909 :
カラスの唄 ◆S5WLCcUno2 :
アートマンも縁起しているという話が理解できない人がいるので
俺がまた、猿にでもわかるたとえ話をしてあげよう。
夢の喩え話をしてあげただろう。夢をみている主体は、夢の世界、そこの登場人物を
客観的に観察している。時にはそこの夢の住人になり、
その世界を体験したりするが、その世界の主人公となる自分を外から客観的に
眺めている時もある。夢の世界の住人達はそれぞれ個性があり
好き勝手に行動したりするが、彼らの心は別個に見えて、実は夢を見ている者の
意識の中にあり、彼の心でもある。皆、別人、別人格に見えて、実は彼の心であり、彼独りなのだ。
この観察者を、ヨーガスートラでは、見る者と表現され、フリーメーソンではシンボルとして
万物を見渡す目として描かれる。この万物を見渡す目とは、ルシファーの目とも
呼ばれる。ルシファーとは悪魔と同一視する人が多いが、そうではない。彼は明けの明星。
いと高き者。彼は地に落ちた。地に落ちた彼を、サタンと呼ぶ。それは一つのもを二つに分け、
我々の肉に自我。つまり我々のことである。少し話が脱線した。末法仏教徒にはもったいない話だ。
話を元に戻そう。彼はいつまでも夢を見ているわけではない。いずれまた深い熟睡の域に
入る。そのときの彼の意識は、無に等しい。だがそれは完全な無ではない。
なぜなら、彼は再び夢を見るからだ。