1 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :
02/04/05 23:39 両方をちょっとずつかじったらなんか矛盾してるところが出て来たんだけど、 どっちが正しいのよ?
お、立てられた。 具体的にどこが間違ってるのかを書こうと思う。
まず、俺が読んだ本は「行動分析学入門」と「影響力の武器」の二つ。 「行動分析学入門」の方にトークン経済システムによって塾を盛り上げる話が出てた。 だが、逆に「影響力の武器」に報酬や罰則では一時的にしか変わらない みたいな事が書いてあった。 どっちが正しいのよ?
良スレあげ
誰か教えろよ。
ここは過疎スレなんだよ。 気長に待て。
「報酬」「罰則」をどう定義してた?
>>7 詳しい定義はなかったけど「影響力の武器」の方の考え方や実験を簡単に書くと
フリードマンの実験で子供にフリードマンが
A「このロボットで遊んではいけないんだよ。もしロボットで遊んだら、すごく怒るからね。その時にはこちらにも考えがあるからね。」
B「ロボットで遊ぶのは悪い事だから」
と二つのグループにそれぞれAとBのように教示した後、
6週間後フリードマンが居ない条件のもとで、
「5つのおもちゃの中から好きなもので遊んでいいよ。」と
言われたら、
Aのグループは77%がそのロボットで遊び、Bのグループは33%しか
そのロボットで遊ばなかった。
これをもってして、影響力の武器では
「強くて明白な脅しは長続きしない」としている。
また報酬に関しても「できるだけ弱い方が内的に帰属されるので
あまりに多額の報酬はまずい」というように
報酬や罰則をつける事はできるだけ忌避する考え方のようだ。
だが逆に行動分析学では トークンエコノミーシステムに代表されるように、 報酬などは推奨している。 「影響力の武器」のような言語のみに頼った行動の制御の仕方は基本的にしないから、 報酬と罰則(好子と嫌子)は必ず使う。 また、「従いやすいルール」の説明に 「1回の行動に随伴する結果が適切な大きさで確実であれば結果の遅れに関係なく、 それをタクトしたルールは従いやすい」とある。 つまり、報酬や罰則をある程度やらなければならないとしている。
>弱い方が内的に帰属される 前にSOSが言ってたやつだな、それ。
>>8-9 強化に用いる好子(正の強化子)は、(「常に」)その後の行動頻度の増加によって定義される。
弱化に用いる嫌子(嫌悪刺激)(≒負の強化子)は、(「一般に」)その後の行動頻度の減少によって定義される。
さてそうなると、ここで言われている「報酬」「罰則」とは?
>>9 >言語のみに頼った行動の制御の仕方は基本的にしないから
おいおい、どこにそんなこと書いてあった?
そんな事例は山ほどあるぞ。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 01:01
>報酬と罰則(好子と嫌子)は必ず使う。 まず、「報酬」=「好子」とは考えない方がいい。 次に、「罰則」は「ルール」であって、嫌子ではない。 さらに、嫌子の使用は基本的には推奨されないので、「必ず使う」というのは間違い。
>>11 トークン経済の場合、トークンが好子でもあり、また報酬とも言えると思う。
もちろんトークンが好子である事は行動頻度の増加を確認しなければならないが。
>>12 スマソ。
でも基本は行動を直接扱うと思う。
少なくとも「影響力の武器」のように言語のみの介入は
あまりしないのではないかと。
「言語を介しているのではないか?」という例などは紹介されてたけど。
>>13 またまたスマソ。
罰則は確かにルールとして考えられますね。
「嫌子を使うべきではない」と教授は良くいってました。
15 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 01:16
11が言っているように、 「報酬」のつもりで与えても、「その後の行動頻度の増加」がなければ、それは「好子」ではなかったということ。 逆に、「報酬」無しのつもりでも、「その後の行動頻度の増加」が見られたら、「報酬」以外の他の何かが「好子」になっていたのではないかと考えてみる。 あるいは、「嫌子」の除去が行われていたのかもしれないし、情動や動機付け操作のような「確立操作」に変化が生じたとか。 とにかく、行動頻度が変化したら、まずは変化をもたらした要因が外部にないかどうか探ってみる。 これが行動分析の王道。 あるものを「報酬」や「罰」と見なすのは、こちらの勝手な思い込み。 あくまで相手の結果次第、データ次第で判断する必要がある。 「はじめに報酬(罰)ありき」ではないのよ。
で、聞きたいのは 「行動分析学入門」でトークン経済を素晴らしいもののように書いていたが、 「影響力の武器」ではそれだと一時的にしか上手くいかず、 そのシステムの廃止と同時に誰も勉強しなくなってしまうような事が書いてある。 「行動分析学入門」はその事実を知らなかったのか、 それとも行動分析学を広める為に意図的にそうした事実を隠して 教科書にしたのか。
>少なくとも「影響力の武器」のように言語のみの介入は >あまりしないのではないかと。 いくらでもあるって。
>>15 いえ、私はそうした行動分析のお話が聞きたい訳ではなく、、、
行動屋が押しまくってるようだが、社会心理屋はおらんのか?
21 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 01:33
>>18 しかし、これが分かっておらんから単純な誤解が生じると言える。
行動屋は相手を自分の土俵に乗せてからでないと議論ができないともいえる。
>>16 トークンエコノミーはある種の社会システムなので、要因がひどく複雑になって制御不能になる可能性はあるよね。
ただ、そんなことよりも、15氏が書いてるように、「結果」がすべて、「データ」がすべてなので、
もしもシステム廃止後に上手くいかなくなれば、般化に失敗したわけだから、
今度は般化を促進するシステムに改善する必要があるということ。
トークンシステムが人工的で不自然なものであればあるほど失敗する可能性は高いと思うが、
一方で成功している事例もあるようだ。
トークンシステムが失敗したのではなく、あるトークンシステムが失敗した。
心理療法が失敗したのではなく、ある心理療法が失敗した、というのと同じように考えればいいんじゃないの?
ただ、日本人の俺にはなじめないことは確かだな。
俺だったら別のやり方を考えるね。
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 01:43
>>23 「行動分析学入門」にのってるトークン経済システムはそのシステムの
廃止後については言及していませんでした。
また「影響力の武器」の考え方ならトークン経済の所為で
そのシステムの廃止後は行動や価値観の変化が
長続きしない可能性がある事を示唆しています。
理論は分かったけどデータはどうなのよ。 影響力の武器の「トークン経済システムによる学習は長続きしない」 という仮説を検証するには、トークン経済システムの実施と廃止を 実際に行ってるところで(何なら自分でやって)追跡研究するのが一番いいだろ。
>>26 その辺はまだ研究されてないのでしょうか?
社会心理の人の意見も聞きたいのですが。
そう、その可能性は高い。 だからそれが般化の問題。
29 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 01:51
まず、どのような「般化を促進させるシステム」を採っているか。 トークンなどよりも、こっちの方が重要。 これが行動分析の王道。
えーっと、ちょっと「如何にトークンを成功させるか」って話題になってきてるので、 下のような問題について考えさせてください。 『勉強しない子供が居ます。どのようにしてこの子が勉強するようになるかを 考えてください。』 行動分析学の立場からの意見なら、「良い成績が取れたら何かを買ってあげる」 のは一つの答えとしては(未熟ながらも)ありとされると思います。 ですが「影響力の武器」の立場ならこの方法では将来的には 続かないからダメだとされます。 どちらが正しいのでしょうか?
「影響力の武器」とやらは要するに行動的アプローチ(含む行動療法)が 行動主義で言うところの般化の手段としてイマイチであるという主張をしているわけだが、 じゃあどういうやり方がいいと言っているのだ?認知行動的アプローチかえ?
>>31 どちらも、必ずしも正しいとは言えない。
どちらにしても、一般化してはいけない。
その昔伍長氏が言っていたが、「すべては個別事例」である。
>>15 氏を再読のこと。
>>32 それで答えはどうなったのでしょうか?
勉強し始めた身にとっては同じ心理学が
同じ問題に対して全く別の答えを出すというのは
どうもしっくり来ないのですが。
>>33-34 何を言おうとしているのか良くわかりません。
「全ては個別事例である」とすると、
このような問題に直面した場合、心理学は
全く何も答えられないという事ですか?
1よ。 心理学というのは>同じ心理学 などといって括れるようなものではないぞよ。
38 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 02:20
>>37 それはわかるのですが、全く同じ問題に対して別の答えというのは
ちょっと納得がいきません。
「すべては個別事例」 これは名文句だと思っていたんだけどね。 この言葉の意味がわからないとは、ちょっと呆れた。 同じ行動分析家が、AさんとBさん二人の「一見」共通な問題に対して、 全く別の答えを出してもおかしくない。 行動分析家じゃなくたっていい。 「教師」に置き換えてみたらどうなる? 何でもかんでも一律? そういうのを「画一的」っていうんじゃないの? なぜ「心理学は全く何も答えられない」なんて言うのかな。
学部の新入生か?1は。 まあしゃちほこばらんときりきり勉強したまえよ。 そのうち今宵の議論の意味がわかる日が来るであろう。 こないかも知れないが、それもまた個別事例であるから致し方なし。
つまり、君が望んでいるたは、実は「画一的」な方法なんだということになる。 トークンか非トークンか、という二者択一の議論もそうなる危険性がある。 それではいかんというのが、「すべては個別的」の意味でしょ。
本質的に行動主義的アプローチと認知心理学的アプローチは 共約不可能だから実験データの上でしか比較がしようがないだろうし、 現場では実験上の有効性なんて必ずしもアテにはならない。 どっちがいいかなんて、決めようがなかろう。
>>42 ですが、トークン経済が一方では非常に肯定的に扱われ、
他方では否定的に扱われるのがどうも納得できません。
どちらかが知らずに、若しくは意図的に隠して
本を書いたように思えるのですが。
当たり前だろそんなことは。 トークンシステムは行動アプローチの虎の子。 もう片方の本はそれに対する批判として書かれたもの。 意図的もなにもない。 科学であるというのは一つの結論があるということではなく、 一つの仮説に対して肯定否定双方からの検証を加えていくということだよ。 もうちょいと学問というのがどういうものなのかを学んだほうがよろしい。君は。
>>45 「影響力の武器」が行動分析学に対する批判として書かれたものだとは
初めて知りました。
本として書かれたからには学問の一方の立場のみを主張するのは
どうかと思うのですが。
君は少々、世間知らずに過ぎる。 影響力の武器とやらのことは知らないが、 一方の立場のみを主張して書かれた本などゴマンとあるし、 概説書でもなければそれが普通なくらいだ。 いきなりそんなところで躓くなら、 ブルーバックスの「マンガ心理学入門」や放送大学の「心理学入門」 から始めたほうがいいぞ。専門書を読むのは早い。
というか、もしかして、ネタだったのか?
