[VR//// FR/_/_] 実験的行動分析 [VI//FIノノノ]

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1没個性化されたレス↓

応用系や理論系のスレはあっても、実験行動分析のスレは無かった気がする。
カーネマンがノーベル賞をとったことだし、これを機会に立ててみた。
目立たない分野だけど、行動経済学、刺激等価性、行動薬理学など
ネタはいろいろあるはず。人材は少ないだろうけど。

とりあえずホットな話題として、トゥベルスキー&カーネマンのプロスペクト理論と、
遅延と確率による報酬の価値割引の拡張対応法則についてだれか
詳しい人いないかな。自分は行動屋だがそっちは専門じゃないんで。

ちなみにスレタイは累積記録のAAだったりする。
2没個性化されたレス↓:02/10/10 12:56
>1
FIであれば √
であると思われ。
3没個性化されたレス↓:02/10/10 13:09
スキャロプ
4没個性化されたレス↓:02/10/10 13:59
>2
スキャロップなんだから「ノ」でいいじゃん。
√は変だろ。累積記録は減らないんだから。
5没個性化されたレス↓:02/10/12 07:08
今ひとつ盛り上がらないが。
対応法則とプロスペクト理論の関係って言うのは、
両者の式を変換していくと実は同じものを表していること
がわかると言う話。質問紙法に基づいた認知的研究と、
動物実験に基づいた行動的研究という、それぞれ異なる
アプローチが同じ結論にたどり着いたと言うのは興味深い。
6没個性化されたレス↓:02/10/12 07:42
学部入学間もない心理厨房です。
行動分析学研究や行動療法研究に掲載されている各種論文
を読んでいて、「刺激等価性」というタームにいつも
つまづきを感じてしまいます。
具体的にはどのようなことなのでしょうか。
スレの質を下げることになるやも知れませんが、参考図書
を読んでもいまいちピンとこないんですよね。
どなたか親切な方いらっしゃったら教えていただけません
でしょうか。厨房にも出来る限りわかりすく・・・
7没個性化されたレス↓:02/10/12 08:53
刺激等価性、機能的等価性、獲得等価性といろいろありますな。

例えばりんごそのもの、「りんご」という文字、「りんご」という
発話は全て異なる刺激だけど同じ「りんご」を指し示すものだよな。
こんな感じで、異なる刺激が訓練によって同じ機能を果たすというか、
「等価なクラス」を形成するようになることだっけ。
間違ってる?
8没個性化されたレス↓:02/10/12 09:15
とりあえず過去スレから転載(抜粋)
http://yasai.2ch.net/psycho/kako/1005/10052/1005233144.html
552 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 投稿日: 01/12/01 00:53
刺激等価性っていうのは、
たとえば物理的に全然似ていない見本を使って、
絵の“犬”に対して文字の「いぬ」を選べるようになったら、
今度は逆に、文字の「いぬ」に対して絵の“犬”を指せるとかね。
直接訓練を受けてなくてもできちゃうんだよね。
これはA→B関係を学習してB→A関係が成立する「対称律」。
この他に、A→A関係を学習してB→B関係が成立するのが「反射律」。
A→B関係とB→C関係を学習して、A→C関係が成立するのが「推移律」。
A→B関係とB→C関係を学習して、C→A関係が成立するのが「等価律」。
こういうのは動物だと非常に困難なので、刺激等価性は言語能力に深く関係してると
思ってる人が多い。
9:02/10/12 09:19
>>8
すばらしい。
「訓練によって」を書いたあとに引っかかってたんだ。
正しくは、「最低限の訓練の後、訓練していない部分に関しても
反応が創発される」だよな。
10没個性化されたレス↓:02/10/12 09:25
上の例で行けば、
絵の“犬”に対して文字の「いぬ」を選べるようになり、
文字の「いぬ」に対して本物の犬を選べるようになったあと、
本物の犬に対して絵の“犬”を選べるようになったとき、
刺激等価が成立したと。

しかも視覚、聴覚、触覚など刺激の種類によっても
その成立過程に相違が見られるとか何とか。
116:02/10/12 10:43
どうもありがとうございました。
12没個性化されたレス↓:02/10/24 00:36
最近は、動物を被験体とした刺激等価性研究は
下火になっているのでしょうか?
あまり、研究を聞かないようですが。
13がんじゃ畑で捕まえて:02/10/24 01:27
>12
どうなんだろう?
健常な人間だとすぐに成立してしまうので、
人間研究では重箱の隅をつつくような研究
しか出てきていないが、
動物だと、まだ確認されていない関係
(対称律)が残ってるし、成立条件を探る行動分析
の研究としては、まだまだ課題が残っているのではないだろうか?
14没個性化されたレス↓:02/10/24 01:41
種によって等価性の成立条件は異なるし、検証されていない種や
刺激の組み合わせはそれこそ無限大にあるけれど、そのうちのどれを
実験的に検証するかというのは、心理学の外側からの要請から決めなければ
ならないのではなかろうか。とりあえず「この種でこんな等価性成立が
認められました」なんて実験を手当たり次第やるというのも非生産的だし。
これは「実験のための実験」ではなく、「実用のための実験」を広める上でも
大切だと思う。
15探検隊:02/10/24 01:47
昔のスレで、動物屋氏を含めた連合学習屋が、
たしか刺激等価性やその関連テーマに関してだったと思うが、
「毎年山のように論文が出ている」とか何とか言っていたぞ。
たしか「概念」スレの終わりの頃だ。

>>14
できればカラスで実験して欲しい。
1714:02/10/24 01:53
>>16
カラスは一種の社会問題だからそれもありですね。
私は田舎育ちなので、東京などでカラスが具体的にどのような悪さを
しでかすのかちょっとわかりませんが、カラスのこの「認知能力」が
明確になればこんな行動に対してこんな対策が可能になる、なんていう
例は何かありますか?
<14
概ね同意。確かに、実験のための実験は唾棄すべきもの
と思う。ただ、比較認知という観点からなら
種を変えて実験を積み重ねていくことの重要性もある
と思うし、また、行動分析で言っているところの「種間普遍性」
について点検する意義もあると思う。
まあ、種間普遍性に関しては、別に、
刺激等価性に限った話題ではないし、
本気にしている人もそうはいないだろうけど。

<16・17
確かに。これは社会的に重要な問題だね。
誰か科研、出してみてよw)

で、なんでsage進行なの?
まあ、俺もそうしておくか。
俺もsageで。

>14, 18
>>実験のための実験は唾棄すべきものと思う。
という所は同意ですが、
>「この種でこんな等価性成立が認められました」
って、ヒト以外では、sea lionしか等価性は認めてられてないんじゃ
ないんでしたっけ?

でもその結果も、ヘイズの「動物はまだ等価性を示していない」って
いうあの論文を読んだ時に、激しく同意した記憶があるのですが。
たしかまあまあ最近のJEABにsea lionのやつがまたあったような気が
したんですが、最近はあれはありってことになってるんですか?

ところで、ヘイズのRelational Frame Theoryってどうっすか?
ちゃんと読んだ訳じゃないんですが、俺はどうもトートロジーの感が
拭えなくっていまいち。

がんじゃ畑で捕まえて氏は「人間研究では重箱の隅をつつくような研究
しか出てきていない」とおっしゃっているので、弟子(?)のバーンズらの
ものは評価していないのでしょうけど。
2012:02/10/24 22:58
皆さん、ありがとうございます。
動物の等価性研究は続いているようですね。私が知らないだけのようです。

ところで、動物で対称性は派生すると思いますか?
いままで提出された肯定的なデータは、膨大な過去経験による、
という趣旨の批判を読むことがありますが、どうなんでしょう。

動物(といっても様々な種があります)の生活を見てると
対称関係を使ってることがありそうな気がするんですけどね。
うまく、実験場面にのせられないのかな。
正直、この辺、そんなに詳しくはないのですが・・・。

<19
  >「この種でこんな等価性成立が認められました」とかいたのは、
何といいますか、元々人間で始まった等価性研究を動物に移して、
動物では「認められない」と早計に結論打つのではなく、等価性
が出現できるように装置、実験環境、訓練の方法などを含めて、
検討していくことが大事なのではないかと思ってのことでやす。
 これは実験のための実験ではなく、人とそれ以外の動物との
違いを環境によって記述が可能になると言う点で、行動分析の
考え方にも合致するのではと思います。

<「動物はまだ等価性を示していない」
っていうのも、ヘイズが意図しているところではないかもしれないが、
行動分析学者が動物の等価性を再現できていないという点では、
上に書いた考えと重なる部分があるかもしれない。

<ヘイズのRelational Frame Theoryってどうっすか?
 僕も良くは分からないんだけれど、どうなんでしょうか?
そのへんを裏付けるデータって、出てますか?
彼は言いっぱなしの所があり、研究者としては???。

