みなさんの人生の途上において、挫折、失敗、苦難というものが出てくることがあるでしょう。
しかし、大きな人生修行の目的というものを考えたときに、はたしてみなさんは、
それを避けて通ればすむのでしょうか。これを考えていただきたいのです。
そうした苦難や困難を避けるために、この世に生まれてきたのでしょうか。
この問いに答えなければいけないと思うわけです。
人生の目的を考えてみたとき、実際はそうではないことがわかるでしょう。
何百年か、あるいは何千年かに一度、この地上に肉体を持つ理由は、今世、この地上において、
新たな環境で、さまざまな人びとに囲まれて、新たな魂修行をしようということなのです。
その魂修行のなかには、決して、よいことばかりがあるのではありません。それを当然の前提として、
この地上に生まれ出てきているはずです。
この世に生まれてきたということは、ものごとがスイスイとうまくいくということばかりが
前提になっているわけではなく、いろいろな経験を積み、いろいろな紆余曲折を経ながら、
人格が一段と大きくなり、底光りしてくることを目的としているのです。そうした大きな
人生の目的というものを中心に考えてみると、この世の苦難や困難といわれるものの正体は、
実は違ったものに見えてくるはずです。これが、常勝思考という考え方の立脚点なのです。
大川隆法著『常勝思考』第四部