>>47 すみません。
両方の本とも、「この本だけは読んでおけ」スレで紹介されるほどの
良書として見ていたので、少々期待しすぎたのかもしれません。
その辺に転がってる本にかかれてある事ならここまで騒がなかったのですが。
読んだことないから知らないけど、良書でないということはないだろ。 少なくとも、「一方の立場に基づいて書かれたものは良書ではない」 なんて言い出したら、世の中どこを探しても良書なんてほとんどないぞ。 偏ってないものが読みたいなら、Hilgardでも読みたまい。
もちろん、どちらも良書の部類に入るだろう。
いや、もっとも確かにアレだな。『行動分析学入門』という本自体が恩着せがましくて辟易するのは確かだ。
あれはマロットの原著自体がそうらしい。
昔のブラックマンの本の中で、「激怒したくなる文体」と非難されていたが、それが原著の1971版。
昔からそういう本なんだよ。
そういう点は、さっ引いて読めって。なんだかんだ言っても豊富な事例は参考になる。
どうやら、本当にナイーブな学部生らしいのでアドバイスすると、
まずは
>>47 氏の言うような本からやり直そうか。
次に、定評のある本を素直に読め。
ただし、多少は眉に唾つけて読め。
完全に正しい本なんて存在しないんだから。
(むしろ間違いだらけの本も多い)
どっちが正しいかなんてそう簡単には判らない。
解釈次第でどっちも正しそうだなんてことはしょっちゅうある。
>>51 立場をはっきりさせるのは構わないのですが、
その立場のいい所だけを抜き出して載せるという書き方は
して欲しくなかったです。
たとえ間違いを含んでる本でも、どんな古い本でも、 正しい科学的態度に基づいてれば良書足りうるよ。 その意味ではかのダーウィンの「種の起源」は名著だったな。 いや、1に勧めるわけではないが。 >53 それが普通。 もっとも、自分の説に対する反証を自分で集めて論考を加えておく、 というのは巧妙なやり方ではあるし、科学者として誠実な態度といえる。 ダーウィンはそれをやっている。 まあ行動主義者は他人に噛み付きがちな人々なので、ちょっと特殊だが。
>>52 確かに「メンタリスト・エソロジスト星人をやっつける・・・」の辺り等、
行動分析学入門は他の心理学派の人を軽んじている態度が見え隠れしますが、
学び始めたばかりの私が行動分析学入門を読むのは実は危険なのでしょうか?
だからさ、どんな本でも「さっ引いて読む」ことができなきゃ、 専門書を読むことなんかできないんだよ。 確かにヒルガードは公平でオススメだが、さて、君にはどうだろうか?
57 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 03:13
>>1 そのような矛盾点に気づいたというだけでも君は立派な読者だよ。
実のところ,トークンの効果に関しては
強化論(ex.行動分析学入門)と認知論(ex.影響力の武器)のあいだに
長年わたる論争があって決着がついているとは言い難いのだよ。
要するに,条件しだいではどちらも真実でありうるんだが,
どういう条件ならどちらが成り立つのかというあたりの精密な研究はいまだ途上にある。
ただ,罰はできるだけ使わない方がよいという点では両者とも一致しているはずだが。
確かに、始めたばっかりで行動分析学入門というのは危険かもな。 同様に、「ユング心理学入門」や「クライアント中心療法」もお勧めできんが(藁 もっとも、どこの学部か知らんけど、行動分析系だとすれば いやがおうでも行動主義に染まらざるを得まいが。
59 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 03:17
古本屋でヒルガードとバウアーの「学習の理論」上・下を探してみたら? 翻訳は2種類あって、どっちも古いが、内容が極めて公平。 日本語で読めて、これだけ公平で充実した内容の本って、他にあるかな?
>>55 危険かどうかは読者次第。
本というのは何だってそうだろ。
61 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 03:19
>>57 ありがとうございます。
私の疑問はまだ論争中ではっきりとした答えが出ていない、という認識で
いいのですね?
これから行動分析以外の立場の本も良く読んでみようと思います。
62 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 03:20
自分の信じている論理を疑ってみる事のできない人は 客観的な思考が苦手なのではないでしょうか? 行動分析学入門は他の心理学派の人を軽んじている態度が見え 隠れした位で、受け入れる余裕のない人は、 一つの論理だけを信じようとしていそうで、心配。 真実はたった一つで、全ての現象の説明がつく・・と考えるのは 危険かと。 世界全体を説明できるのは、今のところ、神だけだと思われ。 人間は、哀しいかな、全能の神に近づきたいのだが 間違ってばかり。 trial & errorでやってくしかないのだから、 本を読んでも、これが真実・・と安易に信じるのではなくて 批判的に見ながら読む姿勢も大事かと。 要するに、『自分で考える』っちゅーのがポイント。 本はその叩き台。
まずは皆の衆、行動系・非行動系が混在したわりには、 よい集中講義だったと見なしてよろしかろう。 双方からしても、やはりヒルガードは偉かったということか。 ふむ、皆の衆、もう帰ってよろしい。
皆さんどうもありがとうございました。 今日はとりあえず寝ます。
66 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/06 09:56
自発されにくい行動の形成と維持にはトークンが効果を持つが, 自発されやすい行動にトークンを付与することはときに逆効果になる, ぐらいの理解でどうよ。
すごーくシンプルに,「トークン」が強化になるか ならないか,というだけの話じゃないの? ある種の行動においては,トークンが強化になる。 ある種の行動では,ならない。 また,それには非常に大きな個体差がある。 それを「強化の原理が適用できるかどうか」の 議論と混同してはダメ。
68 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/07 01:32
age
69 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/07 14:40
ちなみに「影響力の武器」の方にも、行動契約と見れるような事が書いてあります。 簡単に紹介すると、 親しい人や恋人に「煙草を止める」と宣言して、もし破ったら信用を失うのが 怖くてなんとか止められた って話しです。 社会心理学者の方に、どういったものなら良くて、どういったものがダメなのかを 詳しく聞いてみたいですね。
70 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/07 14:55
ちょっと行動契約とは違ったかな・・・
71 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/07 14:59
72 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/07 16:42
,、_ __,....,_ _,...、 ,} {`i;:r,;'ニ (;;;;、` , r' . {i' i:.'ー<.・)}:ム ヾi, キタ━━━━━━━ノ // -r /:::ミ ('ーヽ━━━━━━━━━!!!!! i゙ i:/ /二./ /',=、__ノi/ ヽ ヽ! {:::} //::::''´`'7!/ ヽ、__ヽ!l::i:::::ii;;;;;;;|,ノ `ヽ、`ー""ヽ `'ー-'''" いやあ、1さん、有意義なツリーだったよ。 影響力の武器のような研究の位置づけにずっと悩んでいたけれど、 分かったよ。 トークンじゃなく、シグナリングなんだよ。動物行動学で言うところの。 ハンディキャップ原理や、シグナルの信頼性の話として考えれば良いんだよ... 全くワカランと思うけれど、いやあ、一人で勝手にだけれど、納得できた。 どうもありがとう、1さん。おもしろかったよ。それじゃあ。
>>72 せめてヒントだけでも。
ハンディキャップ原理とかシグナリングとか辞書に載ってませんでした。
>>73 ここで使った言葉は、生物学で使われている言葉だから、
心理学の辞書にはほぼ絶対のってないと思う。
69が話しているように「私は〜をするから、あなたは、〜をやってね」って
いう口約束(契約)をしても、それだけでは、相手が約束を守るかどうか
分からない。もし、あいてに約束を「破る」インセンティブがあるならば、
口約束=シグナルの信頼性はますます低下する。
そこででてくるのが「シグナリング」という考え方。つまり、どんな状況でどのような
シグナルが発せられたとき、シグナル=言語刺激が信頼に値するのか、それに反応に
値するのかを分析しようという考え方。
行動分析と影響力の武器の話を対比させていて気が付いたのは、「言語による刺激」は、
「強化子」そのものではなく、「強化子がもらえる否か」を推測するための
手がかりに過ぎない。である以上、その手がかりの「信頼性、妥当性」が問題となる。
心理学者に聞いても、知ってる人はほとんどいない思う。古典的なsignal detection
とも違うものだから。
ついでに、内的動機付けと外的報酬の関連については、ノーコメント。 本当に、外的報酬によって内的動機付けが低下するのか、に関しては、 スタンフォードを中心として侃々諤々とした議論がされていたようだが、 結局、あることを示す決定的な証拠を見いだすに至らず、「うさんくさい かも知れない」という感じらしい。当時、スタンフォードで大学院生を やってたアメリカ人の話によると。
詳しくありがとうございます。 「シグナリング」とは直接言語も扱うような考え方なのでしょうか? 生物学が言語も扱うとは知りませんでした。 今回のフリードマンの実験は余計な解釈をせずに「こんな実験があった」という ような認識がいいようですね。
77 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/08 02:31
>>74 で,そのシステムがある程度生得的に(進化的に)
定まっているというのが生態屋の考え方だよね。
生態屋のやってるゲーム研究くらい,心理学者も
ごく普通に知ってるだろ。
でも,心理学者ならそれがほんとに生得的か
調べたくなるな。現に調べている。
78 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/08 02:34
>>75 「内発的動機づけ」の話は,教育現場などでの
「実用的」な概念としては役に立つけど,
理論的には,単にある刺激や操作が強化になるか
どうかが変化する実例を示しただけで,
それが主張する「強化原理に基づかない学習」の
パラダイムは学習の基礎理論としてはトンデモ,
というのが常識ではないかな。
おおっとスキナリアンが塩を投げてますヽ(´ー`)ノ
えーっと、 社会心理学者の人が主張している「動機付け」の話を スキナリアンさんはトンデモとして見ている という事でしょうか。 で、その議論はいまだに決定的な物は出ていないという事でいいでしょうか?
時に、動機付けについての認知心理学の説明と行動主義の説明の対立は 相互に共約不可能なパラダイムの間の対立なわけよね。 クーンはこのようなスキナリアンの態度について素敵な予言をしている。 「抵抗の源は旧パラダイムでも最終的にはすべての問題を解くことができる, 自然をパラダイムの提供する鋳型に押し込むことができるはずだという確信なのである」 まあ、認知パラダイムだって立場は同じだからお互い様なんだけどヽ(´ー`)ノ
82 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/08 03:07
>>81 認知心理学だって,比較的ハードな認知科学系の人は
動機づけなんてのが記述概念に過ぎないことについては
スキナリアンと大してかわらない立場じゃないか?
