従姉が好きになりました。

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217S.K ◆KarinXY.
高一の頃、同い年の従姉妹と付き合っていた頃がある。

従姉妹の家族とは、昔から自分の家族と一番仲が良かった家族で
ガキの頃は家も近かったこともあって、良く逢っていたように覚えている。
ばあちゃんの家の近くで、彼女と仲良く遊んでいた時(今思えば、アレは
いじめられていたような気もするのだが)それが僕の初恋だった。

小学〜中学の頃は自分の家族に引っ越しが多かったせいで、あまり
従姉妹と会うこともなかった。でも高校の時に、ようやく一カ所に定住する
ことになり、再び、彼女としばしば会うようになった。

高一の夏。彼女の一家と自分の一家で、一緒に旅行に行った時のこと。
いつものような明るい表情ではなく、どことなく哀しそうな表情をしている彼女。
さりげなく話を聞いてみると、ずっと好きだった先輩に告白したけど、その先輩
には既に彼女がいて断られたと。

その時の僕はと言えば、中3の時に付き合っていた子とも別れ、しばらくは
恋人なんかいらないとか思っている状態で、従姉妹に対しても下心とかは全く
無しに、相談に乗ってあげた。

そして旅行の期間中、延々と彼女の話を聞いているうちに、彼女にも徐々に
笑顔が戻ってきた。そして旅行最後の日、彼女の「ありがとう、もう大丈夫だよ」
というセリフと、精一杯の笑顔。その瞬間、僕は彼女に恋をした。

(以下続く)
218名無しさんの初恋:02/02/19 19:20 ID:uZnUwcn9
たぶん前に既出だろうけど、このスレ名、助詞の使い方おかしいよな。
219S.K ◆KarinXY. :02/02/19 19:53 ID:gBlPC/JA
旅行から帰って、しばらく経った頃。
彼女と妹でディズニーランドに遊びに行くとのことで、家が近い僕の家に
泊まりがけでやってきた。(僕の家は市川市行徳というところにあって、
自転車でも行ける距離)

あの時から彼女に恋をしてしまっていた僕だったけど、従姉妹と言うことも
あって、この想いは胸の内に留めて置かなくてはと思っていた。
そして、彼女と妹と僕の3人で遊んでいる時も、彼女に僕の想いが
ばれないようにと、わざと素っ気ない態度を取っていた。
内心、すごく哀しかったけれど。

ディズニーランドでさんざん遊び疲れた夜、パレードを3人で見ながら、
彼女は僕に、こうつぶやいた。「しゅうちゃん(僕の愛称)この前はすごく
優しかったのに、今日はなんだか冷たいよね」
僕は慌てて「そんなことない、いつも通りだ」と返した。
すると彼女は哀しそうな顔をして「しゅうちゃんのこと、好きになって
いたんだけどな...」

僕は返す言葉もなかった。
わざと彼女に対して冷たくしていた自分に嫌気がさして、だけどここで付き合うという
関係になったら叔父叔母にも会わす顔がないとか、自分で自分に混乱をしていた。

帰り道、寂しそうな顔をしている彼女と、肩を落としている僕に、彼女の妹は
「どうして二人とも暗い顔してるの?」と不思議そうな顔をしていたけど、
僕等は答える言葉も思いつかなかった。

それから会話もなく、3人で僕の家に戻り、すぐに布団に潜り込んだ。
だけど、なんだかそのことが頭の中をグルグルしていた僕は、なかなか寝付けなかった。
1時間くらい布団の中でもがいても、全く眠気はやってこなかった。

仕方なしに、少し外でも散歩してこようと、僕は玄関を出た。
すると、そこに彼女がいた。
「どうしたの、こんな時間に?」僕は平静を装いながら問いかけた。
「なかなか眠れなくって...」彼女もいつもの笑顔で、そう言った。

(以下続く)
220S.K ◆KarinXY. :02/02/19 21:04 ID:gBlPC/JA
そのまま長い間、二人で、黙りこくったまま、玄関前に座り込んでいた。
彼女はずっと、下を向いたままだった。
静寂に耐えかねて、言葉を発したのは僕の方だった。

「ごめん、でも、うれしかった」
「どうしてしゅうちゃんが謝るの? 変なことを言ったのは私の方なのに」
彼女の言葉は優しかった。それでも、彼女の想いが僕には痛かった。
それでも、しっかりと伝えなければいけないと、僕は肌で感じていた。

「冷たくしていたのは、確かだから。ホントは優しくしたかったんだけど」
そこまで話したところで、僕の言葉は続かなくなってしまった。
だけど、無性に彼女のことが愛おしくなって、僕はそのまま、彼女を抱き寄せた。

「しゅうちゃん...?」
「ホントにごめん、こんな事しか出来なくて」
「こんなことって...」
そして彼女は、戸惑いながらも、こう続けた。

「いいの? これが答えだって、信じちゃって」
「うん... けいちゃんのこと、好きだから」
「ありがと...」
そう言いながら、彼女は両腕で、僕のことを抱きしめてくれた。

それから二人で、おやすみなさいをして、布団に潜り込んだのは夜の3時くらい。
寝付けなかったのが嘘のように、その夜はぐっすりと眠ってしまった。
そして朝は、二人で思いっきり寝坊をして、起きたのはお昼前くらいだった。

起きて、ご飯を食べてから、妹を連れて3人で、家の近くの公園で遊んでいた。
昨日の夜とは全く違う、僕等の明るい表情に、またも妹は不思議そうな顔を
していた。
彼女とは目が合うたびに、なんだか恥ずかしくって、だけど嬉しくて、
二人で顔を真っ赤にしていた。

(以下続く)
221S.K ◆KarinXY. :02/02/19 21:17 ID:gBlPC/JA
それからの僕等は、毎週のようにデートをして、同じ時間を共有していた。
もちろん、お互いの親には、付き合っているということは内緒だった。

だけど付き合いだしてから1年くらい経った頃、こんな秘密の関係もつらいね
ということになって、二人で相談した結果、恋人という関係は終わらせる
ことにした。

もっともその後も、二人でちょくちょく会っては、お互いのいろんな事を
相談しあう関係は続き、今ではいい酒飲み友達の1人だ。

今でも、彼女のことを好きなのかどうかは、僕には分からない。
だけど、そんな関係だったことに、僕は後悔どころか、むしろ誇りに感じている。

(長文、失礼しました(^^;