<バーンズらのものは評価していないのでしょうけど。
いいえ、transferだとか、は面白いと思いますよ。バーンズの弟子とかもね。
関連して、Fieldsも入れておくか。僕が感じるのは等価性研究の方法が
一人歩きして、それそのものの研究っぽくなっている(実験のための実験と
言っても良いかも)ものが多くなったような気がするのでそう書いたのですけど・・・。まあ、印象批評なんですけれどね。
Relational Frame Theoryがでてきたのも、研究の行き詰まり感があるから
じゃないのかなあ。

<20
 派生するかどうかはわからないけど、「生活」を実験に取り入れる
っていう視点は大事だと思う。最近「実験」とは?ということを考えることが多いので、特にそう思うのかなあ。
23没個性化されたレス↓:02/10/26 19:41
レスが遅くなってしまってすいません。

>>20(12氏)
>ところで、動物で対称性は派生すると思いますか?
まず、ハトでは無理ではないかと思います。1つは、単にデータがないから。
もう1つは、ちょっとずれますが、Carter & Eckerman (1975)のScienceの論文
で、ハトは条件性弁別課題においては「if A, then B」というルールを使って
課題を行っていることが示されているからです。つまり、どれだけA→Bという
課題のトレーニングを行っても、A=Bという関係は生じないからです。

次に言語トレーニング経験ありのチンプに関しては、山本先生(霊長研在籍時)
と浅野先生の実験では、A→B、B→Aというexamplar trainingの後、別の刺激
でA→Bのトレーニングの後、B→Aの関係が派生したことが確認されています。

でも、最近のJEABのLoweと誰か(すいません)では、十分なexamplar training
の後でもB→Aの関係は派生しなかったとされています。実は俺はこの論文の
アブストラクトを前に読んだだけなので、詳しくは本文を当たって下さい。

要は、刺激・手続き等により結果は異なり、その結果をコントロールしている
変数の同定はまだ出来ていないといった所なのではないかと思います。

>動物(といっても様々な種があります)の生活を見てると
>対称関係を使ってることがありそうな気がするんですけどね。
>うまく、実験場面にのせられないのかな。
うまく実験にのせられない可能性も大いにあると思いますが、対象関係を
使っていると思われる場合でも、「If A, then B」と「If B, then A」の
両方のルールを使っているという可能性をあるのではないかと思います。

>>がんじゃ畑で捕まえて氏
すいません、後日レスさせて下さい。特にHayesネタについて。
24没個性化されたレス↓:02/10/27 11:26
こっちももっと
25没個性化されたレス↓:02/10/27 21:25
>>21(がんじゃ畑で捕まえて氏)
レスがおそくなりましてすいません。

>「動物はまだ等価性を示していない」っていうのも、ヘイズが意図している
>ところではないかもしれないが
あくまで個人的な印象ですが、Hayesはヒトとそれ以外の動物の断続性をやけに
強調し、ヒトを対象とした研究に尽力しているように見えますね。臨床系の
論文が鬼のようにありますし、そもそも「infrahuman(ヒトより下位の)」とか
いう言葉を使う人が、連続性を考えているようには思えないですね。どっかで
(たしかBehavior Analysts)にその手の論文を載せていたような気もします。

>彼は言いっぱなしの所があり、研究者としては???。
またしてもHayesネタですが、どこでも同じことを言われてるんですね。

>Relational Frame Theoryがでてきたのも、研究の行き詰まり感があるから
>じゃないのかなあ。
さらにHayesネタですが、俺は彼がRFTを提唱したのは、Sidmanに対抗した
かったからだと思っています。
ネタはこれくらいにして、彼がRFTを提唱したのは、stimulus classと
stimulus relationの違いを強調し、前者が後者に含まれることを指摘する
ためではないかというのが俺の理解です(生半可な知識で言っているので
鵜呑みにはしないで下さい)。そしてここでいうstimulus classに関する
ものとは従来の刺激等価性の研究の流れ(もっと言うとSidman系)であり、
stimulus relationに関するものがRFTです。

要は「今までのパラダイムでは説明不可能な現象がある。よってRFTがよい」
と言う訳です。で、この説明不可能なものとして、same、different、opposite、
less than/more thanといったcontextual cueによるコントロールというのが
あげられる訳です。

>そのへんを裏付けるデータって、出てますか?
Psychological Recordを見れば嫌と言うほどありますが、Dymond & Barnesの
1995年のJEABのやつ(transformation of function)がまさにそれです。
>僕が感じるのは等価性研究の方法が一人歩きして、それそのものの研究っぽく
>なっている(実験のための実験と言っても良いかも)ものが多くなったような
>気がするのでそう書いたのですけど
さてここからが本題ですが、ご存知の通り、刺激等価性の定義というのは
機能的なものではなく、あくまで手続き的・方法論的なものですよね。つまり
等価性テストにパスする=等価性の成立という訳です。この定義の制約上、
どのような条件下なら被験者/体が等価性のテストにパスするかという所に
関心が集中しがちな訳で、こういったことを指してがんじゃ畑で捕まえて氏
は「実験のための実験」ということをおっしゃっているのではないかと思い
ます。で、このことへのアンチテーゼとして、Horne & LoweのNamingやHayes
のRFTがあったりするのではないかと思います。

それで「等価性の実験はどうあるべきなのか」という話になるのですが、
俺はNamingやRFTに関しては生半可な知識しかないのと、更に言ってしまえば
そんな大それたことを言えるような身分でもないのですが、あえて言ってしま
えば、1つの可能性は臨床研究のさらなる充実ではないかと考えています。

例えば、刺激等価性のパラダイムを言語トレーニングのツールとして捕らえ、
そのパフォーマンスを上げていくキーとなる変数の同定をしていくということ
です。具体例としては、
Saunders, R. R., & Green, G. (1999). A discrimination analysis of
training-structure effects on stimulus equivalence outcomes. JEAB, 72,
117-137.
なんかです(もっともこれは理論分析ですけど)。ここでは等価性の手続きの
違いによる結果を比較していて、comparison-as-node (B→AとC→A)という手続
きを取った方が、sample-as-node (A→BとA→C)やlinear (A→BとB→C)より
有効であると言われています。両者とも臨床家でもありますので(とくにGreen)
当然臨床への応用なんてことは考えているのではないかと思います。
>>22
>「生活」を実験に取り入れるっていう視点は大事だと思う。最近「実験」とは?
>ということを考えることが多いので、特にそう思うのかなあ。
上記のことを踏まえて、「応用を見据えた(基礎)実験、これ最強」という
のが等価性研究に関する俺の考えです。ありきたりな結論ですね。もちろん、
これは単なる俺の趣向の表明に過ぎません。

行動分析学全体に関しては、あくまで個人的な印象なのですが、応用の人は
応用のこと「しか」考えていない人が多いように思え、それは如何なものなの
だろうか、というのが俺の考えです(もっとも、これも趣向の問題なのかも
しれませんが)。なので「生活を実験に取り入れるっていう視点は大事だ」と
いうご意見には賛成なのですが、取り入れ方による所はあります。

ちなみに、俺が今まで読んだ応用の論文の中で、最もつらかったのは、若手OBM
研究者のシートベルトのやつで、正直、悲しくなりましたね。これは趣向の問題
などと言って済まされる問題ではない、と敢えて断定し、まさに小一(以下略)。
もし何を指しているのかお分かりでしたら、きっとお分かり頂けるのではないか
と思います。そう、JABAのあれです。

長文失礼しました。ちなみに立て読み個所はありません。
2914:02/10/28 02:29
>>28
>若手OBM研究者のシートベルトのやつで、正直、悲しくなりましたね。
言語プロンプトによる確立操作のやつですか?

行動分析は実験と応用の乖離が無いとは言え、研究者レベルでは
依然として溝がありますよね。

>Hayesはヒトとそれ以外の動物の断続性をやけに強調し、
とありますが、たとえば行動モメンタムや価値割引モデルを行動修正などに
用いることに対して、「人間にはルール支配行動があるのだからそれらに
基づいた介入法など意味が無い」とする勢力もありますよね。
実際、しっかりとした行動契約を結べば強化子の遅延は関係なくなるわけで。
それらについてはどのようにお考えですか?
3014:02/10/28 02:30
個人的にもっと基礎と応用の交流が増えてほしいのですが。
例えばパフォーマンス・マネジメントで、競合随伴性と介入随伴性の
強化子間の強化力の差を行動経済学や代替性の概念で査定することは、
現象の記述以上に、なにか有用な介入法のデザインに役立てるだろうか、
というところに関心があるのですが、なかなかアイデアが思いつきません。
もっとも、このような「先に概念ありき」といったアプローチそのものが
非難されたりもしています。といってただ現場に埋没していても、
実験室にとって有益な研究テーマを見つけるのは非常に困難ですし。
<25さん、まったりレスします。

>あくまで個人的な印象ですが、Hayesはヒトとそれ以外の動物の断続性をやけ>に強調し、ヒトを対象とした研究に尽力しているように見えますね。

僕なんかは、この辺がうさんくさく思えてしょうがない。
アメリカの行動分析学者は比較的ラディカルな人が多いのに
ヘイズは特殊な感じがします。
こういう主張する人ってヨーロッパ系に多いんですけどね。

> さらにHayesネタですが、俺は彼がRFTを提唱したのは、Sidmanに対抗した
>かったからだと思っています。

おー。そう言う見方がありましたか。
じゃあ、ヘイズがサイエンティスト-プラクティショナー
の本をやたらと出していたのは
シドマンの1960年の本に対抗してという
のは穿ちすぎですか?