内発的動機づけみたいな話は「自称・認知的アプローチ」
であって,認知心理学ではないよ。他の人も素人に
嘘教えないように。
>>80 動機づけ一般の話ではなくて,内発的動機づけの話。
要は,自発的な行動にトークンなどの「強化」を与えた
時に,かえってその行動が妨害されるという現象について
どう説明するか,ということ。
バス(だっけ?)らは「内発的動機づけ」という構成概念を
考案して,外的強化によらない行動のコントロールが
存在すると論じている。しかし,内発的動機づけの
存在が,すでに起きている行動に「強化」を与えると
その行動が減るという「手続き」以外から定義されないなど
理論的には問題点が多いということ。
83 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/08 03:12
で,スキナリアンにいわせれば,それを与えたら 行動が減ったのだから,トークンは強化ではないし, むしろ,とくに知的な行動が自発的に生じているときに トークンがむしろ嫌悪刺激となる機序を解明すると ともに,知的な行動への適切な強化となる方法を 開発した方が合理的,ということになる。 パラダイムが共約不能とかそんな難しい話ではなく, スキナリアンはある刺激が「現に」強化となったか 罰となったか,という「結果から出発」するだけで, 問題になった場面でも,トークンは強化にならなかった, では何だったら強化になるのかなあ,という 問題意識にしかならないだけのことでしょ。
スキナリアンが自分の土俵に相手を連れ込もうとしていますヽ(´ー`)ノ そういう問題意識にしかならない、ということこそがまさに、 パラダイム共約不可能性なのですがヽ(´ー`)ノ
>>82 すみません、
自発的な行動をトークンなどで強化した場合、
それらの行動は弱化されてしまうのでしょうか?
つまり
>>66-67 さんが言うように
通常は好子とされる物が
ある行動に対しては嫌子の働きをしてしまうと。
そういった話も初耳です。
何が好子になって何が嫌子になるかは、個人の文脈の上で違ってきます。 これ、スキナーの行動分析における基本的考え方。ヽ(´ー`)ノ
あの、「スキナリアン」って誰なんですか? 読んだところ、このスレに「スキナリアン氏」という人がいるみたいなカンジなんですが・・・。 マジレスキボム
で、結局 好子 嫌子 は何と読むのですか?マジレスお願いします
89 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/08 03:23
すきこ,と いやこ,です。
>>89 それは心理学用語ですか?2ch心理学板だけの用語?
でも、漢字変換でてきませんよ・・・。どういう事でしょう?
どうして変換で出ないのか、とかどんぐらい学会では当然に使われてるのか、使用頻度など
簡単にレスお願いします。よろしくです。
正直、 「グッド要因」 「バッド要因」 とかかわいらしい名前にすればよかったのに、、
>>84 うーん,学者は誰でも自分の土俵に連れ込んで議論しようと
するんじゃない? たとえば血液型に対する心理学の
対応なんか(統計を勉強しろよゴルア,みたいな)も
「自分の土俵に連れ込んで」でしょう? それをしない
議論というのは,批評に過ぎないよね。
ていうか,学者としては連れ込むべき土俵がないことの方を
恥じるべきでは? パラダイム共約不可能だというなら,
「そうですが,それがなにか?」としか言いようがないでしょ。
93 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/08 03:28
そういえば、 読めない漢字をコピペして、漢字から読み仮名を変換する能力ってついてましたっけ? win98に・・・。 よろしくお願いします。
好子(こうし),嫌子(けんし) 強化子,負の強化子,正の強化,負の強化, 罰,負の罰,嫌悪刺激,などのオペラント条件づけの 諸概念があまりに誤解を招きやすいので 佐藤方哉さんや杉山さんたちが新たに作った 術語で,教育目的では非常に使いやすいので 行動分析業界ではかなり浸透してきている言葉です。 でも行動分析以外の学習屋さんからは無視されています。 また,好とか嫌とかメンタルじゃねえか!という 批判が行動分析内部からもあります。
なるほど、どうも・・・。 でも、漢字変換が出ないって事は、やっぱり正式名称じゃなくて只の俗語なんでしょうか? 術後=俗語、俗称というか適当に作った単語、ということでいいのですか・・?レスどうも
>>95 最後から2行目は、つまり
「好子」という言葉じゃなくて、「強化子」とかそういう無機的な(感情を表さない)言葉にしろ、という意味でしょうか?
行動分析内部から出ているという批判は。
単にネーミングのセンスの問題なのでしょうか?
マジレスキボンです。丁寧なレス感謝。
>>97 そういう「感覚」的なことじゃなくて,
筋金入りのスキナリアンなら,
なにかを与えたことが強化として働くのは
「それが好だから」ではなくて,「結果として」
強化として働くことを「好」と呼ぶのだろ,と考えるわけ。
なのに,強化の手続きの前から「好子」と
呼ぶのはどうよ,みたいな理論的な話,
ほうほう 体系は解ったけど具体的に何をさしてるのかは思考するのがめんどかったりして省いてみるテスト。 ・・で、スキナリアンとは何でしょうか?レス感謝。 もう寝るので最後にお願いします・・どうも。
スキナリアンとはスキナー(アメリカの心理学者)の 系統の心理学者のこと。「行動分析学」というのも同義。 よくもわるくも「行動主義の正統な後継者」とみなされている人々。 世界で4000人くらい,そのうち300人くらいが日本。
あ,100ゲット。
>92 血液型人間学に対する心理学の立場と、 認知に対する行動の立場が同じだと思ってますか?ヽ(´ー`)ノ かたやパラダイムシフト、かたや非科学と科学の境界ヽ(´ー`)ノ ファイヤアーベントのanything goesにかかればどうせ同じことですがヽ(´ー`)ノ
>>102 なんだ,バカだったのか。
クーンやファイヤアーベントを読んだようだが,
全く理解していないようだな。
パラダイムの対立,絶対的な正誤ではなく
「勢力図」によって優劣が決まる,という点では
科学内の学派の対立も,科学対非科学の対立も
基本的には全く同じだろう。っていうか,そう考えて
はじめてパラダイム論に意味があるんだろ。
まったく。
もうひとつ言っておけば,パラダイムシフトは 必ずしも「優れた理論の方向に」生じるわけではない。 パラダイムシフトがかならず進歩につながるわけじゃないんだ。 君の頭の中ではパラダイムシフトってのはバラ色らしいが。 そういうこともクーンにちゃんと書いてあったろ?
>>100 なるほど。そういう事ね。スキナリアンのスペリングと、スキナーのスペル貰えます?
それと、その300人ってのは講師や院生、助教授も入るの?
それとも教授だけで300人いるって事?
日本に今、講師以上の人がそれぞれ何人いるのか、という統計もあったら教えて欲しい。
全学部あわせて、ね。教授、助教授、講師、院生、それぞれ全部の学部合計して、日本に今何人いるか、ご存知の方ヨロシクです。
良かったら、エピソードなんかも沿えて。
レス多謝
>>105 B.F.Skinner / Skinnerian
300人は大学教員と,養護教員,
医療,福祉関係など現場が半々くらいかね。
院生も入れれば400人かね。
まあ本拠地アメリカに比べれば微々たる数だ。
教授と助教授,講師をわけることには
大学外の人が思っているほどの意味はないよ。
>104 当たり前でしょそんなことはヽ(´ー`)ノ 別に漏れは「認知に対する行動の立場と科学と非科学の関係は違う」 とは言ってないのよ。 その二つの立場が同じであるというとき、 スキナリアンは認知を非科学呼ばわりしているのと同じことになり、 なおかつスキナリズムと非科学の間の境界も消滅してしまう、 というジレンマなのよヽ(´ー`)ノ
>>76 シグナリングというフレームワークでは、言語を扱うのはまだまだ難しいと思う。
ただ、言語に「も」関心を持つ生物学者は結構いると思う。心理学と生物学の境界領域に
関心があるなら、いわゆる「comparative psychology(比較心理学)」っていう分野を除いて
見るのが良いでしょう。
例えばThe evolution of communicationっていう本を書いたMarc Hauser、あるいは、京大の
正高さんなんて、動物のシグナリングと幼児の言語発達の両方を研究している。
それにしても思うのは、ここでスキナリアンを自称している人たちって、
実際のところ、比較心理学とどの程度の交流があるんだろうか?
同じ動物使って実験やってるわりには、見ていると、交流なさそうな感じが
するけど、どうなのよ?
>>107 同時に認知心理学と非科学との間の境界も
消滅してるよ。そんなもの最初からないんだよ。
科学と非科学との境界なんて,相対的なものに
決まってるだろ。ジレンマなんてどこにもないよ。
単にあんたが「絶対的な科学」を夢想しているだけだろ。
>>108 大学で「比較心理学」と言うコマを教えてるのは
けっこうスキナリアンだったりする。
さすがの俺もそれはひどいと思う(藁。
まあそれ以前に,比較心理学という分野が
すくなくともこの国では研究分野として
確立してないし,交流しようにも相手がいない。
授業が存在する大学もごく少ないだろう。
歴史的にはスキナーのオペラント条件づけ一般主義と
比較心理学は相性が悪かった。
でも最近はスキナリアンも比較心理学的視点をとくに
排除しなくなってるな。学習の生物学的限定は
スキナリアンにとっても常識だろ。
>109 >>81を読むべきなのさーヽ(´ー`)ノ メタサイエンスの前では行動・認知パラダイムの立場が同じであることも、 絶対的な科学なんぞ存在しないことも、そんなこた分かってるのさーヽ(´ー`)ノ スキナリアンのジレンマというのはそういうことじゃないのさーヽ(´ー`)ノ
112 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/10 06:22
hage
113 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/10 17:00
>>111 あなたの文章って、分かったようで良く分からない。何言ってんのか。
「俺が言ってるのは〜じゃない」という形式ではなく、「俺が言いたいのは〜だ」
という形式で、簡潔にあなたの主張をまとめてもらえませんか?
114 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/10 20:26
>>113 要するに「なにも言っていない」のだ。
何言ってるか分からなくても気にするな。
徹底的行動主義者の心理学史的位置付け及び 他の心理学派に対する態度の意味合いについてのメタサイエンス的分析を クーンのパラダイム理論をもとに展開しているのさーヽ(´ー`)ノ 要するに「自分がどういう立場にいて何をやってるか気付け」ということさーヽ(´ー`)ノ 自己相対化、ジェネラリティの獲得を推奨しているのさーヽ(´ー`)ノ それができないとますます孤立すると思うのさーヽ(´ー`)ノ それさえできれば心理学皆兄弟さーヽ(´ー`)ノ お互いを認め合ってマターリするのがいいと思うのさーヽ(´ー`)ノ それができないと方法論的行動主義者と同じ末路が待ってるさーヽ(´ー`)ノ
おまえがまず自己相対化しろって。
漏れは漏れなりに自己相対化をやってるのさーヽ(´ー`)ノ ジェネラリティを大切にね ヽ(´ー`)ノ
自己相対化をしてるかどうかの基準は 「漏れは漏れなり」なのね(笑。 おそらく「ジェネラリティ」も 自分から見てジェネラルであるならいいんだろうね。 この人に研究はできないだろうな。
最後の最後に頼るべき基準は、自らの選択した信仰でしかないのさーヽ(´ー`)ノ それを論理的に解き明かしてしまったのがポパー以後の科学哲学者達だったのさーヽ(´ー`)ノ そこにあるものが自らの選択した信仰であるに過ぎない、 これを知るということこそがここでいう自己相対化なのさーヽ(´ー`)ノ ジェネラリティを支えるものは信仰の相対化と主体化のバランス感覚なのさーヽ(´ー`)ノ
120 :
スキナリアンの一人 :02/04/13 22:44
ここのスレも、面白そうだ。 >>119 バランス感覚なのサー、そのバランスはなにを手がかりにバランスを とるのですか? バランスという信仰でしょうか?
