【毒】統合スレPart1《最前線》【鬱】

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283ミルキ ◆ePUC9L8ScM

彼女が走ってきた

行き交う人の群れがまるで俺と彼女との間にあった溝を1つ1つ埋めるかのように
通り過ぎてゆく

俺は彼女を抱きしめた
彼女は泣いていた
俺も泣いていた

「おかえり・・・ワン子さん」
「えへへ・・・ただいま。帰ってきたよ、約束通りミルキさんの胸に・・・」


7/31(土)

この日、俺は彼女を見送った。
彼女は米国から帰ってきた彼と会うべく家を出た。

「わたし・・・ちゃんと帰ってくるからね、大丈夫だからね」

指切りをした。
俺は何も言えなかった。
ただ一言、「がんばってね・・・」と。

そしてこの日、彼女は戻ってこなかった。

俺は暗い部屋で一人、鳴らない携帯を握り締めていた。