ちょいとずれますが、シドマンの
あの本は行動分析の指針となった名著ですが、
ただ、あまりに厳しいことを書いてしまったが故に、
刺激等価性の提唱まで目立った業績を挙げられなかった
のは残念だなあと思っています。
32PETS:02/10/29 04:29
研究者レベルで応用と実験の溝があることは非常に残念に思います。
私は動物(主に犬・猫)の行動修正をしているトレーナーですが、
応用行動分析を活用する私のような末端の人間は実験的行動分析に
大きな期待と興味を抱いています。私が介入している実際の現場では
問題行動が重篤だったり、クライエントが早期解決を求める関係上、
十分なベースラインが取れませんし、ましてABA等介入方法の有効性を
確認する機会はほとんどありません。さらに、独立変数にしても複数
いじってパッケージでの介入が主流です。また、そもそも行動統制が
完全には取れないのでデータを取っても完全に信用できる内容とはなりません。
結果、各個別事象での数値的データを元にしたノウハウが残らず、
トレーナーの勘と経験に依存してしまうというジレンマがあります。
そんな環境の中、実験の方とお話をさせてもらったり、実験論文を紹介して
頂くと、いつも新たな発見があります。理論や応用の研究者の方は実験を
どう思っているのか知りませんが、我々現場の人間の多くは実験の研究者に
敬意を抱いていると思いますよ。
>>29(14氏)
>それらについてはどのようにお考えですか?
多くの問題がそうであるように、単純な二分法は好ましくないように思います。
随伴性による制御とルールによる制御は相反するものではないし、随伴性→
ルール(あるいはその逆)とコントロールがシフトすることもある訳ですから。

ずいぶん前に読んだので激しくうろ覚えなのですが、教示(ルール)の内容を
徐々にずらしていき、どこでコントロールが随伴性にシフトするか、という
実験があったように思えます。多分JEABです。

>>30
>例えばパフォーマンス・マネジメントで、競合随伴性と介入随伴性の
>強化子間の強化力の差を行動経済学や代替性の概念で査定することは、
>現象の記述以上に、なにか有用な介入法のデザインに役立てるだろうか、
OBMの文脈に行動経済学をのせて役に立つかどうかというのは、正直どの
ような強化子を用いるかによると思いますので、なんとも言えないですね。

俺が行動経済学の応用で面白いと思ったのは、OBMじゃないんですが、フロリダ
大のBrianIwataだったと思うのですが(多分JABAです。こんなんばっかりで
すいません)、MRの人のreinforcer preferenceがらみのやつがあったように
思います。確かこの論文ではunit price等で分析はしてないのですが、やってる
ことはそのまま行動経済学だったように記憶しています。

>「先に概念ありき」といったアプローチそのものが非難されたりもして
>います
これも、どちらか一方が正しいというものではないように思えます。
個人的な印象なのですが、俺が応用系の論文を読んでて思うのは、どうもある
介入をしてそれが有効でした/有効じゃありませんでしたっていう所だけで
終わってしまっているということです。もちろん研究の足掛かりとしてこれ
は非常に重要なのですが、そこで終わってしまうとどうも面白くないという
ことです。14氏はこういう事を指して「現象の記述」とおっしゃっているの
なら、激しく同意です。

もちろん、Brian Iwataやジョンホプキンス大のFisherのように、更なる分析を
加え、具体的にどういった変数がどのように結果をコントロールしているのか
という所までストイックに追求する、つまりは応用分野で基礎研究をやっている
ような人もいるのですが、一般的にはあまりこういうことはやられていない
ように思えます。特に、OBM系ではその傾向が顕著なような気がします(もち
ろん諸々の制約により致し方ない場合も多いのでしょうが)。

そしてこういった意味では、俺は行動分析学において、研究自体で基礎と応用の
乖離があるように思えます(実はよく言われていることですけど)。

ちなみに、なぜ応用分野でも基礎研究が必要かと言うと、理由は極めて単純で、
それ無しでは行動の予測と統制の精度が上がらないからです。

>>がんじゃ畑で捕まえて氏、PETS氏
すいません。またしても後日レスさせて下さい。
35がんじゃ畑で捕まえて:02/10/31 00:39
ずいぶん下がっているので、あげておきます。

>27 さん

>それで「等価性の実験はどうあるべきなのか」という話になるのですが、
>俺はNamingやRFTに関しては生半可な知識しかないのと、更に言ってしまえば
>そんな大それたことを言えるような身分でもないのですが、あえて言ってし>まえば、1つの可能性は臨床研究のさらなる充実ではないかと考えています。

僕も生半可なので、ちょいと、話を今後の研究の方向性
の部分だけにしておきます。
臨床研究に充実化のポイントがある、この点僕も賛成です。
ただ、27さんが、臨床をどう捉えている
かが分からない点ではありますが、
「障害児の治療教育」といった点だけで
仰っているのであれば、研究はあまり広がらない
のかなあとも思います。
たしかに、行動分析は、障害児の治療教育で
威力を発揮してきて、すでに確固たる位置を獲得してますが、
今のところ、それ以外の臨床をやっている研究者に
目を向けさせることができないのではと思います。

応用という意味で、適用範囲の拡大が今後の課題ではと思います。
36没個性化されたレス↓:02/11/02 19:58
>>31
>じゃあ、ヘイズがサイエンティスト-プラクティショナーの本をやたらと
>出していたのはシドマンの1960年の本に対抗してというのは穿ちすぎですか?
おそらくそう見て間違いないでしょう。

更に穿った見方をすると、Hayesの最終的な野望はスキナー越えですね、きっと。

>>32
>クライエントが早期解決を求める関係上、十分なベースラインが取れません
この辺のジレンマは難しい所だとは思うのですが、ケースによっては操作交替
デザイン(ATD, もしくはmultielement design)でいける場合もあるのかも
しれませんね。

ご存知かもしれませんが、操作交替デザインというのは、2つ以上の条件を急速、
かつランダムに交替するものです。例えば、一週間のうち4日だけ介入をすること
が出来るといった場合に、1・2・4・6日目には介入を行い、3・5・7日目は介入
を行わず、飼い主さんにベースラインデータを取ってもらい、2つの条件下の結果
を比較するものです。もちろん、介入の効果が翌日に持ち越さず、かつ介入の効果
がベースラインに般化する度合いが低い(般化しないではありません)場合にのみ
使用可能という条件が付きますが。

動物を対象とした応用では、関学の中島先生がそういうことに関心をお持ちだった
ように記憶しています。

俺も動物と行動分析学の関係は、実験の被験体とペットの躾と動物に芸を仕込む
ことくらいしか考えていなかったので、大型の家畜や動物園の動物の行動に対し
ても応用が可能であると知った時は驚きました。
37没個性化されたレス↓:02/11/02 19:59
>>35
>「障害児の治療教育」といった点だけで仰っているのであれば、研究はあまり
>広がらないのかなあとも思います。
うーん。がんじゃ畑で捕まえてさんと俺の考えは多少違うみたいですね。確かに、
HayesがやっているようなRFTのカウンセリングへの応用や、等価性研究の通常の
子供の教育への応用は面白いと思います。でも、少ないリソースをどこに注ぎ込む
かと考えたら、発達障害児の言語獲得トレーニングにある程度偏るのは仕方がない
のではないかと思います。

1つには、GreenやMackay、Shriverセンターの研究者などの応用系の等価性研究者
って、みな自閉症やMRに関連の深いところにいる人ばかりですよね。立場上、その
手の分野での研究を行うのもしょうがないのかなあと思います。

それと、言語の獲得という重大テーマに刺激等価性研究がどれだけ寄与できるのか
ということに俺は非常に関心があります。で、その研究のための適切な被験者を
考えたら、やっぱり自閉症やMRになるのかなあと思います。

もちろん、応用行動分析全般の研究が自閉症やMRに過度に偏っていて、
>今のところ、それ以外の臨床をやっている研究者に目を向けさせることができない
という点には激しく同意です。

でも俺の認識では、応用行動分析の分野は現状で十分に沢山あるので、今後はその
さらなる充実が必要なのではないかと思います。

そのためにも、応用場面で介入のパッケージばかり使っている研究者や、変数を同時
に2つ以上変えちゃうようなことをやっている研究者を問い詰めたい思いでいっぱい
ですね。もちろん思っているだけですけど。

