アフォーダンス

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超亀レス。

>>341
> このスレを読んでいる人間と心理物理学スレやヘッブモデルスレを
> 読んでいる人間とはまったく重なっていないのか?

ヘッブモデルスレから来た。#65だ。
私は認知神経科学の方面で仕事をしているので
164が孤軍奮闘している様子には同情する。

認知神経科学の分野では、
ニューロン活動がどう知覚などと対応しているかを調べるのに
認知主義から持ってきた道具(作業記憶のモジュールとか)を使ったり、
工学的な手法(どうシステムが入力を処理しているかとか)を使う。
たとえば初期視覚野では線分の傾きを分析している、
とかそういう言い方で。

そして164もたぶん似たようなところにいるのだろう。
それは「表象」という言葉の使い方からも分かる。
だから164の問題意識はたぶん私のと似ているだろうと思う。

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私の問題意識:
認知主義的、工学的方法で脳と心を扱うとき、
"activeである"とはどういうことだろう。
単なる受動的な反応以上のものはどうやれば扱えるのだろう。
という問題意識を私は持っている。
だからアフォーダンスについても興味を持って読んできた
(所詮素人だが)。
しかしこのパラダイムは神経科学に取り込むのは難しい。
結局のところ、
アフォーダンスという考えは、神経科学で分かった知見を
全く役に立てることが出来ないような体系ではないか、と思ってしまう。
逆にアフォーダンスが言っていることは神経科学からは抜け落ちている。
でもそれは神経科学からしたら
真っ当だが建設的でないことしか言ってくれてないように思える。
(これが「唯脳論」という言葉によって対立を生んでいる。)
そしてもちろん逆も真なりだ。だから
>>333みたいに苛立って
> つうか、それで164はアフォーダンスをどうしたいのだ。
> 知りたいのか、自分の主張を認めてもらって他論を卑下したいのか。
なんて言ったりするのでしょ。
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ということで私の言いたいことは、以下の通り。

164は神経科学の言葉を使ってこのスレに殴りこみ?をかけてて面白いが、
唯脳論を強調しようとして「表象」の使い方がおかしくなったりしているので
もっと気をつけて書いたほうがよいと思う。
神経科学があくまで機能主義的、工学的、認知主義的パラダイムの中
にあることに気をつけながら書けば、
そんなに唯脳論的な言い方でなく、
脳と体と環境との相互作用を認知システムの外部の観察者が見出したものとして
「表象」を扱うことができると思う。