現代人のための詩集から J・マンテガッツアー
神よ、あなたの家に入るのはだれ?
あなたの御心を心とするのはだれ?
あなたのみ言葉はだれに向けられるのか?
「私は、あなた方をもはやしもべではなく、友とよぶ」
正義を踏みにじって富と光栄を探した人か?否、いな、この甘美なみことばを聞けるのは、
ただこの人々だけ、真理と正義を探し、いたげられた人をおこし、
貧乏人に慈悲を、かわいた人に水を、飢えた人にパンを、裸の人に衣服を与えた人、
牢獄にとらわれた人を訪ね、気のすまぬ人へも、いな敵にさえ微笑む人。
そう、キリストのために、すべての人にとってすべてとなり、心と愛を与える人だけが、それにふさわしい。
そして、ざんげはおろか、舌に罪を犯させない人々にこそ、約束されたみ国と、あなたの甘美な寵愛がある。
なぜなら、彼等はおおせのままに、「舌でそしらない人、隣の人に悪をせず、となりの人をののしらない人」善人だから。
富にも権力にも心を捕われない自由市民こそ、あなたのみ国のパスポートをうける。
けんそんな人は、愛子となるが、悪徳に負け、舌を押さえきれない人は、けっしてみ国の民ではない。
それにしても主よ、だれか心からへりくだり、信頼するとき、あなたのやさしいみ心は感動して、改心した盗賊でさえみ国にうけいれられる。
あの十字架上からも、ゆるしを求める盗賊に、キリストのみことばは響いた。
「まことに私はいう。きょうあなたは、私と共に天国にあるだろう」