スレのタイトルとは随分離れてきましたが、これだけ下がっているスレなので、
まあいいですかね。
3814:02/11/03 13:43
まったり進む良スレですね。隔離スレともいえますがw

>>37(=33=34)
>スレのタイトルとは随分離れてきましたが、これだけ下がっているスレなので、
>まあいいですかね。
こういう方向でも有意義だからいいのではないでしょうか。

>俺が行動経済学の応用で面白いと思ったのは、OBMじゃないんですが、
>フロリダ大のBrianIwataだったと思うのですが
それとは違うかもしれませんが、こういうのなら読みました。MRへの応用です。
Tustin, R.D. (1994) Preference for Reinforcers under Varying Schedule Arrangements: A Behavioral Economic Analysis. Journal of Applied Behavior Analysis, 27, 597-606.
質的に異なる強化子間の強化力と行動価格の関数関係を
MRを被験者として行動経済学的に分析しており、面白かったのですが、
「これは応用行動分析学にとって有益かつ必要な分析だ」と締めるにとどまって、
具体的な展望は見えないのが残念です。OBMへの応用となると・・・あるのかなあ。
3914:02/11/03 13:44
>もちろん、Brian Iwataやジョンホプキンス大のFisherのように、更なる分析を
>加え、具体的にどういった変数がどのように結果をコントロールしているのか
>という所までストイックに追求する、つまりは応用分野で基礎研究をやっている
>ような人もいるのですが、一般的にはあまりこういうことはやられていない
>ように思えます。特に、OBM系ではその傾向が顕著なような気がします(もち
>ろん諸々の制約により致し方ない場合も多いのでしょうが)。

これについては「制約」以前に、果たしてそのような瑣末な要因の研究が
本当に有用なのかという疑問がどうしても付きまとうのです。
自閉症児やMRのように、ある程度閉じられた生活空間でならば随伴性を分析する
ことも設定することも容易ですが、OBMなど実社会での行動を対象とする場合、
利用可能な刺激や随伴性はもとより、個人がそれぞれ蓄積してきたルールや
学習歴など、あまりに要因の数とその混合が多すぎて、要因をひとつひとつミクロに
分析することは方法論的にも実用的にも意味があるのかどうか。伝統的なミクロな
要因分析よりもむしろマクロな分析と介入、マクロとミクロの理論的統合といった
戦略が必要なのではないか、などと考えておりますが。具体的なプランは見えてきません。
ミクロ行動分析学とマクロ行動分析学。ますます基礎と応用の乖離が進みそうだw
たまにはすぐにレスをします。

>>38
>「これは応用行動分析学にとって有益かつ必要な分析だ」と締めるに
>とどまって、具体的な展望は見えないのが残念です
これをどう捉えるかは人によるとは思うのですが、俺は強化子の分析
そのものが非常に大きな臨床的価値を持っていると考えています。
特に強化子の代替性なんて非常に有効だと思いますけど。例えばMRの人
で注目が自傷行動を維持している場合に、お菓子をNCRであげれば自傷
行動が減るなんて場合ですけど。

>>39
レスをする前に、1点質問させて下さい。

「マクロな分析と介入」とは、具体的にどのようなことを指して
おっしゃってますか?RummlerやBrethowerのシステム分析とかですか?
これがいまいちピンとこないので、具体的なレスはまだ止めておきます。

それから、もしかしたらお互いに指しているものが違うような気もします。
俺が念頭に置いているのは、研究としてのOBMの論文(具体的にはJOBMに
載っているようなもの)で、実践としてのPMやPIのケースのレポートの
ようなものではありません。
4114:02/11/04 01:28
>>40
そうです。JOBMに載っているようなシステム分析、それを基にした
実践としての人間組織に対するシステム工学などを念頭においております。
(RummlerやBrethowerという名前は浅学ゆえ初耳でした。)

あと「心理学徒のお気に入り」スレでもカキコしたHomansのミクロ社会学とか
http://www5b.biglobe.ne.jp/~geru/index.html
スキナーの行動原理を基にした理論社会学です。社会学から見ればミクロでも、
行動分析学からみれはこれはまさにマクロ行動分析といえるのではないかと。
42没個性化されたレス↓:02/11/05 14:31
間歇強化あげ
>>39, 41(14さん)
この際スレとは関係ありませんが、潔くOBM・PM・PIに絞って話を進めますね。

まず話の前提として、OBM・PM・PIの区別から始めます。この区別に同意して
もらえるのかは分かりませんが、俺がこれらをどのように区別して、どれに
対してどのような意見を述べているのかを理解してもらわないと話が進みま
せんので。

OBMに関しては>>40でも書いているように、俺は応用行動分析の一つの学術的
な研究領域だと考えていて、そこでは(ある程度)実証的なアプローチを取る
ことが要求されます。

次にPM・PIに関しては、これはあくまで実践であって、ここでの関心はあくまで
問題解決です。つまりはパフォーマンスが改善するかどうかが最大の関心ごとで
実証性云々といったことは副次的なものでしかないということです。

なのでPM・PIに関しては、「瑣末な要因の研究が本当に有用なのか」という
ご指摘にはほぼ同意です。更に言ってしまえば、この領域では行動分析学に則った
アプローチを取る必要すらないのかもしれません。

例えば、>>40でちょっと触れたRummlerやBrethowerのsystem analysisのアプロ
ーチなんて、端的に言えばビジネスプロセスの改善をシステムの枠組みから
提唱するものです。システムの枠組みとは、「人・物・金・情報」などのイン
プットに対して、「コスト削減・利益増加」というアウトプットがどのように
産出されるかを見ていくというものです。で、この「どのように」の部分の
明確化を、ビジネスプロセスをマッピングすることによって実装していくという
のが彼らのアプローチかと思います。
ここでは「刺激と反応の関数関係」の事細かな分析なんてそれ程重要であるとは
考えられません。せいぜいが、三項随伴性の枠組みからの緩い分析が行われている
くらいだと思います。そういう意味ではGilbertのアプローチの方が、行動分析的
だと言えるのではないかと思います。

ただ俺が思うのは、「それは行動分析家がやることなのか?」ということです。
ビジネスプロセスの分析のモデルなんて、世の中にいいものが沢山あるんじゃ
ないですかね。どう考えても行動分析家がコンサルファームの人よりもその点に
関してノウハウを持っているようには思えないですよね。さらに、ビジネスプロ
セスをマッピングしていく際に、クライアント企業が属する業界に特化した知識
を持つことなしに、どれだけ業務の実態を捉えることができるのかというのも
甚だ疑問です。

じゃあ、行動分析家はどうするべきなのかということについての俺の考えは、
(1)システム分析などの知見により、問題・課題を浮き彫りにし、つまり「どう
すべきか」という方向性を得て、(2)それらと現行の問題点を行動レベルに落と
したものを比較し、(3)そのギャップを埋めるべく随伴性を整える、ということ
なのではないかと思います。で、上でも書いた通り、(1)に関しては必ずしも
行動分析家がやる必要はないのではないかと俺は思います。

むしろ、行動分析家のタスクは、(2)と(3)なのではないかと思います。なぜなら
この部分こそ行動分析の得意分野であり、かつ他の分野の人が出来ないところ
だからです。

その際に重要なことは、何はともあれ測定ではないかと思います。つまり、何を
どうやって測るか、ということです。経営の世界で有名な言葉で、「You'll get
what you measure」というものがあるそうですが、まさに核心をついた言葉だと
思います。
さてここでようやくOBMの話になるのですが、俺が思うにOBMがやることは、この
測定に関するものを、実証的なアプローチに則って研究を蓄積していくことだと
思います。具体的には、どのようにターゲット行動を定義し、どのように独立変数
を操作したら、行動にどのような変化が現れたかということを、行動の予測と統制
が十分に出来るレベルにまで突っ込んでいくことです。ここでは「瑣末な要因の
研究」こそが関心ごとです。これをやっていくのには、最近そこそこはやっている
そうですが、シミュレーションスタディーなんていうアプローチをとるのもいいの
ではないかと思います。

以上長くなりましたが、これが俺の考えるOBMとPM・PIの緩やかな役割分担で、まあ
言ってみればミクロとマクロの融合ということになるのかもしれません。

で今までのことを全部まとめると、「(1)のシステム分析のようなアプローチ(主に
PIでやられているもの)は重要だと思いますが(行動分析家がやる仕事なのかは分か
りませんが)、それだけでは十分でなく、それを実装するための(2)や(3)の仕事も
重要であり、そのためのアプローチを持っていることが行動分析学の強みである。
でも、この強みをさらに強固なものにするための研究がOBMの研究者であまりやられて
いるようには思えなくて、そこが面白くない。」ということで、この「面白くない」の
部分だけを述べたのが、>>34の2段落です。