まさにそのバランス状態に「快」を感じる自らの「美意識」なのさーヽ(´ー`)ノ つまるところ個々人の経験と知識に依存するフィーリングなのさーヽ(´ー`)ノ 結局のところ「どの信仰が自分に合うか」と同じ問題ではあるけどさヽ(´ー`)ノ 社会的大人になるにはバランス感覚は不可欠なのさーヽ(´ー`)ノ 心理学や科学に限ったことではないのさヽ(´ー`)ノ 偉そうなこというほどヽ(´ー`)ノ も大人ではないけどさヽ(´ー`)ノ
なんで学問の世界が社会からある種の隔絶状態に なっているかをわかってないね。 たしかに,普通の社会人として生きるには あなたの言うようなバランス感覚は大切だろう。 でも,学問の世界はあえてそれを捨てて (あるいは,そんなのない人間だけを受け入れて) ドグマとドグマが激突すること,ある種盲目的な 献身などが,一般社会とは違う成果を生み出すわけさ。 あなたが自分をどう見ているかはともかく, 若いうちにジェネラリストになって,相対論を 語りだす奴は負け犬,どの分野でもまっとうな業績は 生み出せないというのがこの世界の冷厳な事実さ。 まず生物学的にもっと大人になってから,大人の感覚でも なんでも語れば?
123 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 11:12
ありゃりゃ,ここもこういう展開になってたのか。
捨てなければならないのは「バランス感覚」ではなく 「全てを相対化しようとする態度」なのさーヽ(´ー`)ノ もちろんそれをやっていたら学問は成り立たないのさーヽ(´ー`)ノ 前から言ってるように「どこで止めるか」の問題なのさーヽ(´ー`)ノ 盲目の度が過ぎると、O憑教授みたいになってしまったり、 化石行動主義者のようになってしまったりするわけさーヽ(´ー`)ノ スキナリアンの居場所からそこまで 紙一重 なのさーヽ(´ー`)ノ 疑似科学みたいな連中は本当にドグマしかないのさーヽ(´ー`)ノ 自分のやってることに意味を見出すのはいいとして、 他人のやることを相対的に否定しなければそれを得られないというのは、 小学校のいじめっこ並の精神性なのさーヽ(´ー`)ノ 大人になるのさーヽ(´ー`)ノ みんな仲良くするのさーヽ(´ー`)ノ
125 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 12:04
行動分析の方の発言が多いようなので, ちょっと社会心理学の側から補足しておきますね。 内発的動機づけ論の立場からトークンの効果に疑義を唱えたのはDeciという研究者で, 彼の研究はのちに自己効力感の理論に発展していくことになります。 彼の行なった実験は, 好きな遊びに興じている子どもにご褒美をあげると その遊びへの興味が減じるというものだったと思います。 (ちょっと記憶が曖昧。詳しい方,補足してください) ちなみに内発的というのは, 生活体の内部から生じるという意味ではなく, 行動それ自体に内在するという意味です。 同じ頃,認知的不協和理論vs自己知覚理論の論争の中から 後者の優位性を検証するために「充分過ぎる正当化」の研究が提唱されます。 これはDeciの研究に類似した実験事態ですが, 大人を被験者とした研究も行なわれ,Deciと同様の結果を示していました。 ただし自己知覚理論に拠って立つ研究者は 「内発的動機づけ」という用語を注意深く避けて, 「内発的興味」という言い方をしています。 なにしろ自己知覚理論の提唱者Bemは(自称?)スキナリアンですから。 こういう議論が似非認知的アプローチだというような書き込みもありましたが, 前者が教育心理学に大きな影響を与えてきたことは事実ですし, 後者は帰属理論の枠組みに取り込まれ,さらには帰納的推論の研究へと連なっていきます。
126 :
スキナリアンの一人 :02/04/14 12:09
みんな仲良くけんかする方が生産性が高いと思うよ。 イスラエルとパレスチナのけんかは死者が出るけど、ここじゃ 死者はでないんだから、けんかの方が生産性の向上に貢献するよ。 >>124さん、そんなに仲良くしたいのはなぜ? ちょっと、気色悪い。
漏れはそういうキャラだからなのさーヽ(´ー`)ノ 愛と平和の使者 なのさーヽ(´ー`)ノ 問題は、お互いを認め合う気持ちが多少なりとなければ、 なかよく喧嘩するのは無理だということなのさーヽ(´ー`)ノ 論争するのはやめようと言ってるわけじゃないのさヽ(´ー`)ノ >125みたいな生産的議論は、 「つーか行動主義以外はカス」なんつってる奴にはできないのさヽ(´ー`)ノ
128 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 13:37
>126、127 126さんの方に同意。 127さんも、言ってることは正しいと思うのだが、なんにでもあてはまる正しい理屈って、現実的にはほとんど役に立たない気がするので。 「つーか行動主義以外はカス」と言い続ける場合はたしかに不毛かもしれんが、その人のレスを叩き台として議論は発展するし、またそれくらい骨のある人がいないと議論は盛りあがらんと思う。 ようはその議論の中身っしょ。 私は中身がないのでROM派ですが、横やりすまん。 黙って見てられんかった。
129 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 13:44
>>125 の言うとおりなら,
トークン論争にはスキナリアンvsスキナリアンという一面もあったということか?
130 :
スキナリアンの一人 :02/04/14 14:58
129さん、そーなんです。これって、学問としての健全性のあらわれです。 トークン論争も見ましたが、臨床スキナリアンとしては、一言いいたい。 臨床的には、トークンであれば強化機能が生じ、通常の社会的強化子、あるいは、 自己強化が正常に機能しないということが、解決すべき問題のはずだ。 トークン経済で行動が変容するからといって、そんな姑息な手段に頼るのは、 応用行動分析以前の問題です。反応頻度が増大しないからそれは強化子 (好子)でない、この定義は、実に見事で実用性が高く、私がスキナーに 賛同するのもこの部分だが、同時に、スキナー論の恥部(循環論的定義) でもあるのだ。他領域の人との議論にこの定義はあまり振り回さない方が いいと思うよ。
131 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/14 19:04
>>115 , 124
自己相対化なんて自慢にもならん。そんなのまともな知識人の必要条件じゃん。
そんなことをエラソウに長々と語られても、ワカラン人たちには絶対通じないし、
ワカッテル人たちには、言うまでもないことばかりだよ。
132 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/14 19:06
>>125 思うに、内発的動機付けという概念が持つ問題は、「いつどのような場面で」
外的報酬が役に立たないのかをあらかじめ明示できない点にある。
この点を示すために、「内発的動機付け」概念の誤った使われ方を挙げてみよう。
以下は、実際に良くある話。
例えば経済学者が「合理的な個人が最大のパフォーマンスを挙げるような制度を
デザインしよう」という話をすると、心理学者達は「ちょっとまった。内発的動機付けを
忘れちゃいかん。外的報酬を与えると生産性が落ちることを考えれば、あんたらの
やり方は間違っている」と主張し、もう、経済学者の話を聞かなくなってしまう。
けどさ、良く考えてみると、どちらの言ってることも正しいんだよ。
人間は外的報酬に敏感に反応するし、それによって内的動機付けが失われる
こともある。
問題は「本当に経済学者が対象とするような領域において外的報酬が負の効果を
持つのか」を調べもせずに、「外的報酬」という言葉がでてくるだけで話を
聞かなくなってしまう点。
2つは共存できる概念のはずであり、行動のドメインが異なれば、
どちらか片方のシステムが優位になるのだと思う。しかし、「いつ
どちらが優位に立つのか」を説明する新たな理論が生まれない限り、
不毛な論争が続くばかりだと思う。
133 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/14 19:08
>>130 あの、すみませんが普通の人にも分かるような言葉を使って
書き下してもらえませんか?なかなか意味がある発言だと
思うのですが、専門用語が多すぎてよく分かりません。
あ、出来れば
>>125 さんも。結局、結論として何を言いたいのですか?
