489 :
宝珠愚者 ◆9XuF3XEACk :
協会は夫人が晩年に拠点を置いたロンドンの「ブラヴァツキー神智学協会」。インドに残ったオル
コット大佐と二代目会長(夫人の遺言による)アニー・ベサイト女史による「アディヤール神智学協会
(アディヤール派/ネオ神智学)」はその後、夫人の意思とは異なる方向へと進み、組織の権威と絶
対服従を強いる腐敗が蔓延っていきました。その思想はやや異なる独自のものを発展させています。
アメリカには「神智学協会国際本部(ジャッジ派)」というインド行きを辞めてアメリカ布教に生涯を掛
けたナンバー3の男、W.Q.ジャッジによるまた別団体があります。こちらもインド・アディアールにもう
反発したグループで、内容は夫人に近いそうです。が、最終的には自分がクート・フーミ覚者であると
か妄想を主張するようになったという。ニコライ・レーリヒもアディアールに反旗を翻し、ニューヨークに
「アグニ・ヨガ協会」を設立、モーリヤ覚者からの教えを中心にやっています。そして、重要なのが「ア
ーケン・スクール/秘教学院(アリス・ベイリー派)」です。ここはアディアールの遣り方の間違いを指摘
していたところが、なんと除名処分を受けたのです。離脱後に設立して、ジュワル・クール覚者からの
著作を刊行し続けました。シュタイナー派もアディアールからの離脱者でした。ただし、思想と表現は
神秘キリスト教的な色彩が濃厚。
490 :
宝珠愚者 ◆9XuF3XEACk :2009/09/06(日) 09:02:44 ID:35SDexFk
クリシュナムルティーはベサントとリード・ピーターによってマイトレーヤの顕現体としてインドから
見出された少年でしたが、マイトレーヤからのオバーシャドゥーが解かれてからは、人間宣言を行
い協会から離れていった。以降〜については、特に神智学と呼ばれるような教えはなくなり、ラマナ
・マハリシのジュニャーナ・ヨーガ的な究極的な不二一元論的な真理の視点から説くものになりまし
た。世界的にも評価が大きい。
もう一つ、神智学的な亜流としてはM・ドーリル博士創立のアメリカ組織、「ブラザーフッド・オブ・ザ
・ホワイト・テンプル」(B・W・T・)というのがあり、日本支部的なものとしては「白朋」(はくおう)があり
ます。ドーリル博士著の翻訳者(林鐵造氏)が代表しています。
東條真人氏によるミトラ教天使七星教会「ミトレーアム・ジャパン」というのもあります。こちらは学術
的な視点から古代ミトラ教とその思想を組んだ諸派の発展(近代神智学もこの流れに過ぎないという
見方)という捉え方をしており、やや古代ミトラ教という宗教への現代にマッチする内容での原典回帰
運動?かと思います。
『神智学大要』は、アディヤール神智学(ネオ神智学)の思想体系の解説書です。本流からは異端
書かもしれません。また一部に疑問符が付く部分もあります。しかしながら、この書は神、霊、魂、カ
ルマ、転生、心霊、超能力、そして霊的進化(イニシエーション)といったあらゆるオカルト知識につい
ての集大成といえるものであり、現代においてさえ、これを超える解説書は未だ出現していないと思
います。得るべきものは大きいです(この書も必携だと思います)。
*先達の皆様へ
---もし基本的な間違いや抜け、単純ミスなどに気付かれましたら、訂正や補足の追加をお願いします。
491 :
宝珠愚者 ◆9XuF3XEACk :2009/09/06(日) 09:08:48 ID:35SDexFk
492 :
宝珠愚者 ◆9XuF3XEACk :2009/09/06(日) 09:12:29 ID:35SDexFk
訂正
>>490 ×「白朋」(はくおう)
○「白朋」(はくほう)