〈続き)
そんな大騒ぎが続く中、現場に警察が到着、W林らは富士宮警察署に同行を求められ、
事情聴取されるに至ったが、その際、男子部グループのうち静岡ナンバーの乗用車で来ていた一団は、
卑劣にも、警察官の一瞬の隙(すき)を突き、逃げ去ってしまった。こうした、学会男子部の暴力行為に対し、
衣服を引き裂かれるなど、著(いちじる)しい暴行を受けたI氏は一月十五日、富士宮警察署に被害届を
提出したのであった。しかし、Y氏に対する報復は、これでもまだ収まらなかった。一月二十一日にも、
学会男子部が五、六名で寮に押し掛け、大騒ぎをしたのである。この日は、寮の玄関が施錠されていたため
中に入ることはできず、表で騒いだだけで帰っていったのだが、この時も、彼らは口々に、「Y! 出てこい!」
「お前は監禁されたって言っただろ! 清水の会員さん宅に上がり込んで。
そういうウソをな、暴(あば)きに来たんだよ!」 「今度な、会員宅に行ったらな、ただじゃおかねェからな、
覚えとけよ!」 などと叫んでいたのである。この時の学会男子部の顔ぶれには、普段見慣れた顔はなかったが、
彼らの目的もまた、今後の再折伏活動を牽制(けんせい)することを目的とした威嚇(いかく)行動だったのである。