進化心理学 F2

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218行動厨
しばらく来れないだけで置いてけぼりをくらってしまうなあ。とりあえず・・・
>>174
>行動分析学では、行動の「コスト」というのはどのように扱われるのでしょう?
>ある行動にかける「手間暇」と、その行動の「成果」がどうであるときに
>行動が獲得される(獲得されない)ことが知られているのでしょう?

これは行動経済学の文脈で検証されています。カーネマンのそれとは異なり、
経済学の概念を行動分析に援用したものです。
そこでは強化子は「財」に、強化子を得るために必要な手間暇は「価格」に、
一定時間内に獲得可能な強化子の量は「所得」に置き換えられます。
価格はスキナー箱で言えば、餌を1個得るのに必要なレバー押しの数、となります。
物価が上がれば消費を抑えるのと同様、要求反応数の増加は強化率を下げます。
219行動厨:03/01/15 04:20
商品の価格の変化に対する需要の変動率を経済学で弾力性といいますが、
強化子の弾力性を検証した実験があります。例えば、2つのレバーがあって、
片方を押すと餌が、もう片方を押すと脳内電気刺激(強化子)が得られるという状況。
脳内電気刺激のほうの要求反応数を上げると、すぐにレバーを押さなくなるのに対し、
餌のほうの要求反応数はいくら上げても、それに比例して反応も増えていきます。
餌は生きていくうえで必要なものだから、弾力性が強いのは当然なわけです。
贅沢品は高ければ買わないけれど、生活必需品はそうは行きません。

このような強化子の「価格」と反応の関係を、需要曲線や労働曲線を
用いて記述なり分析なりする試みが最近J of Exp. Ana.などで盛んなわけです。
そこでは強化子の“価値”は絶対的なものではなく、他の強化子との
関係できまる文脈的なものだとか。

検索してみたらこんなのもあった。具体的な実験が紹介されてます。
www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/yh-seminar/2001/Shiraishi_10614.html
www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/yh-seminar/2001/Shiraishi_10628.html