仏教議論スレッド54

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648宝珠愚者@(規制代行)
>>618
補足:

注意すべき重要ポイントは、
「法」には、---1.教説、2.因、3.徳、4.もの---の四つの意味があって、
諸法無我の場合の「法」とは、4番目の“もの”(造られたもの)のことです。
ですから、諸行無常の諸行と同じくこの現象界のことなのです。
(参照:『東洋思想5/水野 弘元著「縁起説の基礎としての法印/2.諸法無我」』東京大学出版会刊p134)

“諸法無我”の「諸法」とは、現象界(造られしもの/有為)の性質のこと。
要するに、諸法無我というのはこの現象世界には自分の我といえるもの(我れも我れのもの)はない、
という意味です。

では、無為(涅槃)には我(アートマン)は在るのか?
これについては無記として解答を与えなかった(「無い」などとは云ったことがない)。
これがゴータマの採った姿勢です。