>131 まあそうだけど,問題は相手が「ワカッテル人」なのかを 判断するのはとても難しいということだよ。 でも,俺の経験では,その種の話をして好意的に聞いてくれるのは 「最初からワカッテル人」で,ワカッテナイ人は最初から 聞こうとしない。だから何も発展しない,ってことはあるかな。 次の日心での西條君の小講演なんかもそういうことになるかもね。
135 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/14 20:33
あげ
136 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 20:48
>>125 、132
132氏に同意です。「内発的動機づけ」あるいは「外発的動機づけ」のどちらか
一方が良い、などという結論はナンセンス。問題は、どういった場面でどちらの
条件づけをどのように使うのが好ましいかということではないかと思います。
つまりはまだ特定されていない変数が存在する可能性が高く、その特定を行う
べきということです。
ただし、Deciらの「外発的動機づけの付与は内発的動機づけを低下させる」と
いう結論には、以下の3つの理由により疑問があります。
(1)Deciらの外発的動機づけの付与の仕方に問題がある。
(2)行動主義者による実験では、内発的動機づけの低下が確認されなかった。
(3)行動主義者による実験では、内発的動機づけの低下が一時的であることが
確認された。
(1)に関しては、内発・外発的動機づけ以前の問題で、だめなものはだめという
ことで、(2)に関しては、Deciらの実験の再現性に問題があるということ。(3)に
関しては、そもそも一時的(数セッション)な低下をどのように解釈するかと
いうことに関して統一がされていないということです。
結論としては、「外発的動機づけの付与は内発的動機づけを低下させる」か
どうかはまだ分からないというところなのではないかと思います。
俺個人の考えは、外発的動機づけの付与は内発的動機づけを低下させることも
あれば、低下させないこともあるのではないかということです。ただし両陣営が
「低下させる」「低下させない」などと言い合ったところで何も生み出さないので、
両者を決定付ける変数を、少しでも多く、少しでも正確に特定していく作業が
必要なのではないかということです。
137 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 20:49
>>130 >トークン経済で行動が変容するからといって、そんな姑息な手段に頼るのは、
>応用行動分析以前の問題です。
俺は必要であれば、あるいは費用対効果が得られるなら、食べ物を使おうが
トークン・お金を使おうが問題ないと考えています。確かに個人的には抵抗は
ありますが、それだけです。もっとも、子供の親が反対したらそれまでですけど。
ただし、トレーニングの効果の般化を考えた場合には、行動内在的な強化子を
使う、もしくはそれにコントロールをシフトさせていく方がより好ましいとは
思いますが。
>同時に、スキナー論の恥部(循環論的定義)でもあるのだ。
強化の定義がトートロジカルであることは、残念ではありますが「恥」では
ないと俺は思います。別に場面間転移性や反応遮断化理論を持ち出してそれに
反論する訳ではなくて、単に強化が記述的に定義されていても、行動分析学の
理論の中において、十分な役割を果たしていると思うからです。例えば、毎回
「反応の直後に刺激を提示することにより、将来の生起頻度が上昇する」と言う
よりは「強化が生じる」というほうが楽ですよね。それに、たとえ強化の概念
がトートロジカルであっても、行動の予測と統制は可能ですよね。
確かに「なぜ強化子は強化子たりうるのか」ということには興味はあります。
でも、現時点でそういう「穴」があっても、それはそれで別にいいと俺は思い
ます。
138 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/14 20:51
>>133 何がわからないのかを、具体的に聞いたほうがいいと思いますよ。
>134 スキナリアンにも分かる人と分からん人がいたのさヽ(´ー`)ノ 「聞く頭もない人」と「聞くまでもない人」の間に、 少数でも「話せば分かる人」がいる限り、 漏れは愛と平和の伝道を続けるのさーヽ(´ー`)ノ ……正直なところ、漏れは元々煽りのつもりで活動を始めたんだけどさヽ(´ー`)ノ
>139 愛と平和の伝導なら、学問じゃない世界で やるべきだな。それに君が話したんじゃ 分かる人も分からんよ。
141 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/14 22:59
>>134 >結論としては、「外発的動機づけの付与は内発的動機づけを低下させる」か
>どうかはまだ分からないというところなのではないかと思います。
文脈から引き剥がした引用許してね。
そうそう。俺が聞いた話(スタンフォードでこの議論が活発だったときの
院生から聞いた)でも、同じ結論で、あなたと同じようなこと言ってた。
知覚・アフォーダンス⇔先行事象・行動・後続事象。
↑ 名前141×⇒142○
遅くなりましたが、皆さん厨房の自分に色々と詳しいお話、ありがとうございました。
特に
>>125 さん
社会心理学の立場からのお話、ありがとうございました。
>>132 さん
この問題に対して的確に疑問点を提示していただきありがとうございました。
>>136 さん
>>125 さんへの反論ありがとうございました。
あの、もう一つ聞きたいのですが、宜しければ教えて下さい。
自分のもってる本で「うまくやるための強化の原理」(カレン・プライア著)
の中で「やめて欲しい行動をやめさせる方法」の一つとして、
合図法という物が上げられています。
これは問題行動を刺激制御下におき、そしてその弁別刺激を出さなくする事で
問題行動を起こさなくする、という物ですが、
手続きとしては、ある問題行動の直後に好子を与えて次に弁別刺激で
コントロールするようにする(言葉遣いが間違っていたらすみません)という
物です。
自分には今回の問題と少し似たような所がある(自発的行動に外的報酬を与え、その行動の自発性が弱くなるように見える所が)
ように思えるのですが、
これは全く関係の無い事なのでしょうか?
>144 その技法をそれと知らされずに内発論者が見たら、どう思うかね?
146 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/15 10:05
Deciの言う自己効力感って, 大雑把に言うと学習性無力感の裏返しなんだよね。 つまりDeciの主張は学習性無力現象の認知論的解釈の延長線上にある。
147 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/15 10:10
>>142 は何が言いたいのかな。
左辺と右辺が等価だということ?
読み替えが可能だということ?
それとも単に対立しているということ?
>>1 くんの素朴な疑問が,
心理学の中に横たわる未解決の論点を掘り起こしたということか。
期せずして良スレになりましたね。
続けてください。
149 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/15 21:02
良スレ殿堂入り記念あげ。
150 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/16 01:26
★★ここまで読んだ★★
151 :
スキナリアンモドキ :02/04/17 01:47
>>137へ レスが遅くなりすみません。強化子が食べ物、トークン、お金、 行動変容が効率的に達成できれば強化子は何でもいいというのは ちと違うように思います。行動内在的強化子の方がより好ましい とおっしゃっていますが、より好ましいではなく最重要ポイントだと 思います。ネズミのバー押し反応の生起頻度のレベルでは、違いがない でしょうが、人に関しては大きな違いがあります。特に、子どもや 障害児が対象の場合には、最終的に環境内のオートシェイピング メカニズムに乗せてやらなければならないはずです。言語遅滞児が 対象の場合には、言語の特異な機能が般性強化子に依存している わけですから、食べ物、トークン、お金ではだめでしょう。 強化子の違い(食べ物、トークン、お金、罰など)によって 形成される反応にどのような違いが生ずるのか、実は、臨床 経験的にしか理解していません。どなたか基礎の方で関連の 文献を教えていただければ幸いです。
>151 無理するな。理解できないことにはコメントしなくて良い。 スキナリアンなら,なにが強化であるかは「同質の行動を増加 させられるか」から再帰的に考えるから,君の質問自体が 無意味だ。 まず強化によって増加させたい行動を決めて,それをどんな 外的刺激が増加させるかを推定し,実際に与えて調べる。 それで行動が増加すれば,その刺激が強化子であると考える。 食べ物であれ,トークンであれ,アプリオリに強化子であると 決めつけることはない。もし人間の言語行動でたとえばトークンで 利き目がないならば,それは「強化子ではない」のであって, 「強化子の違いによって形成される反応が違う」とは考えない。 (もちろん,実際には言語行動でも適切に用いられたトークンは 強化子として有効だろうが。) 臨床経験的に,というけど,実際に言語遅滞の治療で行動分析的 手法が使われている現場については何もご存じないようですな。
153 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/17 09:44
本当のスキナリアンは トークンの効果について一般論を語らないということか?
>>144 レスが遅くなりました。
「うまくやるための強化の原理」は入門書としては非常にいい本だと思いますが、
1さんのような方にはいろいろと疑問が残るかもしれませんね。「行動分析学入門」
は読まれたそうですが、興味があったらそれ以外の本も読まれてみることをお薦め
します。
>これは問題行動を刺激制御下におき、そしてその弁別刺激を出さなくする事で
>問題行動を起こさなくする、
「合図法」とは、まず問題行動を弁別刺激の制御下におき、その後弁別刺激の提示
を減らしていくことにより、結果として問題行動の頻度を減少させるというものです。
ポイントは、弁別提示中には問題行動が生じているということです。
非常に簡単な言い方をすると、問題行動をしてもいい時とだめな時を教えるという
ことです。
>自分には今回の問題と少し似たような所がある(自発的行動に外的報酬を与え、
>その行動の自発性が弱くなるように見える所が)ように思えるのですが、これは
>全く関係の無い事なのでしょうか?
「合図法」の例で弁別刺激が提示されていない場合に行動の頻度が減少しているのは、
単に弁別刺激が行動を十分にコントロールしているからかと思われます。もし外発的
動機づけが内発的動機づけを弱めているのであれば、弁別刺激提示中も問題行動が
減少していなければならないからです。
もし弁別刺激を提示している時もしてない時も問題行動が減少しているのであれば、
その場合はもはや「合図法」の例ではなくなってしまっています。
>>151 まずは137の
>行動内在的な強化子にコントロールをシフトさせていく
というところをもう一度確認してもらえればと思います。つまり食べ物などを
強化子として使うのは出来る限り控え、その後は可能な限り行動内在的強化子、
もしくは社会性強化子にコントロールをシフトさせていくということです。
例えば自閉症児に初めにアイコンタクトを教えるのに、初めは食べ物を訓練者の
目の付近に持ってくることによりアイコンタクトを確立して、その後は徐々に
社会性強化子にコントロールをシフトさせ、最終的にはそれなしでもアイコン
タクトが維持される(行動内在的な強化子によるコントロール)ようにもって
いくということです。
確かに、食べ物でなく社会性強化子によりアイコンタクトを確立することは可能
かもしれませんが、自閉症児・者(に限りませんが)の課題の1つは、通常我々
にとって強化子として機能するものが機能しないことである、ということはお考え
になられたほうがいいのではないかと思います。
ただ気になるのは、スキナリアンモドキさんは食べ物・お金などの使用に全面的に
反対しているのですか?それとも、付加的強化子から行動内在的強化子にコント
ロールがシフトしない場合にそれは問題であるといっているだけなのですか?
