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ついでだ。ウダーナ〔8.1〕の全訳な。(片山入門p.282)
第一涅槃関係経
このように私は聞いた――
あるとき、世尊は、サーヴァッティに近いジェータ林のアナータピンディカ僧院に住んでおられた。
ちょうどそのとき、世尊は比丘達を涅槃に関する法によって教示し、訓誡し、激励し、喜ばせられた。
かれら比丘は熟考し、思惟し、すべてに心を集中し、耳を傾け、法を聞いた。
そこで、世尊はこの意味を知り、そのとき、次の感嘆のことばを発せられた。
「比丘たちよ、このような【境地】があります。そこには、地もなく、水もなく、火もなく、風もなく、
空無辺処もなく、識無辺処もなく、無所有処もなく、非想非非想処もなく、
この世もなく、あの世もなく、月・太陽の両者もありません。
比丘たちよ、【私は】そこに来ることも、行くことも、止(とど)まることも、
没することも、生まれかわることも【説きません】。
【拠り所のないもの、生起のないもの、所縁のないもの】が、すなわち【これ】です。
【これ】がすなわち【苦の終わり】です」と。――
※【 】は引用者が挿入