「日はまた昇る」という言葉は、言い古された言葉かもしれません。しかし、
この言葉は人生の真実であり、日は確かにまた昇るのです。
夕方、水平線に消え去った太陽は、十余時間の闇の期間を経て、確実にまた昇ってきます。
太陽は人びとに、没しても必ずまた昇ることを約束してくれているのです。
地上の全人類のうちで、「日はもう昇らない」と思っている人が一人でもいるでしょうか。
すべての人が、「日はまた昇る」ということを信じて疑わないはずです。なぜでしょうか。
それは、「きょうも、きのうも、おとといも、一年前も、日は昇った。また、十年前も、
あるいは自分たちの先祖の時代にも、日は昇った。したがって、あしたも、あさっても昇るだろう」と
思っているからです。
人生においても同じであり、どのような苦難や困難のときでも、日はまた昇るのです。
苦難や困難にある人に、ぜひ実践していただきたいことがあります。それは、自分の現在のあり方を、
第三者の目で冷静に見てみるということです。そして、「自分と同じような苦難や困難に陥った人が、
かつていなかったかどうか」と考えてみるのです。
大川隆法著『不動心』第1章