普通に考えて後者だと仮定して話を進めた場合に、俺は食べ物・お金などを使用
することに対して比較的積極的で、スキナリアンモドキさんは消極的だということ
ですか?そういうことであれば分かります。確かに難しい問題ですからね。
一点お聞きしたいのは、「行動内在的な強化子によりコントロールされている行動と
付加的強化子によりコントロールされている行動は違う」という御主張ですが、
具体的に何が違うということでしょうか。臨床経験的なものは言語化しにくいの
かもしれませんが、そこをもう少しご説明いただければと思います。
156 :
スキナリアンモドキ :02/04/17 23:20
>>155さんへ 「同質の行動を増加させられるか」の再帰的強化子定義はよく承知しているつもり です。しかし、スキナーは言語行動が般性強化子に依存することを指摘しています。 これは、強化子の違いによって形成される反応が違ってくるぞ、という意味だと解釈 したのですが・・・ それと、臨床では、バー押し反応とは異なり、対象の行動(言語であれ不適応行動 であれ)は、行動が形成された以後は、本来の生活に戻るのですから、その生活環 境内における強化随伴性の中で適応していかなければならい。とすると、「シフト がこのましい」ではなく、必要不可欠用件だ、ということです。155を拝見する と、「好ましい」と「でなければならない」には大きな違いはないようですね。 ここで問題なのは、食べ物、トークン、お金をつかって、その後、シフトする方が 効率がいいのか、悪いのか、の問題のような気がします。 ければならないはずです。
必要な行動をまず形成しなければ,行動内在的な 強化子が働くことはあり得ないでしょ? まずトークンでも何でも,効果のある外的な強化で 行動を形成して,それを行動内在強化子にシフトしていく。 実は,多くの行動でこのシフトは「自然に」起きる。 たとえば,それまで発声しなかった人が発声するように 他者とのコミュニケーションが成立して,そのことが 強化になる。日常生活に必要な行動は,最初は トークンなどで形成しても,それを身に付けて 「本来の生活」をすれば,すぐに「役に立つ」ので, 自然に強化される。だからシフトは比較的容易に生じる。 問題は,ある行動の欠如がその人の生活環境の異常から 生じている場合。この場合はいくらトークンなどで 行動を形成しても,元の環境に戻ればすぐ消去される。 この場合は,生活環境そのものの改善が必要。 ちなみに強化子によって形成される反応が変わる,というのは 間違い。っていうか強化子の定義を理解してないだけ。
>>156 >スキナーは言語行動が般性強化子に依存することを指摘しています。
>これは、強化子の違いによって形成される反応が違ってくるぞ、という意味だと
>解釈したのですが・・・
推測ですが、スキナーが言っているのは音声的に同じ言語行動であっても
異なる「機能」を持ちうるということではありませんか。例えば「水」と言うの
は状況によってはマンド(一次性強化子による強化)にもタクト(般性強化子
による強化)にもなりうるということです。
それとも、「水」という言語行動がマンドとタクトの場合で違うというように
言っているんでしょうか。俺の感覚では、スキナーであればあまりそういうことは
言ってなさそうな感じがしたので。でも、実は「Verbal Behavior」もその解説本
も読んでいないので、偉そうなことは言えないのですが・・・
>>156 >155を拝見すると、「好ましい」と「でなければならない」には大きな違いは
>ないようですね。
137の「好ましい」という発言が混乱の原因だったようですね。おっしゃる通り
大きな違いは無いのですが、あえて小さな違いの話をしますと、付加的強化子
→行動内在的強化子のコントロールのシフトが起こらないような場合には、VR
(もしくはFR)の値をどんどん大きくしていくことで対応するのもしょうがないと
いうようなことです。
>ここで問題なのは、食べ物、トークン、お金をつかって、その後、シフトする方が
>効率がいいのか、悪いのか、の問題のような気がします。
確認なのですが、そもそも問題行動というのは、自己刺激行動などの行動内在的な
強化子がその行動をコントロールしている場合か、おもちゃで遊ぶなどの他の好ま
しい行動に内在する強化子が機能しないからこそ問題となる訳ですよね。であれば、
行動内在的な強化子を使用して(付加的強化子を使用しないで)問題を解決するには、
確率操作で問題行動を維持している強化子の強化力を弱めるか、あるいは好ましい
行動を維持している強化子の強化力を強めるぐらいしかないですよね。
まず前者の場合は、それが可能なケースは非常に限られると思います。後者の場合
は、そもそもその好ましい行動がレパートリーの中に含まれていないと対応でき
ないですよね。
なので効率以前に、そもそも問題行動を解決できるかというのが焦点になるかと
思います。
>>156 それから、食べ物、トークン、お金を使うと後に行動内在的な強化子にコント
ロールがシフトしづらいかどうかというのは、そのプログラム、トレーニングを
受ける個人、その他諸々の状況によって決定されると思いますので、どちらとも
いいようがないように思えます。
157さんがいうように、
>多くの行動でこのシフトは「自然に」起きる
というのは正しいように思えます。しかし、その例外にどう対処するかというのは
非常に難しい問題です。俺はそのような例外は少ないと考え、必要であれば食べ物
などを使うアプローチを取りますが、スキナリアンモドキさんは食べ物等の使用に
は非常に消極的なようですね。
食べ物OK/だめという話だけを論じている訳ではありませんが、般化に関して良い
(と思われる)論文がありますのでご紹介します。この論文は般化のメカニズムを
刺激制御の観点から考察したものです。とかく般化と言うとテクニカルな面が強調
されがちなように思えていましたので、この論文はまさに目から鱗という感じでした。
俺の食べ物OKという主張の理論的根拠のいくつかはここにあります。もしお読みに
なられていないようでしたら、ご一読をお薦めします。
Kirby, K. C., & Bickel, W. K. (1988). Toward an explicit analysis of
generalization: A stimulus control interpretation. The Behavior Analyst, 11,
115-129.
長文失礼しました。
161 :
スキナリアンモドキ :02/04/19 00:58
いろいろな方のさっそくのレス、ありがとうございます。こうしは議論は 田舎暮らしの臨床屋にはとてもうれしくありがたいです。160さんの お薦めの文献、さっそく読むことにします。いちいち知り合いにコピー を頼むので時間がかかります。 157さんの強化子の定義、ただたんに直前の反応頻度の増減によるという 定義からだけでは、形成される反応の、たとえば、般化や消去抵抗など、そ の反応の属性に関しては何ら明らかにならないと思いますが・・・ コントロールのシフトの問題については、自分は臨床においてはもっとも重要な ポイントだと認識しているのですが、トークン経済で行動が見事に変容しました、 よかったよかったと悦に入っている学会発表を見聞するたびに、そりゃ違うん じゃない、と思い続けてきたところからいっていることです。シフトがスムーズに 進行するというのは、自分も経験しています。であれば、生活環境内で、良好な 適応行動が維持され、さらに、より適切な適応行動が形成されていくのは(不適応 行動の方は消去されるのは)オートシェイピングも含まれているわけです。 臨床では、もっと効率(時間と経費)を考えるべきだと思うのですが、そうした 視点に立ってみると、もっともっと対象者の生活内に組み込まれているオート シェイピングを積極的に利用すべきだと考えます。適応行動がなければそれに 対する行動内在的強化子が機能するわけがないというのはその通りでしょうが、 適応行動の形成、不適応行動の除去のかなりな部分(こちらの技術がもっと 向上すればもっと)をオートシェイピングにまかせる方が、時間の方はともかく (実は時間の方もなのですが)、経費的に、手間的に、効率がいいことがわかり、 トークン、食べ物、お金の強化子使用を少なくするようにしているのです。けど、 もっとも言いたいことは、行動屋がトークンで行動変容のしっぱなしで、その後の フォローアップ(していたとしても、標的行動のみ)にあまり関心を払っていない ことです。
オートシェーピングってそういうことだったっけ?
>>145 どうでしょう?
>>154 やはり「内発的動機付けの低下」とはその場で弱化されるような現象なのでしょうか?
言葉のイメージからして今まで何もなくても勝手に行動していたのが、
その実験場面でしか行動しなくなるようなものを想像していたのですが・・・
ちょっと不思議な現象ですね。
今度の飲み会で先生に「内発的動機付けの低下」についてちょっと教えてもらおうと思います。
レス、ありがとうございました。
164 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/19 15:03
ホモセクシャルの人が書いた本を読んでたら、こんな記述がありました。 「精神科にいって自分の性癖を矯正しようとしたら、“男性のヌード写真を 見るたびに電気ショックを流される”という治療を1or数年受けた。だめだった。 その後、別の人からこんなものには何の意味もないことを知った。」 もしこれが標準的な治療法であったならば、誰が始めて、どのように広まり、 その効果研究など行われたりしたのでしょうか? これは行動的療法の恥点?汚点?
>>164 がびん!
自分の教科書に似たような事例が書いてある。。。
教科書にはそれに加えて女性への
性的な刺激の条件付けも加えてましたが、
やはり、それも加えないとあんまり意味がないのではないでしょうか?
たぶん「たまった」時に女性でできなければ男性でやってしまうので。
166 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/04/19 15:42
>>165 というか、何をよっても無駄ではないでしょうか。
セクシャリティの脳部位的基盤が明らかにされつつある今の時代、
性的志向が「可塑的」であると考える方が間違っているように
思います。
行動療法系の分野では、人間行動・脳機能の可塑性、不変性と
療法の限界に関して、何の議論もないのでしょうか?だとしたら、
随分と時代から取り残されているような気もしますが。
>>166 無理ですかね?
そうかもしれませんね。
>166 脳部位的な基盤があることと,それが可塑的かどうかは 別問題。たとえば人間は訓練によって反射レベルの反応を 変容させることもできる。また,生得的な行動を環境刺激に よって減少させたり増加させたりすることは容易にできる。 脳部位的に,あるいは生得的に決定された行動には可塑性が 全くない,という考え方も,完全環境論と同じくらい偏向している。 「人間行動・脳機能」と二つをひとまとめにして論じてる時点で すでにずいぶん乱暴だとは思うが。
ホモセクシュアルの電気ショック療法については, アメリカでは60年代まで同性愛が違法で,矯正対象で あったことを考慮しなければならない。現代の行動療法家なら, 正常な判断能力のある成人に本人の希望しない行動修正を 行うことはない。ホモセクシュアルな「行動」の増減は おそらく電気ショックによっても可能だろうが,倫理的に いまはやらない。 また,電気ショックを罰として用いる療法,一般的に 罰的な療法は効果の割に副作用が大きく,効果が持続しない (消去抵抗が強い,実生活に般化しない)ことがわかっているので, あまり用いられない。
「性癖を治す」はそもそも行動の矯正ではないし、 行動の矯正という概念に還元不可能な要素を内包している。 これは別に同性愛の問題に限ったことではない。 倒錯的性行動の真の変容は特定異常行動の減少ではなく、 行動変容後に本人が「その状態に違和感を感じない」状態になったとき認められる。 衝動を抑制できないため犯罪を起こしてしまう異常性欲者に対して 性的衝動を減少させる薬物を投与するという「治療」は今でも行われている。 これによって社会復帰に成功した人間は実際に多くいる。 さて、バイオロジカルに性的衝動を抑制することなく、 性的行動だけを減少させたとき、そこで何が起こるか? 問題はこういうことだ。ま、行動主義の最悪の汚点の一つには違いない。
>>161 >形成される反応の、たとえば、般化や消去抵抗など、その反応の属性に関しては
>何ら明らかにならないと思いますが・・・
「形成される反応が違う」というのは、そう言うことがおっしゃりたかったの
ですね。それは、同一の行動とカテゴライズされるものであっても異なる機能を
有する反応クラスに属することがあり、臨床的にはある好ましい反応が生じて
いても、その反応がどのような反応クラスに属しているかは重要である、という
ことですか?そういうことであれば、誰も異存はないのではないかと思います。
で、遅かれながら
>>151 の
>どなたか基礎の方で関連の文献を教えていただければ幸いです。
に関しては、文献というわけではありませんが、良く言われているのはネズミの
レバー押しを、食物による正の強化によって条件づけした場合と、ショックによる
負の強化(回避)によって条件づけした場合では、後者の方がはるかに消去抵抗
が高いということは確認されています。まあ、当たり前と言えば当たり前なんです
けどね。ネズミにとっては、負の強化による行動が消去されてるのなんて簡単に
弁別できないですからね。
臨床的なところでは、いわゆる自傷行動を機能分析してみたら、注目によって維持
されている反応クラスと、課題などからの逃避によって維持されている反応クラス
の両方があった、なんてのもよく言われていますね。
>トークン経済で行動が見事に変容しました、よかったよかったと悦に入っている
>学会発表を見聞するたびに、そりゃ違うんじゃない、と思い続けてきたところから
>いっていることです。
臨床家 VS 研究者。これまた微妙な問題ですね。どちらにも言い分がありますからね。
あるいは同じ人でも臨床をやっている時は臨床家の立場で考え、研究をやっている時
は研究者の立場で考えたりもしますしね。
>>161 >適応行動の形成、不適応行動の除去のかなりな部分(こちらの技術がもっと
>向上すればもっと)をオートシェイピングにまかせる方が、時間の方はともかく
>(実は時間の方もなのですが)、経費的に、手間的に、効率がいいことがわかり、
159の2段落目で言っていることですが、そもそも問題行動というのは、自然な随伴性
における分化強化(という意味で使ってらっしゃいますよね)によってコントロール
が難しいからこそ問題になっていることが多いように思えます。ですので、俺の考え
としては、そのような場合には付加的強化子→行動内在的強化子によるシフトを
目指すのが、得策なのではないかということです。
>もっとも言いたいことは、行動屋がトークンで行動変容のしっぱなしで、その後の
>フォローアップ(していたとしても、標的行動のみ)にあまり関心を払っていない
>ことです。
確かに、これには同意です。
>>163 >やはり「内発的動機付けの低下」とはその場で弱化されるような現象なので
>しょうか?
