もピクッと反応しました。
どうあっても俺と向かいあうつもりのようだったので、諦めました。なんかニヤニヤしてるし…orz
意を決し、「あのな?あの〜…。アレ…言いたい事がある…。」と切り出しました。
急に言われたからか、M香は「ん、何?どした?」と、不思議そうな顔をこちらに向けてきました。
顔が熱くなって心臓が痛くなって頭も痛くなって泣きそうになって視界がボヤける感じがした。
(言わなくちゃ!)と思ってなんとか口を動かして言葉が出なくて頭が真っ白になった。
必死に一日中考えてた言葉を思い出しながら、M香に伝えました。
「え、えーと…あの…M香さ、元彼の事で俺を頼ってくれたでしょ?
あ、いや俺が勝手に思ってんだけど、とにかく俺、嬉しかった。」
「そんでさ…俺、それからM香とさ、二人で遊んだりして…
その…あ、M香が、その、す、好きだわ…好きになった…うん。」
M香は黙って聞いてくれました。
少し間が空きました。祭囃子がやけに遠くに聞こえました。
俺の思考回路が逝きそうになった時、M香が言いました。