いかにして心理学板は死んだのか

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66没個性化されたレス↓
31 名前:ギボンヌ著 心理板衰亡史その8 投稿日:04/09/18 07:13:25
「帝国では、発言内容に責任を持つことなどできない。そんな場所で、
 学術的な会話をするのは、学術に一生を捧げた求道者として無責任極まり
 ないではないか。悔い改めよ、悪しき者どもめ。」
          −−死海文書に残る、クムラン教団司祭の言葉(*1)

「帝国で、まじめな話をする方が馬鹿なのさ」
          −−あるキリスト教徒の言葉

前回は、心理板の衰亡を、「学術的な会話が発生しにくい状態」と定義した。だが、この定義に
同意しない人々も数多いことであろう。その人々とは、そもそも心理板における学術的な会話に
価値を見いださない人たち....    そう、キリスト教徒と呼ばれる人々である。

キリスト教徒にとって、現世(=心理板とそれを含む2ch世界)は、仮の世に過ぎない。
彼らにとって、真の世界とは指導教官や学部長という名の神に支配された世界である。

彼らは、現世での学術的会話に意味を見いださない。真の世界に、研究の話ができる相手がいるか、
あるいは、そもそも研究を放棄したのか、それは定かではない。ただ、彼らにとっては、現世において、
時間をかけて文章を書き、どこの馬の骨か知らぬ者を相手にして真の世界で得た知識を
語るなど、時間の無駄にすぎないのである。

一方、ユダヤ人もまた、現世での学術的会話に意味を見いださない。しかし、彼らはより厳格な理由、
すなわち、科学という名の神に対する忠誠心から、現世での学術的会話を拒否する(死海文書を参照)。

*1 禁欲主義で知られるエッセネ派ユダヤ人から構成されたと言われる。
67没個性化されたレス↓:04/09/26 08:29:19
32 名前:ギボンヌ著 心理板衰亡史その9 投稿日:04/09/18 07:14:35
学術的会話に価値を置くローマ市民に対し、これらの人々は気の利いた軽い会話、どつきあい、
獲物を見つけて屠ること等に最大の価値を見いだす。

彼らが、ローマ市民の会話を見つけたとき、そこへ茶々を入れることは、彼らにとってこの上ない
快楽と興奮をもたらすであろう。すべてのローマ市民の知的レベルが、彼らより上であるとは限らない。
この場合、レベルの低い会話をする市民達をからかうことは、容易である。

仮に、市民の話が理解できない場合でも、帝国という場所の性質上、他人をからかうことは容易である。ターゲットを定め、執拗に
嘲りとからかいを続けるだけである。

自然界では、草原のネズミが増えるとそれを狙うキツネが増加し、やがてネズミが減少する。
しばらくすると、飢えたキツネが減少し、ネズミの増加を招く....そこには一定の周期性が存在する。

同様に、餌となるローマ市民が集まるところ、キリスト教徒が集まり、嘲りとからかいに晒された結果、
市民が減少する....そうしたダイナミクスがここにも存在しているのではないだろうか?