☆ 卍 仏教 @ 質問箱 卍 ☆ パート27

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448神も仏も名無しさん
>>437
私は、筑摩書房発行の「大乗仏典」に所載された「中論の頌」のクソ難しい文
章と同書巻末の中村元氏の短い解説のみから、竜樹の中心思想を追っている。

昨夜、Wikiの「竜樹」の項の末尾に掲載された外部リンクから、佐倉哲氏の論
文(「空の思想」)を読んだが、サンスクリット語原文や竜樹の他の著作、内
外の研究者の論文などを広く渉猟された佐倉氏の結論と私の結論とは、実質的
に変わるものではない。
佐倉氏によれば、「実体」の原語は「自性」の意味。このことをを知らないか
ら、「物が実在しない」「幻」などというトンデモ解釈が生じている。「厳然
として実在する万物が相対性により構成されているから、執着すべき自性はな
い」というだけの意味である。
佐倉氏は、西洋論理学の公式など用いて、釈迦の「縁起・空・中道」と関連付
けようとしているが、私から見れば、釈迦の言葉は、竜樹の「ヒントのヒント」
程度にしか過ぎず、その内容は全くの別物。むしろ、相反するものである。ラ
イト兄弟の飛行機と現代のジャンボジェットとの相違以上の相違がある。私が、
竜樹の思想は釈迦佛教のコペルニクス的転回と称する所以である。
外国の学者も竜樹の空については、全く理解できていないようだ。「無」だな
どと、とんでもない誤解をしている。この誤解は、釈迦仏教徒も同様である。
竜樹の「相対性の思想」は、古今東西誰も比肩することのできない、また、今
後の人類の向うべき方向を示した大思想・大哲学であり、「宗教」そのものを
根底から破壊するものである。