疲れたんで、この辺で止めておきます。いつもながらの長文失礼。
4614:02/11/07 11:03
レス遅れました。わかりやすい解説ありがとうございます。
スレ前半のレスから、実験屋さんかと思えば、応用にもかなりお詳しいですね。
感服いたします。業界知識を駆使しての問題の明確化、これは確かに行動分析では
ありませんね。行動分析学は価値から自由な科学ですから。
ただやはり、それが出来ないとクライエントとの共同作業はできないわけですから、
他のコンサルティング手法とシステム分析・行動分析を比較する意味でも、
OBMの教育には幅広いビジネスに関するものも含めるべきでしょうね。

私はPMはOBMの個人レベルでの介入のことを言うものだと思っておりましたが、
そういう定義もあるのですね。

シミュレーションスタディーズ、これも初耳でした。調べてみます。
その際、何か足がかりになるようなものはありますでしょうか?
いつもレスが遅くてすいません。

>>46
>私はPMはOBMの個人レベルでの介入のことを言うものだと思っておりましたが、
>そういう定義もあるのですね。
俺の認識では、パフォーマンス・マネジメントとは主にビジネスの分野での行動
分析学の実践(応用研究ではなくて)を指すものです。Aubrey C. Danielsなんか
はPMという用語をそのように使っていますね。っていうか彼がこの用語を使い始め
たんだったのかもしれません。激しくうろ覚えですが。

でも、「行動分析学入門」では確か個人レベルの介入、みたいな使い方だったよう
な気がします。

>その際、何か足がかりになるようなものはありますでしょうか
シミュレーションスタディー(work simulation study)って言ってもとりわけ
特別なものを指している訳ではなくて、単に「実験室でOBMっぽいことをやる」
くらいの意味で使われているようです。俺はその手のやつで面白いのを知らない
ので、興味があったらJOBMに沢山載ってると思いますので探してみて下さい。

もちろん、実験室で変数をコントロールできるのはいいとしても、今度はそこ
での結果をどれだけ実社会での実践に応用できるのかという問題は残ります。
どっちもどっちということですかね。
48没個性化されたレス↓:02/11/09 11:42
マターリ良スレあげ。
行動薬理学って薬理学から見たら基礎だが、
行動分析学から見たら応用なのかな。
50没個性化されたレス↓:02/11/09 11:59
>>49
その通りだと思います。
51没個性化されたレス↓:02/11/09 13:51
>結果をどれだけ実社会での実践に応用できるのかという問題は残ります。

この外的妥当性の問題は行動分析に限らず、実験心理学のあらゆる分野が
共通して抱えている問題だあね。
>>49
行動薬理は薬学の分野としては「基礎」だけど
学生が学部できちんと習うという意味での「基礎」では
ないな。研究には使われてるけど現場の薬剤師は
行動薬理なんていってもチンプンカンプンでは?
53没個性化されたレス↓:02/11/14 07:48
マターリ良スレあげ。
54没個性化されたレス↓:02/11/16 03:32
おれもマターリあげておくよ。良スレの予感
55没個性化されたレス↓:02/11/16 04:24
実際に製薬会社なんかで薬物の精神や行動への影響を実験行動分析の
手法に則って研究している人たちって、薬学部出身なの?
だとしたら薬学部でそういう人たちを教育している人たちはスキナリアン?
それともただ手法としてのみ行動分析をやっている薬学研究者?
心理学出身で製薬会社の研究職に付く人って、薬学研究者のどのくらいを
占めてるの?
薬学部で教える「心理学」はまったくの教養か,
「患者さんの気持ちにどうしたら共感できるかなー」
「お薬の説明にも上手なコミュニケーションが必要ねー」
的なもので行動分析ではないことが多い。

行動薬理は単にひとつの薬理研究法として大学院レベルで
教えられるだけで,それが心理学と関係があることも,
ましてや行動分析なんてものがあることも,よほど
専門の研究者しか知らないのでは?

心理学出身で薬屋の研究職に就く奴なんて,ゼロか
誤差範囲くらいしかいない。漏れは一人知っているけど
そいつももともと薬学部出身で,そのときの研究内容で
就職したわけで,心理学の知識や技術がとくに必要と
されたわけじゃないと思う。

へーそうなんだ。もともと心理学が出自の手法だって知られていないのね。
ソニーが日本の会社だって知らないアメ人がいるようなものか。ちょっと違うか。
それとも、薬理学の側でもともと似たような手法があって、行動分析家がちょっと
それを改良しただけに過ぎないのかな?

行動分析学のジャーナルに薬理関係のものが載っていることもあるけれど、
「行動が薬物に受ける影響」を調べるのは心理学・行動分析学、
「薬物が行動に与える影響」を調べるのは薬理学、という認識でいいのかな?
心理生理学と生理心理学みたいなもん?

アメリカでは行動薬理学が盛んだって聞いたことがあるけど、
薬理研究者と実験行動分析家の交流は実際のところ、どういうものなんだろう?
>>それとも、薬理学の側でもともと似たような手法があって、行動分析家がちょっと
>>それを改良しただけに過ぎないのかな?

それはちがうだろう。
心理学出自の学習理論,学習実験のパラダイムがなければ
行動薬理という方法自体生まれなかっただろうからね。

>>アメリカでは行動薬理学が盛んだって聞いたことがあるけど、
>>薬理研究者と実験行動分析家の交流は実際のところ、どういうものなんだろう?

アメリカでは大分重なっているみたい。
文系理系の壁が日本ほど高くないからね。
59没個性化されたレス↓:02/11/16 12:10
>>55-58
昔は動物の実験心理学出身の人間が製薬会社に採用され、行動薬理の研究を
行っていた。慶應とかの実験的行動分析系が珍重された。その後、製薬業界
の不況などから行動薬理の部門が縮小・廃止された(海外の会社と技術提携
をして、行動薬理などの基礎データはそちらからもらうから、自社で研究す
る必要がなくなったということもあったと思われる)。また、それまでに採
用した心理学出身者が伝えた研究のノウハウが会社側に知識としてストック
されるようになり、心理出身者の必要性が薄れた。このため、行動薬理を研
究させるために心理系の人間を採らなくなった。製薬会社で行動薬理の実験
をやっていた人間のうち、心理学出身者には「辞めるか、営業職になるか」
の二者択一を求める製薬会社も少なくなかった。心理学出身者は営業に回し
ても仕事させられるが、薬理学出身者はつぶしがきかないので、細々と残っ
た行動薬理の研究は薬理学出身者が行うことになった。心理学出身者で現在、
営業職などに残って働いている人間が結構いる。こうした会社に嫌気がさし
て、大学院に戻って勉強し直して大学でのアカポスについた人も何人かいる。
慶應の坂上さんなどがそうだ。
……今から15年くらい昔の話。
>>59
なんか・・・寂しい話だね。
数少ない実験心理学のお仕事が・・・
6159:02/11/16 12:30
ついでにいっておくと、行動薬理学はれっきとした心理学、それも実験的
行動分析学から派生した学問領域だ。
◆佐藤方哉(1975).オペラント行動と実験的行動分析―この双生児の来
し方行く末― 心理学評論, 18, 129-161.
をもとにまとめると、先駆的研究として
◆Skinner,B.F.,& Heron,W.T.(1937).Effects of caffeine and
benzedrine upon conditioning and extinction. Psychological
Record, 1, 340-346.
があり、萌芽的研究として
◆Dews,P.B.(1955).Studies on behavior I: Differential sensitivity
to pentobarbital of pecking performance in pigeons depending on
the schedule of rewards. Journal of Pharmacology,113, 393.
があり、以下の論文で確立された。
◆Sidman,M.(1959).Behavioral pharmacology. Psychopharmacologia,
1, 1-19.
62没個性化されたレス↓:02/11/16 15:08
なるほどー、そうして生まれた行動薬理学の手法は59を読む限り、
完全に薬理学に取り込まれたわけね。
実験的行動分析家には、これ以上行動薬理学に貢献できる余地は残されて
いないのかなあ。薬物の選好度に対する行動経済学的な研究がされていたように
思うけど、これら新たな手法が薬理・製薬研究にインパクトを与えることってあるの?
あるいは逆に、薬理学サイドから実験的行動分析へのフィードバックや
要請ってどのくらいあるんだろう?そのほか、薬物乱用患者に対する
行動療法的介入の現場との相互交流とか。
6359:02/11/16 17:04
>>62
>完全に薬理学に取り込まれた
というのは誤り。「日本の」製薬会社では心理学出身者を取らないだけ。
米国ではまだ採用がないわけではない。また、薬理とか遺伝(ノックアウト系:
最近はこっちが多い)とかの研究室で心理がポスドクや技官で求められることが
ある。
問題は、ノックアウトやってる遺伝学者の中に、実験手続きの細かな違いが行動
レベルでの大きな違いを生むという認識がないやつが多いことで、いいかげんな
実験をやって、結果が再現されないからといって「行動実験には再現性がない」
と嘯く輩が結構いる。履歴効果などという言葉も知らないようだ。まともなとこ
ろは、動物学習系の心理学で博士号を取ったやつを採用して、実験手続きの適正
化・標準化と、新しい実験手法の開発に当たらせている。