質問の意味を正確に理解できているかわからないのですが、外発的動機づけを
付与することにより反応の頻度の減少が確認された場合には、定義上、この
現象は正の罰(嫌子出現による弱化)となります。
>言葉のイメージからして今まで何もなくても勝手に行動していたのが、
>その実験場面でしか行動しなくなるようなものを想像していたのですが・・・
またしても質問の意味を正確に理解できているかわからないのですが、「合図法」
に関して言えば、今まで勝手に行動していた(内発的動機づけにより生じていた)
のが、弁別刺激+外発的動機づけのコントロール下に入り、弁別刺激が提示されて
いる時にのみ行動するようになる、ということです。
今まで内発的/外発的動機づけという用語を定義しないで使ってきましたが、一応
俺の定義を簡単に説明します。それは、内発的動機づけによる行動=行動内在的
強化子による行動と、外発的動機づけによる行動=付加的強化子による行動、と
いうものです。
そう、一見スレと全く関係のない話をしているようで、実はスレと関係のある話
をしていたのです。つまりは「内発的動機づけによって維持されていない行動に
対して外発的動機づけを付加し、その後外発→内発へのコントロールのシフトを
行うことへの是非」について論じていたのです。
単なるこじつけですけどね。
>>170 (164?)
行動変容後に「本人がその状態に違和感を感じない」状態になるケースもあると
思いますが、行動療法が倒錯的な性を持った患者さんに出来ることは非常に限ら
れています。薬が有効であれば薬を使う。それだけのことです。もちろんどこの
世界にも「やぶ」はいますけどね。
ところで、錯誤的な性を持った人の性的衝動を抑制しないと問題になる、という
論理は如何なものかと思います。
毎度ながらの連続書きこみすいません。
念のため言っておくと、170の治療例は、 「既に性犯罪を犯して逮捕され、なおかつ通常の方法では更正できない」 と判断された者に対し、特別な矯正プログラムとして行われているもの。 つまり問題になるから矯正するのではなく、問題は既に起こっていた、という前提。
176 :
スキナリアンモドキ :02/04/20 00:08
>>171 (136),172(136)さん、さっそくのレスありがとうございます。
>問題行動は、自然な随伴性における分化強化でのコントロールが
>むずかしいからこそ問題行動になるのだ、
まさにその通りで、悪循環が動いているわけですね。その悪循環を
良循環に切り替える方法ということだとおもいます。実際のところ、
自分も、付加的強化子→行動内在的強化子へシフト、という手法を
使っています。どうした場合に、第一段階で付加的を使い、どうし
た場合に、オートシェイピングの機能化に頼る方がいいのか、今後、
はっきりさせていかなければならない問題だと思います。
177 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/20 00:39
「オートシェイピング」って言葉の使い方間違えてるよ。
178 :
スキナリアンモドキ :02/04/21 18:04
>>177 ことばの使い方、どう間違えているのか、レスいただきたい。 たとえば、マロット・杉山訳の行動分析入門によると、シェイピングは 変動的と固定的に分けられていて、行動修正者によらない(生活環境内 に自然に組み込まれている)方を変動的シェイピング、自動的シェイピ ングとしています。その意味でオートシェイピングという言い方をした のですが、間違っているのなら、どうぞ、お教えください。
おい、スキナリアンモドキとやら、 かの有名なハトのオートシェイピングの実験を知らないのか?
180 :
スキナリアンモドキ :02/04/21 23:39
ついばみ反応を段階的に強化する方法のことでしょうか? 176でいっているオートシェイピングとは、段階的強化子の随伴を、 普通、子ども(能力が未達成の人一般)などに対して、ごく普通の生活で 大人が意図せずにやっていることを指しています。
↑この大馬鹿野郎をどうしましょうか?
182 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/22 00:27
>>178 ,180
オートシェイピング(自動反応形成)とは,Brown & Jenkins(1968)以来,議論が続いた学習心理学の重要トピック。
スキナリアンに限らず,学習屋なら誰でも知っている。
とくにスキナリアンにとっては,オペラント条件づけパラダイムを否定するような現象ではないかと言われた。
生物学的制約についての議論に関係する。
だからこれは,
>ついばみ反応を段階的に強化する方法のこと
でもなければ,
>段階的強化子の随伴を、普通、子ども(能力が未達成の人一般)などに対して、
>ごく普通の生活で大人が意図せずにやっていること
でもない。
教科書や事典なりで調べれば済むこと。
スキナリアンのつもりらしいが、これを知らないのは非常に恥ずかしいこと。
悪いことは言わない。そのコテハンは捨てなさい。
もしかして、おかしな意味で「オートシェイピング」っていう臨床の専門用語が定着してるのかも? ちなみに、「逆転シェイピング」っていう2ちゃん心理板の専門用語があったな。ワラ
184 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/22 12:51
シェイピングとオートシェイピング。 確かに紛らわしい用語ではある。
185 :
スキナリアンモドキ :02/04/22 22:35
この匿名にこだわるつもりはありません。名無しに戻りましょう。 マロットの訳書も間違っているのでしょうか? 専門領域が少し違うだけでも、知識の範囲が異なるものです。それ ぞれ領域が異なるもの同士が話をする場合に、知識や用語の溝を埋 めあいながらが、必須条件でしょうし、マナーでしょう。匿名の 間柄とはいえ、バカ呼ばわりとは、一人前の専門家とは思えませんyo。
まあね
187 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/23 02:08
どなたか、 社会心理学と行動分析学を統合的な視点から 記述した良書があったら教えていただけないでしょうか? 社会心理学の課題として、それをやってみたいものですから。 どうか、この厨房に教えていただけないでしょうか?
>>185 これはそういうレベルの問題ではないと思うよ。
心理学事典や、普通の学習心理学の教科書で調べましょう。
182で教えてもらったのだから、確認すればよい。
(なぜすぐにそうしないのか不思議)
複数の人たちから間違いを指摘されているのだから、
自分の理解の方がおかしいのか?と疑ってみるのが普通ではないか。
別スレでのスキナーの行動主義についての「善意の誤解」にしてもそう。
周囲に議論や質問のできる先生や先輩・友人がいないのではないか。
そのために自学自習が片寄って独善的になっていないか。
だとしたら不幸なことだが、今回せっかく間違いを指摘されたのだから、すぐに調べないのは良くない。
ちなみに、その不思議な「オートシェイピング」だけど、
マロットたちの本に出ているのなら、彼らの間違いってことになる。
しかし、彼らがそんな間違いを冒すハズはないので、
君の誤読か勘違い(
>>183 氏指摘の可能性は、少々信じがたい)。
「入門」の何ページ何行目に書いてある?
パラパラと見ただけだが、
「変動的シェイピング」(p.111-113)という表現は出ていても、
「オートシェイピング」も「自動的シェイピング」も出てこないようだが。。。
190 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/23 07:35
>>187 本ではなくて論文だが
Guerin, B., & Foster, T.M. (1994) Attitudes, Beliefs, and Behavior:
Saying You Like, Saying You Believe, and Doing. Behavior Analyst,17,127-129
このBehavior Analystの17号は行動分析と社会心理学の融合について論じた論文を
何本か集めた特集を組んでいる。少々骨は折れるけど一読の価値有り。
>>190 さん
ご紹介ありがとうございます。原文見てないので、課題までに
間に合うかどうかわからないのですが、まずは拝見させて
いただきます。
レスが非常に遅くなってしまってどうもすいません。
コテハンがどうだとか用語の使い方がおかしいとか、そういう議論とは関係の
無いところ「だけ」をついたりせず、もっとマターリとやりましょう。
ちなみに、CataniaはLearningでautoshapingを「a respondent procedure
that generates skeletal responses」と定義しています。非常に興味深い現象
ですので、興味がおありでしたらいろいろと見てみることをお薦めします。
>>176 (1)付加的強化子を使い、のちに行動内在的強化子にシフトしていく
(2)確率操作で行動内在的強化子の強化力を強めて行動を形成し、のちにそれ
をフェードしていく
どういった場合で(1)と(2)のどちらを使うべきかということですが、いろいろ
考えてみたのですが、やはり一概には言えないような気がします。むしろ、
「こういう場合はこっち」と固定してしまうよりは、ケースバイケースで対応
する方がいいように思えます。
ただ1ついえるのは、(2)の方法が使える場合は非常に限られていて、かつそれ
が有効であるというリサーチは非常に少ないように思えます。
Brian Iwataが応用場面における確率操作についていくつかリサーチをしていた
ように思えますが、それを見てみればもしかしたら何かしらのヒントになるかも
しれませんね。
俺が今思い出せる限りでは、ちょっとずれますが、自傷行動に対してDRO(一定
時間自傷行動がなかったら強化)とNCR(Noncontingent Reinforcement: 注目
をFTスケジュールで与えるもの。確率操作の例)を比較していて、両者が同じ位
効果的であったというリサーチがあったように思えます。でもこのリサーチ、
フォローアップデータがなかったように記憶しています。そこが問題ですよね。
193 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/23 23:30
>>192 >自傷行動に対してDRO(一定時間自傷行動がなかったら強化)
マロット流にいうならこれは阻止の随伴性ですな。
やがておやつがもらえる→自傷行動→おやつはもらえない
(好子出現阻止による弱化)
DROと阻止の随伴性、枠組みとしてはどのように使い分けるべきだろうか。
あと揚げ足取りのおせっかいをいうならば確「率」操作ではなくて確「立」操作ね。
194 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/23 23:35
ついでに確立操作について聞きたいんだけど、この概念の提唱者 (というかスキナーの文献からの発掘者)のMichaelが I have deliberately avoided identifying and criticizing the many mentalistic and cognitive interpretations of EO phenomena that are a part of commonsense language about motivation and that surpris-ingly often slip into our own behavioral lan-guage. てなことを書いているけど、mentalistic and cognitive interpretations of EO phenomenaの例ってどんなものなの? 達成動機や社会的欲求などの社会心理学的現象を行動分析学的に考察する場合は 確立操作に関する議論が不可欠になるだろうから、ここをはっきりさせときたいので。
宣伝することをお許しください。
半年前に某商社をリストラされ、職安に通いながら日銭で暮らしている者にございます。
しかしながら時代は50代には厳しく、蓄えも底尽きようとしています 。
子供にも恵まれず、女房は病床に伏し、もはや私には絶望しか残されていませんでした。
インターネットで情報を探し、色々なビジネスに取り組みましたが失敗の連続。
このカジノは最後に残された光であります。
嘲笑、同情感じていただいた方、 何卒宜しくお願い致します。
http://www.imperialcasino.com/~1hvd/japanese/ 恥文失礼致しました。
>>193 >DROと阻止の随伴性、枠組みとしてはどのように使い分けるべきだろうか。
これ、めんどいですよね。結論から言うと、俺は回避(阻止、avoidance)の
随伴性を罰(弱化)にも適用して、DROはあくまで手続きの名前であって、
随伴性自体は好子出現の阻止による弱化(「行動分析学入門」風)と呼びたい
ところですが、少なくとも日本以外では簡単に受け入れられそうもないですね。
何故受け入れられないかというと、まずは回避の随伴性を罰に適用するという
のが難しそうですね。一般的に回避は負の強化の例として考えられていますので。
マロット以外で回避の随伴性を罰として使っている人っているんですかね。
でも、そうなると考えられるのは2通りで、1つは回避を負の罰と考えることです
が、まだ環境に存在していない強化子を取り除くというところが引っかかります。
もう1つは、「〜しない」というのも行動と考えて正の強化とするという考えです
が、これもできれば避けたいですね。
で結局、一番初めのやつがいいのではという結論に達します。なぜなら一番初め
のやつの問題は、広く受け入れられていないというだけだからです。
で、DRO・阻止の随伴性の使い分けとしては、DROはテクニカルな手続きの名前で
あり、その随伴性は阻止であるとするのが良いというのが俺の考えです。
>>194 「surpris-ingly」って何だ?って思ったら、「surprisingly」だったんですね。
>mentalistic and cognitive interpretations of EO phenomenaの例ってどんなもの
>なの?
