異常心理スレ

このエントリーをはてなブックマークに追加

人は後で目が覚めたときに、ようやく何が起こったかということにきづくことになるでしょう。
しかし、それは人間にとって悲惨な目覚めとなることでしょう。

人類は現在、岐路に立たされています。

ソラトに代表されるアーリマンの誘惑に従ってこのまま獣性とエゴイズムを発達させていくか、天使が
入り込んでくるヴィジョンを受け取りながら、人間同士が共生できる新しい未来社会を形成す
るか、人類はいま、選択を迫られています。

 ですから本書を読んだために、読者の皆さんが絶望的になったり、恐怖心を抱いたりす
るのは、編者である私としてはあまり望ましいことではないのです。シュタイナーが黙示録講義
でソラトの名を明かしたのは、人々を恐怖に落とし入れるためではなく、むしろ、一人一人の
人間がソラト的な悪の力に対して意識的になることを望んだからではないかと思います。シュタイ
ナーが黙示録の解釈を通して私たちに伝えたかったのは、「この20世紀という時代に目を覚
まして、現実を直視しなさい」というメッセージだったはずです。将来悪しきことがすべて生
じた後になって、ようやく人類が目覚めたとしても、もはや遅すぎます。いま目覚めるこ
とによって、人類は未来に進むべき道を正しい方向に向けることができるのです。

将来人類にとって決定的な時点がやってくることになります。このとき人類はたとえば右
に進むことになりますが、そのためには目覚めていなくてはなりません。眠ったままだと
左に進むことになります。その場合には、本能が出現します。この本能は実に恐るべきも
のとなるでしょう。