好きな人へメッセージを…★☆その６２☆★

俺には付き合って２年経つ彼女が居る。
「居る」じゃおかしいかもしれないけど。

４ヶ月前に病気で亡くなった。
まだ正直立ち直れてない。

ゆかは俺にとって大き過ぎる存在。
そばに居る時はそんな事にちっとも気づかなかった。

ゆかは俺の事すごく好きで居てくれてるのに
俺はゆかを裏切ったり、傷つけたりする事しか出来なかった。

ゆかは俺を必要としてくれた。
でも一人で居る事に慣れていた俺にはゆかを必要としてあげる事が
出来なかった。

ゆかの存在がうっとおしいと思った事は何回もある。
俺が先に寝れば名前を呼んで起こしてくる。
キスをしなかった日があればすぐに拗ねる。
それだけの事で俺はゆかを傷付けた。たくさんのひどい言葉で。

ゆかが俺を愛してくれてる事に安心し過ぎて冷たい態度ばっかりとってた。

でもゆかは俺から離れなかった。いくらケンカしてもずっと好きで居てくれた。
たくさん傷付けたのに。
泣かしてしまうだけやのに。

出会ってから１５ヶ月経ち、ゆかの病気がだんだんひどく
なってきてしまい入退院を繰り返すようになっていた。
ゆかには家族が居ない。
俺の母親がゆかの母親変わりだった。
昼間は俺の母親が、夜は仕事を終わらせて俺が病院に通った。
ゆかは毎日俺が会いにくるのを起きて待ってた。
０時を過ぎても、４時になっても起きてまっていた。

嬉しそうな顔で「今日は大丈夫だったよ」と話してくれた。
「今日は大丈夫だったよ」⇒「今日は発作なかったよ」という意味だと思う。
本当はそんなことない。看護婦さんに聞けばすぐ分かる。
毎日のように苦しい思いをしてるのに俺には「大丈夫」としか言わなかった。

それから数日後にゆかは話も出来ないほどになっていた。
生きるために薬を打ち続けていたせいだ。
生きているというよりも、「生かされている」って言った方が正しいと思う。

時々目を開けて細い指で布団のシーツをギュっと握って、俺の名前を呼ぶ。
苦しいのが痛いほど分かった。
もう薬を打つのはやめてもらう事にした。もちろんゆかにも相談した。
ゆかはニコっと笑って「ありがとう」って俺に言った。

薬をやめればゆかは生きてられなくなる。


苦しいのはもう嫌だよな。
楽になろうな。
長い間良く頑張ったな。
もう安心して平気やで。
一人じゃないから。
そばにおるよ。


それから２日後、ゆかは亡くなった。
俺のそばから消えた。
気が狂いそうになるほど泣いた。
ゆかが愛しくて愛しくてたまらなかった。
俺はこれから先こんなにも大きい愛を体験することは無いと思う。
恋愛すら出来ない。
ゆかもそれを望んでいるんじゃないかと思う。
もしそれが間違っていても、ゆか以外の人は愛せない。


ごめんな。ゆか。
こんな俺でもゆかの事誰よりも愛してるで。
ゆかは一人じゃない。ずっと一緒やから。