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795 :
見玉尼:
@遺文が所収されている文献の成立や伝来が確かであるか否か
『法然上人伝記』
↑桃山時代から江戸初期にかけて活躍した醍醐寺座主義演上人が 醍醐寺聖教の書写・整理事業を行った際 原本を弟子に書写させたものが現存
『西方指南抄』
↑親鸞聖人の自筆本(高田専修寺所蔵 国宝)が現存
『黒谷上人語燈録』
↑浄土宗三祖良忠上人の弟子の一人で 三条派の祖である了恵道光上人が編纂した法然上人の遺文
の三つの遺文集は成立時期が早く しかも比較的古い時代にさかのぼりえる
写本・刊本が現存しているので そこに所収されている遺文はかなり信憑性が高いと言えるようです
それに対して成立の新しい法然伝にのみ見られる遺文や 単独で伝えられてきたような遺文は伝承が不確かなので
法然上人のお言葉でない可能性が高くなってきます
A内容的に法然上人の教えと相違していないかどうか
ここ大事ですね
その文献に書かれている内容が法然上人の教えと大きく異なるようであれば それは法然上人の言葉でない可能性が高いということになります
江戸期の刊行物には遺文によって内容にまで及ぶ改変がなされていたり 石井ヘ道編『昭和新修 法然上人全集』では校合の表示によって原型の
記述が崩れ 却って煩雑となっているように 基本的に史料操作の上で問題があるとされています
【参考文献】
中野正明『法然遺文の基礎的研究』
安達俊英『御法語の背景ー法然上人典籍研究』(1)(2)(浄土宗宗報所収論文)
私は真宗教義でさえ まだかじりはじめた浅学の身ですので 当然法然の文献にまで手が及んでいません
現段階で私が調べられる範囲で調べました
まだ考察も完全にし終わったわけではありませんので どなたかお詳しい方 訂正補完など随時お願いします
まだ長くなります 煩わしい方はスルーお願いしますm(_ _)m