以上、米国の話だ。日本では、米国の技術にただ乗りだから、日本の製薬会社で
心理学出身者が採用されることは、今後ほとんどないと思われる。
64没個性化されたレス↓:02/11/16 17:35
そうかそうか、薬理学だけでなく、遺伝学でも実験的行動分析の手法は
重宝されるわけね。遺伝工学はこれから先の花形産業になるだろうしなあ。
この手法がうまく遺伝学者や生物学者の研究のニッチをつける可能性は大いに
あると進化心理学スレでも触れられていたし、行動分析学は他分野にも積極的に
興味を示していって、己の持つツールの強力さをアピールしていくべきなんだね。
ただいずれにしても日本では末端の技術者になることすら難しいわけか。
完全にアメリカに任せちゃっていいのかな?それとも・・・
65没個性化されたレス↓:02/11/17 03:31
ようするに学際的な協力による実験的行動分析の発展が今後は望まれている
ということでしょうね。カーネマンの経済行動理論も経済学の意思決定論に
多大な貢献をなしている。その他、生態学についても同様ある
66没個性化されたレス↓:02/11/17 14:05
良スレにつきマジあげ
67ヽ(´ー`)ノ :02/11/17 21:56
>>学際的な協力による実験的行動分析の発展
にはジェネラリティが欠かせないのさーヽ(´ー`)ノ
狭い価値観に篭って、「行動分析には価値があるんだ」
なんて嘯いてるだけじゃなんにもならないのさヽ(´ー`)ノ

みんなと仲良くして、おしごとを開拓するのさーヽ(´ー`)ノ
そうそう、そういう意味では行動分析は目的ではなく手段。
まず向かうべき目的をはっきりさせて、手段として使えそうなところがあれば
使えばいいんだよねー。使用自体が目的じゃ本末転倒だからねー。





しかしそれだと方法論的行動主義かも知れない罠。
69ヽ(´ー`)ノ :02/11/18 00:56
そもそも、イズムに拘り続けたままで生き延びようなんてのが甘いのさーヽ(´ー`)ノ
>>69
だから,お前のそれも立派な「イズム」なんだって。
自分以外には自己客体視を強制しながら,自分自身は
自己客体視しないってのは行動主義の専売特許じゃなかったのか?
お前を見てるとアンチテーゼはテーゼに寄り添う,てのがよくわかるよ。
71ヽ(´ー`)ノ :02/11/18 16:04
>>行動主義の専売特許じゃなかったのか

んなこたぁないヽ(´ー`)ノ
7270:02/11/18 17:42
>>71
まあたしかに,んなこたぁない罠(笑。
73没個性化されたレス↓:02/11/24 14:10
マターリ休日あげ。
74没個性化されたレス↓:02/11/28 01:53
良スレの予感あげ
>>74
とっくに良スレ殿堂入りしてますが。
76没個性化されたレス:02/11/29 12:47
>>59
なんか、つじつまあわないような?
○上さんが、大学に戻った後に、
日本○ッシュに入った人いたはずだけど?


>>76
その人もすぐに辞めてない?
強化や罰の随伴性がない時にはフリーオペラントの生起率っていうか,
オペラント水準というのはほんとうに一定なんでしょうか?
とくにその行動がなんの随伴性にもさらされていない時に,
オペラント水準が時系列的にどう変動するか(あるいはしないか)と
いったことに関する研究ってありますか? あったら教えて下さい。
7978:02/11/30 17:44

変な質問ですが私にとってはけっこう大事なことなので
よろしくお願いします。
80没個性化されたレス↓:02/12/12 22:14
質問するのにsageてどーする。
81がんじゃ畑で捕まえて:02/12/12 23:47
>78
研究ではないが、その辺(steady state)の議論は
Sidman(1960)にあり。
8278:02/12/13 11:36
>>81
どうもありがとうございます。
Sidmanは単行本ですね?
83山崎渉:03/01/07 00:09
(^^)
84没個性化されたレス↓:03/01/21 00:43
サルベージ
85没個性化されたレス↓:03/03/06 01:11
ずいぶんと下がりましたね。

あげついでに質問。刺激等価性と機能的等価性の関係に
ついての議論はどんな動向なんでしょうか?
誰か詳しい方の説明をきぼんぬ。
86山崎渉:03/03/13 13:03
(^^)
87没個性化されたレス↓:03/04/01 23:17
論理和スケジュールと並立強化スケジュールってどう違うんですか?
88 ◆j.3Kn1uKnE :03/04/01 23:23
うん。
89没個性化されたレス↓:03/04/02 02:37
美人でエッチのうまい女とするのが論理和スケジュール。
美人の女とエッチのうまい女の2人とするのが並立強化スケジュール。
90没個性化されたレス↓:03/04/03 11:56
新学期だぁ
91没個性化されたレス↓:03/04/03 16:38

すいません、くだらない質問なのだと思いますが、まだ学部の厨房なもので
見逃してください・・・
行動分析或いはABAで言語を扱っているのは、スキナーからの潮流だけなのでしょうか。
論文あたってみても(日本のもの限定っす)言語指導となると、決まってマンドか
タクトばかりなので、不思議に感じているのです。
92行動厨:03/04/03 22:24
おそらく発達障害児に対しての話なんだろうけれど、言語指導が必要な場合、
教えなければならない言語行動はたいていマンドかタクトに分類されるだけ、という話。
知っての通り、マンドは[確立操作+弁別刺激→要求言語反応→強化子]、
タクトは[弁別刺激→記述言語反応→般性習得性強化子]というふうに、
刺激、反応、強化子という文脈から言語行動定義しているから、当然行動分析に取り込みやすい。

91さんは他のどんな言語理論をどんな風にとりこみたいと考えているんだろう?

(ていうか、現代の行動分析はスキナーの言語行動論さえ
完全に実験や応用に取り込めてないような気が。)
>>91
言語指導で、マンド・タクトを扱うのは、
それがコミュニケーションに必要なものだからでしょう。
スキナーが言い始めた概念であるには違いないけど、
マンド・タクトが研究の潮流ってことでもないと思う。

それと、言語の機能って言う観点からは、
これまでのレスでもたびたび出てきている
刺激等価性やら機能的等価性
の研究の方が、「潮流」のような気がするけどね。

レスになっているかどうかワカランけど、
まあ、dat落ち防止って事で。
94山崎渉:03/04/17 09:28
(^^)
95山崎渉:03/04/20 04:44
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)
96没個性化されたレス↓:03/05/01 03:51
良スレ保全あげ祭り実施中。
97山崎渉:03/05/21 22:19
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―
98山崎渉:03/05/28 15:24
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉
99没個性化されたレス↓:03/06/07 16:29
ふぃ路jcfDWKれj氏でゃ尾dcかぁ・jf

DFぴうぃkjprぺR09尾


v@tthgfvklfd

(´・ω・`)ガンガン100ください。
101山崎 渉:03/07/15 12:48

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄
102没個性化されたレス↓:03/07/24 05:43
      ____     __             _             ____/ ̄ ̄Z____
     / _    /___/  Z_____   ___/ / _          /                /
      ̄ /  ,イ___   ___/ /  /--, /___/ __/ /__  ___/  _/7   ,7  /二/ __/
     /  _ ~゙、    /  / / / ,/  / __/ ̄Z_/  ___ // ___▽/  / /_____/
   __/  //  /__/  /  ヽ_/// /∠_   _/7 // ̄/_/  _/~~ r '" / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
  / _,. -'" /___∧___/  /~ ̄ ̄ / _/  /   ヽ./  ̄S E T S U'      ̄//         /
   ̄                  ̄ ̄ ̄  /__/ T H E S N A C H E R    /二´7   /7   /
                                     _,--,_/....,....,______//  /--'   /
                                    7 ./コ / / ,/ // ̄~  / /    /
                                    ヽ二77`'''"_/ ヽ__/  /______
103没個性化されたレス↓:03/07/24 08:03
Sniffy The Virtual Ratというシミュレーションラットで強化スケジュールを
いろいろ試していると,ちょっと気になることがあります。
それは,強化スケジュールを変更した時にそれに応じて反応の
パターンが変化するわけですが,それがすごく極端なのです。

たとえばVR25で反応数がすごく増えている状態からFI45に変更すると,
しばらくの間VR25の反応パターンが持続した後に,徐々にFI45の
パターンに変わっていくのではなくて,VRの反応パターンがかなり
長い間持続した後,ある時点で急に反応数が減り,スキャロップが生じて,
FIの典型的な反応パターンが一瞬にして成立するのです。
私はこれにとても驚いたのですが,実際の生きたラットやハトでも
スケジュール変更への反応はこのように極端なものなのでしょうか。
それともこれはSniffy The Virtual Ratに特有のことなのでしょうか。

専門家にも聞いたのですがわかりません。誰かご存知の方いたら
教えてください。
104103:03/07/25 09:24
教えて下さい。
105???:03/07/25 09:39
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http://www.adultshoping.com/index.cgi?id=1057809839
(屮゚∀゚)屮 キチャッタ↑
(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ(;´Д`)ハァハァ……ウッ!!
ガ━━(゚Д゚;)━━ン!

