543 :
535 & 537:
先日、NHKの宗教番組での、僧籍にある広島大学の町田という教授の話。
氏は若いときから、自力本願を旨とする禅宗に憧れ、長年座禅に明け暮れていた。
ある時、一瞬無我のような境地に陥り、刹那これは浄土教で言う他力本願の世界だと
直感できたと言います。正反対をやっていたはずなのに・・
かつて他力本願ではダメだと思っていたけど、大本は一つなんだと、その時初めて
「見えた」と言っていました。これは体験したものでないと解らないとも。
私にはまだ理解しづらい世界ですが、示唆に富んでいると思います。
天理教で言う「二つ一つが天の理」の世界なんでしょう。
まあそう言った意味において、<無理がある>とか、教義に矛盾があるなどと
軽々に言えないのではないかと反省もしています。
因みに>537の後半で、「相互補完性」「蓋然的普遍性」という難解な言葉を用いましたが
要するに異なる教義にあっても、片や突出し過ぎ、言い過ぎの部分、逆に言い足りてない部分が
あったりするのではないか、足して2で割ればちょうどいいバランスになるのではないかとか、
些細なことは置いといて、最大公約数的な真理というものが求めうるのではないか、
それによって相互理解が深まるのではないかと言ったニュアンスを表現したものです。