1 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/17(金) 05:26
よく名前を聞くようになりましたね。
心理尺度における有用性ってどんなもんでしょうか?
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/17(金) 14:45
項目反応理論ってなーに?
3 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/17(金) 15:34
普段2さんが使っている「信頼性」「妥当性」といった指標は、「古典的テスト理論」に
基づいています。古典的テスト理論とは「テスト得点=真値+誤差」とみなすもので
観測される数値としてのテストの性質をしらべるものです。
テスト得点=各項目への反応(正OR誤)の総和、という考え方はしませんし、
テスト受験者の特性に依存して正答者の割合を項目困難度とみなします。
対して、項目反応理論では
項目の特性パラメタと被験者の特性パラメタをわけ、項目特性を
(1)困難度・・・項目の真値
(2)精度・・・項目の識別力
で数量化して表します。例えばあなたの被験者特性値がθであるとします
このとき、難易度bjという項目に対してはθの能力の人はほとんど正答し、
bj以上の項目にはほとんど誤答するとしたらこれは大変識別力の
高い項目と言えるでしょう。
これを使って実際のテストを作ってみましょう。
識別力の高い項目とは、その真値を超えない特性をもつ個人がことごとく
誤答する項目のことでした。
困難度とは項目の真の難しさのことでした。
ではやってみましょう。
まず、既存のテストを実施します。
次に項目反応表とよばれる表を用いて
「項目パラメタ(困難度と識別力)」を推定します。
そしてできたさまざまな項目から、自分の欲しい特性を持った項目を選ぶのです。
これは最近話題のコンピュータベーストテストで見られる方法です。
そのようなテストでは、「一人一人にあった問題がだされる」といわれていますが
これは項目反応理論を使っているからです。どういうことでしょうか?
そのようなテストは当然、相当数の数の人が受験済みですから、項目の
特性値が既知です。
そこで、最初にいくつかの項目を与え、そこから、だいたいのその受験者の特性値
を推定します。その上で、その被験者の実際の特性値に近い困難度と
きわめて高い精度をもった項目を呈示します。
これで、被験者のテスト得点が導けました。
つまり、項目反応理論とは、今までのようにすべての問題にこたえる必要がなく
被験者の特性値にあった項目にこたえればよくなるという点で画期的です。
しかし、被験者が増えれば増えるほど推定するパラメータが増えてしまうし
個人の特性値と、項目の特性値の両方を推定しなければいけないので計算が
大変になることもあります。
4 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/17(金) 15:36
そこで、最初にいくつかの項目を与え、そこから、だいたいのその受験者の特性値
を推定します。その上で、その被験者の実際の特性値に近い困難度と
きわめて高い精度をもった項目を呈示します。
これで、被験者のテスト得点が導けました。
つまり、項目反応理論とは、今までのようにすべての問題にこたえる必要がなく
被験者の特性値にあった項目にこたえればよくなるという点で画期的です。
しかし、被験者が増えれば増えるほど推定するパラメータが増えてしまうし
個人の特性値と、項目の特性値の両方を推定しなければいけないので計算が
大変になることもあります。
5 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/17(金) 16:25
よくやった!感動した!
間違えた。
このとき、難易度bjという項目で、θの能力をもつ人はほとんど正答し、
θ未満の人はほとんど誤答するとしたらこれは大変識別力の
高い項目と言えるでしょう。
7 :
優良スレ発見!:2001/08/24(金) 15:11
>>3-4
知能テストなどにはよく該当するような気がするのですが,
パーソナリティ・テストなどにも適用可能なんでしょうか?
また,項目反応理論を応用したテストを作成する“ソフト”って
何かあるのでしょうか?おすすめの参考書などもありましたら。
あと,あと…。これくらいにしておきます。
8 :
こす:2001/08/25(土) 00:42
はじめてこの板でレスします
> パーソナリティ・テストなどにも適用可能なんでしょうか?
> また,項目反応理論を応用したテストを作成する“ソフト”って
応用範囲は広いはずです。でも、項目反応理論を適応するためには、
あれこれ条件が必要になります。たとえば数多くの項目が(原則として)
1次元の尺度を測定しているとか、項目ごとに独立しているとか、
パラメータ(困難度、識別力)推定のためにある程度の数の予備テストが
必要になるとか。自動的に「項目反応理論を応用したテスト」を作る
というものではないでしょうね。
ただ、すでに作成されているテストとその結果に対して、
各項目のパラメータを計算するソフトは、BILOGなどの定番があります。
項目反応理論に関する教科書には必ず説明が載ってます。
私もこの理論の応用をとある理由で研究している者です。
むりやり理論をあてはめることはいくらでもできるのですが、それが
本当に意味ある結論を導くかとなると、感覚的には{?}もあります。
(私の場合)理論と現実適用可能性のギャップはなかなか埋まりません。
私も、ほかの専門家の方の話を聞きたいな。
9 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/25(土) 00:52
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2001/08/26 07:18
>むりやり理論をあてはめることはいくらでもできるのですが、それが
>本当に意味ある結論を導くかとなると、感覚的には{?}もあります。
>(私の場合)理論と現実適用可能性のギャップはなかなか埋まりません。
たとえば,どのような点でしょうか?
11 :
名無しさん@お腹いっぱい。:01/08/26 17:45
age
はじめまして、組織心理学で職務態度尺度にIRTを応用している者です。
10年ぐらい前から応用についての研究を始めました。
最初は、既存の尺度を用いて集めたデータに適用して(3PLM)パラメタ推定を
行い、項目特性・尺度特性を明らかにする試みを行いました。その後、試験的に
ですが、CATへの適用、最近はcross-cultural dataを用いたDIF (Differential Item
Functioning)について検討しております。
職務態度の場合、よほど意味不明な項目でない限り、擬似正答水準・当て推量の
cパラメタ値が0に漸近するので、その点で2Pモデルでよいと思います。また、
他分野で使われる尺度と比べて特にθの1次元性が守りにくいというわけでもないと感じています。
すみません、もっと書こうと思ったのですが、いきなり学生が訪ねてきました。それではまた
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。:01/10/08 02:33
続き期待あげ
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。:01/10/14 02:21
良質スレage
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。:01/10/14 13:16
いろんなところに豊田さんの本が送りつけられてきてるな。
感想を書くハガキ付き。感想書かないといけないということだな。
気が重いよ。
16 :
名無しさん@お腹いっぱい。:01/12/03 11:41
保全age
質問紙系の疑問、議論はここでしろ
17 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/01/19 17:24
保全あげ
18 :
名無しさん@お腹いっぱい。:02/02/08 13:52
BILOGのWindows版でDOS窓(コマンドプロンプト)から実行する方法って
あるんでしょうか?
(ちょっとずつオプションを変えたりして)BILOGのコマンドファイルを
いくつか作ったのを,DOSのバッチファイルとかで一気に分析する,みたい
なこととかできますか?
19 :
KOSTAS:02/02/08 19:51
心理物理への応用って可能ですか?そのような研究例ってあるのでしょうか?
____
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