!!!!! ━━━━━━(゚∀゚)b━━━━━━ グッジョブ!!!!!
106_:03/07/25 10:07
107103:03/07/27 20:32
もう誰もいなくなったんですねえ。
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎――――――◎                      山崎渉&ぼるじょあ
109没個性化されたレス↓:03/10/03 20:49
書き込み少ないぞ
          _________________
.._,,,,,,,,--―¬''''''│    
.          │     ,,_
.          │    / 。 ヽ
.      ●  │   ,.ィゝ     l  
.          │   ̄ヽ     l
. ○       │     l     ヽ___         
.         │    /  ,,...---`ニニニ==、,,__
.         │    l  / ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ l三三三>
.         │     |  iヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ/三三/''ー- 、
..      /|  │    ヽ. ヽ、ヽ ヽ ヽ ヽ ヽ.∠三=‐''´>‐--‐'
     /  |  │____ヽ、`'''ー‐---‐'''´_,,...--‐'''´____  
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>>103 の件誰か教えて下さい。
>>111
参考になるかな?

120 名前:177 ◆NgGAMEeuew 投稿日:03/02/22 03:21
たとえば、あるセッションでキーを多く押し、次のセッションでキーを
少しすくなく押してみたところ、少なく押しても獲得強化量はほとんど
変わらなかった、それで次からはキーを少なめに押してみた・・
という風な現象は見られるのでしょうか?

128 名前:69 投稿日:03/02/22 21:06
>> 120
基本的には、初期の反応は様々なdimensionにおいて多様性(variability)を示し
ますが、やがて随伴性が定める所に収束していくというところです。

最近は、バーチャルスキナーボックスみたいなソフトもあるらしいですね。でも
いまいちらしいです。
>>112
参考になったかはともかく,レスを下さってありがとうございました。

Sniffyがいまいちというのは実験経験のある人はみんな言っていて,
とくにレバー押し以外の行動を強化したり,シェーピングするのが
困難,というかほとんどできないのが問題とされてます。
しかしレバー押しに限ってはかなり実際のラットに近いというので
授業や学生実習用に導入して使っているのですが,上記の強化スケジュール
の件はけっこう有名な行動分析系の先生数人に聞いてもハッキリしないので
ここにカキコしてみました。

もし,この先生に聞けば分かる,というような紹介などもあれば
ぜひ教えて下さい。
114没個性化されたレス↓:03/10/27 19:23
>>103(113)氏

今更なのと、スケジュールはよく知らないので申し訳ないんですが・・・

まず、過去のリサーチに、この問題を考える上でのヒントは何かありません
でしたか?調べもしないで言うのは何ですが、スケジュールの変化に関する
ものは何かしらはあるのではないかと思います。

まあ、それはさておいて、>>103の「実際の生きたラットやハトでもスケジュ
ール変更への反応はこのように極端なものなのでしょうか」という問いの立て
方を少し変更してみてはどうでしょうか?

というのは、強化暦を考慮することなしに「実際の生きたラットやハト」と
一括りにしてしまうのはちょっと乱暴な気がするからです。

そして恐らくこの問題を考えやすい問いは「どのような強化暦(トレーニング
暦?)をもってすれば、実際のハトやラットは、(例えば)VR25からFI45への
変更の際に、VR25の反応パターンがしばらく続いた後に、FI45の反応パターン
に突然変更するか?」ではないかと思います。

そしてこのような突然の反応パターンを生み出しうる強化暦を考え、それに
対する論理的な矛盾がなければ、少なくとも「これこれこういう条件であれば、
生きたハト・ラットにおいて反応パターンの変化が突然である可能性が高い」
と言って良いのではないかと思います。

俺がこのように問いを変える理由は、このような突然の反応パターンの変化を
生じさせる条件は、非常に限られたものであろう、という考えがあるからです。
2ちゃんなのでもっと無責任に言ってしまいますが、よっぽど特殊な条件で無け
れば、生きたラット・ハトはそのようには反応しないだろうと思っています。
最も、本当にそのような条件で突然の変化が生じるかは実際には分かりませんが。
まず間違いなく言える事は、ナイーブな被験体であれば、VR25で安定して反応
するよう訓練されただけで、その後突然FI45にスケジュールが変化した場合は、
しばらくVR25の反応パターンが続いた後に、FI45の反応パターンに突然変化する
ことはありえないですよね。一応確認しておきますが、ここで問題としている
のは「突然の」変化ですので、FIスケジュールに長時間晒された結果としてFI
の反応パターンに「徐々に」変化するということは考えていません。

ここから分かることは、突然の変化を生じさせるには、少なくとも被験体は、
VR25とFI45の両方のスケジュールで訓練されている必要があるということです。
これが最低条件ではないかと思います。

次に問題となるのは、スケジュールの変化のみでその他の手がかりが全く無い
状態で、反応パターンを突然変化させるような器用な芸当を、どうすれば被験体
ができるようになるかということです。

俺は、VR25とFI45の両方のスケジュールに晒されることだけでは十分ではないと
考えますが、103氏はどう思いますか?あんまり一方的に書いても面白くないので、
今日はここまでにして、気長に返事を待ちます。

他の点についても簡単に触れますと、
>とくにレバー押し以外の行動を強化したり,シェーピングするのが
>困難,というかほとんどできないのが問題とされてます。
これって、そもそもあのソフトはレバー押しを強化したりシェイプするのを
目的として作られているのではありませんか?他の行動をいじれないのは残念
ですが、これは問題ではなくて、仕様ではありませんか?実は俺はあのソフトは
ちょっと遊んでみただけなので、あんまり詳しくはないんですが。

俺も初めはいまいちかなあと思ったんですが、最近は、あのソフトで実験をする
訳ではないので、あれだけ動けば十分じゃないかと考えています。
どうでもいいことだけど、history of reinforcementの訳って強化暦でいいの?
字義からいって、「こよみ」じゃなくて「履歴」の「歴」だと思うんだけど。
>>俺がこのように問いを変える理由は、このような突然の反応パターンの変化を
>>生じさせる条件は、非常に限られたものであろう、という考えがあるからです。
>>2ちゃんなのでもっと無責任に言ってしまいますが、よっぽど特殊な条件で無け
>>れば、生きたラット・ハトはそのようには反応しないだろうと思っています。

そういう予想とか思い込みではなく、そうである、あるいはそうではないという
実際の実験に基づいた情報が求められているのだと思います。
急激な反応パターンの変化は実際のラットでは生じない、という前提での議論は
その前提に根拠がなければ何の意味もありません。
ここにはもうまともにラット動かしたことある香具師なんていないってことでしょ。
>>116
「歴」ですね。どうも。

>>117
時間がないので簡単に。

特定のスケジュールに初めて晒された時に、急激にそのスケジュールに固有の
反応パターンを示すことは無いということは、もちろん俺の予想でも思いこみ
でもなく、常識です。>>115の1段落目で書いているのはこのことです。まさか
この点で同意していないことはないですよね。

>>114の最後の段落で書いていることは、この常識をちょっと言葉を変えている
だけのつもりなんですが、一体何に引っかかってるんですか?

「非常に限られた」とか「よっぽど特殊な」という言葉が強すぎるということ
ならわかります。確かに「非常に」と「よっぽど」の部分は予想と思いこみが
入っています。しかし、「限られた」と「特殊な」の部分は、「特定のスケジュ
ールに初めて晒された時に、急激にそのスケジュールに固有の反応パターンを
示すことは無い」という常識をもってすれば、決して間違ってはいないと思い
ますが。

なんて、思いっきり釣られてるんだとしたら、やりますね。なかなか。
>>119
まずはその「常識」の根拠になる文献などを示して下さいませんか?
また、あなたが「急激」かそうでないかを区別する基準を教えてください。
たとえばVR25からFI45に移行したときに、どのくらいの反応数、または
時間でFI45独特の反応パターンが成立するのが「普通」で、どのくらいで
成立したら「急激」なんでしょうか。また、「普通」の場合にはスケジュール
移行に伴う反応パターンの変化はどのような経緯をたどるものなのでしょうか。
これもできれば文献とか、実際にあなた自身が行った、あるいは観察した
実験例などを挙げていただけるとわかりやすいです。
>>120
一方は「常識」と言い、他方は「思い込み」と言う。

もう止めます。時間がもったいないので。
>>120 徹底的経験主義者
>>121 部分的合理主義者
まあ、過疎スレだし
レス無いよりはましだろうけど、
ちょっとうざくなってきたので
とりあえず、>>103
「Schedules of Reinforcement」
という本をお薦めしておく。
124103:03/10/30 06:15
>>123
なるほど。私が期待していたのはそういう答えです。
その本ならずいぶん前に買って持っています。
もちろん読んでなかったけど(笑。誰に聞いても
わからないことがスキナーの原著に戻ればちゃんと
書いてあるという経験は前にもしたことがありますが、
またそのようですね。
125124:03/10/30 09:57
Schedules of Reinforcement をざっと調べてみました。
通読したわけじゃないので見落としはあるかもしれませんが、
VIからVRへの移行時の反応パターン変化といったそのものズバリの
答えはありませんでした。タンデムスケジュールとかチェインド
スケジュールとかは少し違う問題ですよね?

