中論13-8『一切の執着を脱せんがために、勝者(仏)により空が説かれた。
しかるに人がもしも空見をいだくならば、勝者はその人々を「癒されない人」と呼んだのである。』
★この偈は重要です。
Sn.653・874・1072(想いからの解脱において解脱)・1119参照。
空観に直指肯定文言はありえないのです(中論 帰敬序、25-3参照)
本偈は真言密教(空海)の「果分可説」の直接的な批判となっています。
>>174 >「一切はファンタジー」ってのが、お釈迦さんの喝破の内容なんじゃないかい?
中論13-1『「およそ執着されたものは虚妄である」と世尊は説き給うた。そして、すべて形成されたものは執着されたものである。
それゆえに、もろもろの形成されたものは虚妄なのである。』
★この偈は同7-34(如く)、24-18(相対の仮設)の仮観と矛盾します。
「非虚妄(ファンタジー)非非虚妄(ファンタジー)」(四句第4)と示唆べきです。
もし龍樹の偈なら、龍樹は透徹できておらず、反対者の偈なら誤解ゆえ、反駁は容易です。
しかし、編集が極めて拙劣です。誰の偈か明解に編集すべきです。
現に中観派の論師たちでも混乱しています。
チャンドラキールティ(月称)のコピー間違いか?