○●Я親鸞仏教質問箱R(その4)●○

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291渡海 難  ◆Fe19/y1.mI
「我汝の苗裔にこの地を与へん」。「汝が観る所の地は我之を永く爾と爾の裔に与べし」。

 旧約聖書のこうした記載というのは、決して旧約聖書だけではない。堂々と日本神話にもある。
その意味では、一概に記載者だけを責めることはできない。しかし、後世、特に現代に与えた甚
大な影響、今日の軍事的国際的問題を考えた場合、原点に秘められている神の啓示という虚
構の本質を明確にすることは、現代における宗教学の重要な宿題だろうと考える。これは、阿弥
陀仏には決して存在しない神だけの問題である。

 「我汝の苗裔にこの地を与へん」。こうした記載は、ユダヤ・キリスト教だけの特別な記載でな
い。ユダヤ・キリスト教の欺瞞的な神秘性・呪術性を解く意味で、日本神話を紹介しよう。

 伊弉諾尊(いざなきのみこと)・伊弉冊尊(いざなみのみこと)共に、議(はか)りて曰(のたま)は
く。吾已(すで)に大八洲国(おおやしまのくに)、及び山川草木(やまかわくさき)を生めり。何(い
かに)ぞ天下(あめのした)の主(ぬし)生まざらむ。とのたまふ。

 伊弉諾尊・伊弉冊尊は協議して、既に日本列島と山川草木を生んだ。二人は、日本列島に君主
を置こうと相談した。

 是に、共に日の神を生みまつります。大日〓貴(おおひるめのむち)と号す。〈大日〓貴(おおひ
るめのむち) 〜 一書に云く。天照大神(あまてらすおおみかみ)といふ。自づから当(まさ)に早
(すみやか)に天(あめ)に送(おくりまつり)て、授(さづ)くるに天上(あめ)の事(こと)を以てすべし
とのたまふ。是の時ときに天地(あめつち)相(あひ)去(ること)未(いま)だ遠からず。故、天のみ
柱をもって、天上に挙(おくりあ)ぐ。

 二人は、長女の天照大神を生み、高天原の君主に定めた。
 
 次に月の神を生みまつります。一書に云はく。月弓尊(つくゆみのみこと)。月夜見尊(つきよみ
のみこと)。月読尊(つきよみのみこと)といふ。故、亦(また)天に送(おくりまつる)。次に蛭(ひる)
児を生む。已に三歳になるまで猶(なお)脚(あし)立たず。故に天磐〓樟船(あまのいはくすふね)
に載せて風の順(まにま)に放ち棄つ。

292渡海 難  ◆Fe19/y1.mI :2008/12/29(月) 16:33:24 ID:mVMgs1UA
 次女の月弓尊を生み、第三子も生んだ。第三子は障害児であり、三歳の時、川に流して殺した。

 次に素戔鳴尊(すさのをのみこと)を生みまつります。 〜 多(さは)に以て夭折(ああからさま
にし)なしむ。 〜 故、其(そ)の父母(かぞいろは)の二(ふたはしらの)神、素戔鳴尊(すさのをの
みこと)に勅したなはく、汝(いまし)、甚(はなは)だ無道(あづきなし)。以て宇宙(あめのした)に君
臨(きみ)たるべからず。固(まことに)当(まさ)に遠く根国(ねのくに)に適(い)ね。遂(ついに)逐(や
ら)ひき。

 次に、長男の素戔鳴尊を生んだ。非常に粗暴であり、両親は素戔鳴尊を勘当した。

 天照大神の子孫、すなわち現代の天皇家が天皇家(王家)として我が国に君臨しておらられる神
話的根拠である。
 なぜ日本人は日本に住んでいるのか。天皇家はなぜ天皇家なのか。国を生んだのは伊弉諾尊・
伊弉冊尊である。国を生んだ伊弉諾尊・伊弉冊尊が天照大神を王として定めたのである。日本神話
はそういう。

 伊弉諾尊・伊弉冊尊はどのようにして国を生んだのか。日本神話は言う。天浮橋(あめのうきはし)
から海に矛をさしたという。
 男性上位の姿勢で、海(女根)に矛(男根)を指したと言うことだろう。矛(男根)はそのとき、女根(海)
に潮(敵の血)をたらし、敵を倒して〓馭慮嶋(おのごろしま)を征服する。再びそこで交合(出撃)し、
周囲を征服していく。
 我が国は、伊弉諾尊・伊弉冊尊の夫婦の交合によって生んだ。敵を征服して国を生んだ。伊弉諾
尊・伊弉冊尊は、先住民と剣を交わし、敵の血を大地に吸わせ、敵を倒して国土を広げた。大和朝廷
は征服王朝である。これが国生みの実体である。
 征服範囲は日本全土に及ぶと言うが、当時、実際の征服範囲は決して広くはなかったようだ。神話
の初期の登場区域はほとんど高天原だから、実際には阿蘇山のごく一部ぐらいだったのではないか。

293渡海 難  ◆Fe19/y1.mI :2008/12/29(月) 16:33:57 ID:mVMgs1UA
 伊弉諾尊・伊弉冊尊は四人の子を生む。その中で、天照大神という長女を王として指名した。 

 「天下(あめのした)の主(ぬし)生まざらむ」とは誰が言った言葉か。恐らく、日本書紀を編纂させた
天武天皇、又は日本書紀の編集者だろう。
 伊弉諾尊・伊弉冊尊の交合による国生みは、天武天皇又はその周辺、あるいは彼等に神話を伝承
したその五十年又は百年程度昔の人々の操り人形のおとぎ話だろと考える。神とは、このようにして、
一皮むけば、征服王朝の操り人形のおとぎ話、腹話術で造られている。

 聖書が言う「我汝の苗裔にこの地を与へん」という神の言葉も、本質はこれといささかも変わらない。
ユダヤ・キリスト教徒は神の啓示と言うが、実際の陳述者はモーゼだろう。モーゼを考えてみたい。
294渡海 難  ◆Fe19/y1.mI :2008/12/29(月) 16:54:36 ID:mVMgs1UA
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