しかしCRFからVIやVRへの移行の例をたくさん見ると、
スケジュール変化への反応は比較的ゆっくりしたものであるようです
(個体差も大きいようですが)。Sniffyの場合、たとえばCRFから
VRへの以降でもあっという間(数十反応、1〜2分程度)に
反応数が激増して、VR独特の急勾配の累積記録になってしまいます。

どうやらSniffy the Virtual Ratではおそらく授業や実習で使うときの
時間節約のために強化スケジュールの変化への感受性、あるいは
適応の速度が実際のラットよりかなり高めてあるようです。
SniffyのDocumentationももう一度調べてみたら、そういう風に
とれる記述がありました。おかげさまで勉強になりました。
ありがとうございました。
ところで、並立スケジュールなどは選択行動の研究でいまも盛んだけど、
スケジュール感受性とか、純粋な単一スケジュールの研究って、
もう何もやるべきことはないのかな。

>>120にあるような内容を実際にやること自体は難しいことではないけど、
目的もなしに重箱の隅をつついても仕方ないような気もする。
応用可能性も少なそうだし。
127没個性化されたレス↓:03/12/15 18:30
よく日常生活に見られる強化スケジュールの例として、
スロットなどのギャンブル(VR)や待ち合わせ、電話(FI)などがあげられていますが、
これらの例のオリジナルな論文のタイトルと著者などをどなたか教えてくれないでしょうか?
Skinner, B. F. (1953). Science and human behavior. New York: Mcmillan.
>>127
それ、実際には誤りなんだけどね。
130没個性化されたレス↓:03/12/15 20:16
>>128
>>129
ありがとうございます。しかし実際には誤っているとなると、
日常生活に見られる強化スケジュールって厳密にいえば存在しないことになるのでしょうか?
日常見られる強化スケジュールは
何らかの形で変形していることが多い
例えば,レポート締切はFIで説明されることが多いけど
実際はLH(リミティッド・ホールド)が
ついていると考えた方がよい

後,ちなみに電話はVIじゃないか?
>>131
レポートを提出する行動にはカレンダーや時計という
弁別刺激があるので、厳密にはFIではない。

電話は、一度相手が電話に出たからといって、そこで必ず
「タイマーがリセットされる」とは限らないから、厳密にはVIじゃない。
>>132
弁別刺激の有無は
FIであるかどうかには関係ないよ.

それとVIだけど,
タイマーリセットはあくまでも
実験操作に必要なもの.ここでは
電話をかける行動に
どのような随伴性がかかっているか
で判断すればよい.


>>133
>弁別刺激の有無はFIであるかどうかには関係ないよ.

そうかな?例えば強化子が5分おきに30秒ずつ利用可能になるFIスケジュールがあったとして、
その30秒の間にいつもブザーが鳴るようにすれば、有機体はこれを弁別刺激として反応して、
スキャロップは見られないだろうから、この場合は「FIスケジュールに制御されている」のではなく
「弁別刺激に制御されている」といったほうがいいのでは?まあ、スケジュールを単に手続き的な
概念として捉えるのであれば、この限りではないけどね。
>>134
その例は弁別刺激じゃないってば.
オペラントを良く理解していないのでわ?

>例えば強化子が5分おきに30秒ずつ利用可能になるFIスケジュールがあったとして、

この例は弁別刺激無しの単なるFIスケジュールなんだよ.
もし>>134の通りの実験をやっても,
10中8・9,スキャロップがでるよ.
強化可能時間が弁別刺激になるのは食餌反応(完了反応)で
あって,レバー押しやキーつつきのような
操作体への反応への弁別刺激にはなりえない.
>>135
>強化可能時間が弁別刺激になるのは食餌反応(完了反応)で
>あって,レバー押しやキーつつきのような
>操作体への反応への弁別刺激にはなりえない.

ちょっと混乱しました。
弁別刺激というのは「その刺激があるときに反応すると強化が得られる刺激」で、
操作体というのは「それがないと反応が不可能であるような物体」ですよね?

>例えば強化子が5分おきに30秒ずつ利用可能になるFIスケジュールがあったとして、

この例では、
 食餌反応の弁別刺激:強化可能時間
 食餌反応の操作体:餌
 食餌反応の強化子:餌
 レバー押し反応の弁別刺激:なし
 レバー押し反応の操作体:レバー
 レバー押し反応の強化子:食餌反応への従事(それとも餌?)
という理解でいいですか?
そもそも「時間」って、弁別刺激として捉えられるんでしょうか?
>>136
論文執筆回避モードにつき早めにレスを.

>弁別刺激というのは「その刺激があるときに反応すると強化が得られる刺激」で、
>操作体というのは「それがないと反応が不可能であるような物体」ですよね?

まあ,そうですね.

>食餌反応の弁別刺激:強化可能時間
から
>レバー押し反応の操作体:レバー

その通り.

>レバー押し反応の強化子:食餌反応への従事(それとも餌?)

どっちかと言われると困るが,これもその通り.

>そもそも「時間」って、弁別刺激として捉えられるんでしょうか?

捉えることは可能.シドマン型回避スケジュール
では,外部弁別刺激はないが,
嫌悪刺激が到来する間隔が一定で,反応することによって
ショックを延期させることができる.
この場合,弁別刺激は時間間隔になっている.
137の続き

話を元に戻すと,
FIでもインターバルがあるのだから,
これも弁別刺激といえるかもしれない.
この辺は微妙な問題だ.
しかし,動物の場合は,我々人間とは違って
「30秒間隔だから,30秒に1回反応する」
というパターンにはならない.人間の場合の
こういう反応パターンはルール支配行動の例
であって,強化スケジュールのみの制御を受けているわけではない.

話が飛ぶけど,実験者側の(環境の)操作としては
強化スケジュールはあくまでも結果
の呈示パターンであるけれども,
実際のところ,操作体そのものや,
スケジュールのインターバル,生活体の反応パターンも弁別刺激
になりえる.結局のところ,どの視点で
分析していくかによるということかもしれない.
すみません、もう少し。

> もし>>134の通りの実験をやっても,10中8・9,スキャロップがでるよ.

強化可能時間と完全に対応したランプなりブザーなりの
弁別刺激が呈示されるとしたら、弁別刺激呈示中にのみ反応する、
ということはないのですか?教科書を読むと、弁別刺激がある場合は、
非呈示期の反応は消去されるように思えますが。
> 実験者側の(環境の)操作としては強化スケジュールはあくまでも結果の呈示パターン

弁別刺激という概念にも、これと同じような「結果の提示パターン」としての定義と、
「反応がその制御下に置かれたときにのみそれを弁別刺激とする」という定義の
2つがあったと思いますが、強化スケジュールには前者の定義しかないということでしょうか?
>>139
レスの意味が良く分からない.
弁別刺激というのは操作体への反応
を弁別する手がかり刺激という意味であって,
強化可能時間と何の関係があるんだ?

強化可能時間を操作する意味を良く分かって言ってるのか?
その例の実験手続きが何を意図しているのか
さっぱりわからん.
>>140
だから,
> 実験者側の(環境の)操作としては
と言っているじゃない.定義じゃなく,
実験者側の操作のことを言ったんだよ.

当然,いろんな観点から定義できる.
143没個性化されたレス↓:04/04/11 09:48
サルベージあげ。
144没個性化されたレス↓:04/08/08 13:08
タケウチSMムチage
145初学者:04/08/21 20:00
ググろうにも適当な術語が分からないので質問させてください。
たとえばレバーを押すと、餌と電撃が両方くるような場合、
動物の行動はどういう風に行動しますか?
素人考えでは餌の価値が高ければ、甘んじて電撃を受けるように
なるような気もしますが。
またそういう行動はどういう風に理論化されているんでしょうか?
counterconditioningとは違いますよね?
詳しいかた、ヒントだけでもポロッと教えてくださいー。
お願いします。
>>145
approach - avoidance conflict
147初学者:04/08/22 09:53
ありがとうございます!
てゆうか、そのまんまですね・・思いつきませんでした。
149没個性化されたレス↓:04/12/26 01:06:01
保全あげ。
150没個性化されたレス↓:05/03/17 17:39:53
今年初の保全あげ。
151没個性化されたレス↓
>>1 >>148
こんな良スレがあったとは・・、知らなかった・・。