心はどこにやどっているのか??

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生存環境なくして、人間は生存できず、心も存在できない。

美しい草原を前にして、「草原の魂(精霊)を感じる」と表現する、アフリカの人がいますが、
>>49にお書きになっていることは、あのような、アニミズム的な発想に通じるものがあると感じます。

アニミズムは、自然界の生命に影響を及ぼす変化・動向を、
擬人化したシンボルとして、意識上でイメージ化して扱うために発生したもののようです。
人間の扱うシンボルは、言葉と、仮想上の象徴的な人格の、二つに大きく分けられるようですが、
言葉(名詞)は、静止した対象を指定する機能しか持たないようです。
対して、擬人化したシンボル、精霊や神といった存在は、
対象の動的な要素を、バーチャルなキャラクターの立ち居振る舞いとしてイメージできます。
そこに、言葉と仮想人格の、シンボルとしての違いがあり、
精霊や神を想起する心の機能の、存在価値があるのではないかと思っています。

アニミズム的な神様達は、自然界の様々なものを表象する、
思考を支える仮想のツールだったと思うのですが、
実証的な科学的思考様式に合わないという理由で、退けられてしまった結果、
前時代の精神文化=宗教を衰退させてしまっただけでなく、
自然環境と人間相互の関係が、軽視されるようになっていき、
科学技術の発達と共に、環境破壊が進んで、
今日では、漁獲高激減、酸性雨による森林や農地の破壊と、
人口爆発による食糧危機が絡んで、
人類の滅亡が懸念される事態に陥りつつあるようです。

アニミズム的な発想による、環境とのコミュニケーションは、とても大切だと思います。
御指摘のように、人の心は、宇宙と一つになれるもののようです。
オムニ・プレゼンスといった体験を通して、
自然環境と人間の、相互作用に関する洞察をより深いものにして、
生存環境を大切に守る心を、21世紀の高度情報化社会にふさわしい、
科学技術文明との間に矛盾を生じない、次世代の精神文化の中で、育んでいきたいものですね。