マイケルがその前後でどのようなことを言っているのか分からないのであくまで推測
ですが、まあ、文字通りのことを言っているのではないかと思います。
っていうか、達成動機や社会的欲求というものを、説明概念としてではなく実体の備わ
ったものとして考えれば、それがその例なんじゃないですか?でも俺は達成動機とか
社会的欲求あたりについて詳しくない(というかよく知らない)ので、違っていたら
指摘して下さい。
それから一応書いておきますが、達成動機や社会的欲求という概念が意味がないとか
言っている訳ではありません。
それから常識的に考えると、マイケルの言いたいことは、確立操作の対象となるものは
あくまで環境の側にある、というようなことではないかと思います。
198 :
anonym :02/04/25 23:39
悪評高いスキナリアンモドキ改め、anonymということにします。 >>177さんは ご指摘の通り自分が間違っていました。手近に「メイザーの学習と行動」という 訳本にBrown & Jenkinsの実験をめぐる一連の議論が比較的くわしく紹介されて いて、完全に用語を間違って使っていることがよくわかりました。 田舎の臨床屋にとってこうしたところでひどい思い違いを教えてもらえるのはと てもありがたいことです。感謝。 それから、マロットの自動的シェイピングということばは、114頁の最後の行 に、「自動的 な シェイピング」とあり、原文でオートシェイピングなのかど うかはまだ調べていません。
199 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/04/29 14:27
行動屋さんたち どこに逝っちゃったのかな?
200 :
慶應は陸の王者 :02/05/04 23:44
200
>>173 レスありがとうございます。
えっと、この前、先生に聞いたんですけど、
たしか教育心理学を学んだ先生ですが、内発的動機付けの話には渋い顔を
されてました。
まだ自分で考えられる程の知識は無いのですが、このスレでは
あまり内発的動機付けの立場からの発言もみられず、
また内発の立場の人の外発/内発の定義の不明瞭さも見ると、
既に死んだ理論として考えてもいいように思えます。
ある一つの基準において適切でないからといって、 DQNとか死んだ理論とか言ってはいけないのさーヽ(´ー`)ノ とりあえず>63読みかえしとけ、1ヽ(´ー`)ノ あと、もうちょっと科学的思考法を学べ1ヽ(´ー`)ノ
>>202 別にDQNとは言って無いのですが・・・
いや、内発的動機付けの詳しい実験知らないんで、
はっきりと明言できません。
スマソ。
内発的動機付けに詳しい本ってありますか?
そう焦って結論を出そうとするな、1ヽ(´ー`)ノ 「結局のところよく分からない」というのが現状なのさーヽ(´ー`)ノ 自分がそれを研究しようとでもいうのなら別だけどさヽ(´ー`)ノ
>ヽ(´ー`)ノ いつも思うけど読みにくいレスする奴だ。 レスの内容にケチつけるわけじゃねぇけどな。
206 :
名無しさん@お腹いっぱい :02/05/09 07:15
>>204 PPPの言うたうり。簡潔な言葉で真実を突こうとする表現は、
よっぽど経験を積んだ人間でないと単なる笑いモノに成り
下がってしまう。もうちょっと真面目に文章を書くがヨロシ。
208 :
anonym :02/05/10 00:38
内発的動機付け、詳細はいまいち「わからん」の一語に尽きるようですね。 けど、臨床でやっていると、重要ポイントだと思われます。スキナー心酔者 としては、self-reinforcing と考えていますが、臨床につながる今後の 大きいテーマだと思います。
209 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/10 00:46
社会心理学VS行動分析学。 こんどは質問紙による態度指標VS行動指標なんてのはどうよ? それぞれの長所・短所、補完の可能性についてとか。
質問紙使ってる時点で、両者とも分析対象はそこに独立した随伴性が制御する言語行動。 VSになってない。
だーかーらー 物事を何でも自分の土俵に持ち込むのはやめようねスキナリアンヽ(´ー`)ノ
>212 じゃーお前の土俵で語ってみろや( ゚Д゚)ゴルァ! 学問に完全な中立なんてあんのか( ゚Д゚)ゴルァ! なんてアオいことを真夜中に叫んでみるテスト
分かってないなスキナリアンヽ(´ー`)ノ どっちかの土俵の中だけで語ったら 「それぞれの長所・短所、補完の可能性」 なんて論じようがないというとるのさーヽ(´ー`)ノ 論議に応じることもできない貴様らの姿勢をおちょくってるだけですが何か?ヽ(´ー`)ノ
そっか。ゴメンネ。じゃおやすみ。 スキナー様明日もいい日でありますように。
216 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/10 05:43
>214 前にも言ったけど,だったらお前が「それぞれの長所短所, 補間の可能性」について論じたら? ジェネラルな視点が必要だ必要だと叫ぶだけで,自分自身はとくに ジェネラルな視点からの議論を提供しないのなら,お前自身も ある種のドグマチストのひとりに過ぎないだろ。 世の終わりが来たぞ!救世主が来るぞ!しかし救世主が具体的に 何をどうするのかは知らないぞ,って奴の話をまじめに聞く 必要ないだろ。
217 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/10 12:19
態度測定に問題があるからといって、具体的な行動の測定や観察が困難な現象を 扱っている社会心理学的研究を無視するのは行動分析学者にとって損失である。
----------------------------------------------------------------------------------------
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漏れは自分がドグマティストではないなどと言ってませんが何か?ヽ(´ー`)ノ ♪僕たちハリアン〜 仮説構成体だけに〜付いて〜ゆく 今日も〜刺激〜反応〜動因〜そして〜中間変数〜♪ 語呂悪っヽ(´ー`)ノ
220 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/12 00:58
ひっこしあげ
221 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/12 01:05
>219 いいから早く「それぞれの長所・短所、補完の可能性」を語れや!
なんかねむいね
カルシウムくえスキナリアンヽ(´ー`)ノ 217の相手もしてやれスキナリアンヽ(´ー`)ノ 小話 牧師が神父の車に乗せてもらおうとして言った。 「なんと言っても我々は同じ神を信仰する身ですからな」 「その通り。君は君のやり方で。私はキリストのやり方で。」 神父はドアを閉めると、牧師をその場に残して走り去った。 さて、神父の言ったことと、やったことは、キリスト者たるに相応しい態度でしょうか?ヽ(´ー`)ノ
224 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/12 08:37
早稲田の奴はいつもこれだから困るよ。
225 :
anonym :02/05/12 13:30
質問紙で態度が測定できるというのは一種の信仰でしょう。 質問そのものが態度を歪めることにどうして気がつかないのでしょう。 行動指標も行動観察者がそこにいることが行動を歪める。しかし、 行動観察する連中は、少しはそのことに気づいているだけまし。 というような気がしますが・・・。
226 :
anonym :02/05/12 13:48
>>217 はっきりいえば、自然科学としての研究ならば、測定観察不能の現象は 扱えないというのが科学の限界です。225の質問紙の問題を乗り越え る試みの1つが実験社会心理でしょう。しかし、今のところ、実験とし ては、金がかかるばかりで変数統制が中途半端で衰退傾向のようです。 社会心理学を無視しているわけでなく、もうちょっとましな研究の登場 を横目で期待半分、そのおろかに対する軽蔑半分で眺めているのだ。
227 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/12 14:06
心理学はいかさま学問。
228 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/12 15:21
>223 いいから早く「それぞれの長所・短所、補完の『可能性』」を語れや!
229 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :02/05/12 19:48
小話の意味理解できない。解説してくれ。 神父はカトリックで牧師はプロテスタントってことで、 この両者、低次元から高次元にわたりいろいろ喧嘩しているので、 この小話はどうしたことを言おうとしているの? 神、神、と言い、お互い同じものを違うと信じ込んでいるとう 意味?
「なんと言っても、我々は同じ人間の心理や行動を研究する身ですからな」 「その通り。君は君のやり方で。私は科学のやり方で。」 分かった?ヽ(´ー`)ノ
ちなみに元ネタに対しては 「ローマン・カトリックが新教徒に向かって『キリストの』信仰だなどと称するのは笑止千番」 という突っ込みが入るわけさヽ(´ー`)ノ プロテスタンティズムとは聖書主義、キリストへの回帰を説くものであって、 ローマの古き異教の信仰方式を取り入れたカトリックは本来「キリスト的」ではないのさーヽ(´ー`)ノ もっとも、小話を考えた人がどういうつもりで作ったのかは、知らないさーヽ(´ー`)ノ
232 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :
02/05/13 02:44 まあこのスレだけで他に出てこなけりゃこの人の話も一興。