前世紀末、タイでマスコミが連日報道し軍隊出動もして大騒ぎになった
新興カルト寺院のタンマガーイ寺院が日本にも進出してきて宗教法人となり、
東京、大阪、長野、栃木、神奈川等に支部をもっています。
寺に寄進された土地を自分名義に登記していたとして逮捕された
(前)住職タマチャヨ(本名チャヤブーン・スティポーン)は騒動の後、
副住職に引き下がったものの、信者たちに個人崇拝されつづけています。
この寺院についての情報を集め、
皆様の考察の資料としていただこうと思います。
タンマガーイ寺院のタイでの騒動は、数年前に読売新聞にも載りました。
以下がその記事です。
読売新聞1999.05.30
[地球万華鏡]揺れるタイ仏教界
金権・新興寺院に非難集中
◆高僧らの遅い対応にも批判
タイの仏教界が揺れている。きっかけは、新興寺院の金権体質を取り上げた地元
紙報道。これが国内世論に火を付け、住職の僧籍はく奪問題に発展しているだけで
なく、タイ仏教界の頂点を形成する大長老会にまで、批判の矛先が向けられている。
(バンコク 滝北 岳)
バンコクに隣接するパトンタニ県。穏やかな田園風景の中に、約四百万平方メー
トルの広大な敷地を誇るタマカイ寺院が浮かび上がる。
この寺院に毎日曜日、純白の服をまとった数千人の信者が集まり、巨大な講堂を
埋め尽くす。正面の壇上には、寺の“教祖”とも言える故モンコン・テプムニ師の
像がそびえ、それを取り囲むようにサフラン色の僧衣に身を包んだ数百人の僧りょ
が座る。物音ひとつしない静粛な空間で、約二時間の瞑想(めいそう)修行が整然と
行われる。年に三度行われる大儀式には、二十万人が集まったこともあるという。
タマカイ寺院の設立は一九七〇年。水晶を見ながら精神集中をし、瞑想に入ると
いうテプムニ師が生み出した独自の瞑想法を特徴とする。当初は小さな集団だった
が、大学などでの積極的な布教活動が実り、現在では僧りょ九百十五人、教団職員
約四百人、在家信者が数十万人とタイで最大の仏教寺院にまでのし上がった。高学
歴で専門的な職業に就いている中間層以上の信者が圧倒的、という点でも異彩を放
っている。
そのタマカイ寺院に対して、地元紙が突如、攻撃を始めたのが昨年暮れ。寺院が、
宣伝、広告に巨額資金をつぎ込むことに疑問を抱いての金権体質追及だった。
何かにつけて高額の寄付を募ったり、新たな入会者に奉納費用として一万―三万
バーツ(一バーツは約三・一円)も集めるなど行き過ぎた寄付集めをしているという
のだ。中には家族の反対を押し切って土地を寄進し、家族が訴え出るなどのトラブ
ルも起きているという。
また、同寺院は、昨年九月の宗教儀式の最中に突然、太陽が故テプムニ師の姿に
変化し、約三十分間にわたって信者の前にその姿を現していたと発表しており、こ
の点についてもマスコミは、寺が信者獲得のために「奇跡」をねつ造したとかみつ
いている。仏教界内部からも、独自の瞑想法が「仏陀(ぶつだ)の教えから逸脱して
いる」と、非難の声が起きている。
批判の大合唱がまき起こる中で、寺院の最高指導者、タマチャヨ住職が全国各地
に個人名義で土地約三百万平方メートルを所有することも明らかにされた。清廉を
旨とするタイ仏教界だけに大問題に。タイ仏教の最高権威である法王は今月初め、
「僧は私有財産を持つべきではない」との見解を示し、住職の僧籍はく奪論議に火
が付いた。
宗教学の権威で、批判の先鋒(せんぽう)に立つ、サティエンポン氏は「タマカイ
寺院は仏陀の教えをねじ曲げ、商売に利用している。タマチャヨ住職は大泥棒だ」
と糾弾する。
これに対して寺院側は「寄付を強要しているという事実はない」(ターナブッド
海外・布教部長)と反論する。住職名義の土地については、「憲法で私有財産は認め
られているはずだ」(同)と、批判を退ける。
タマチャヨ住職自身も「僧籍をはく奪されるくらいなら、僧衣をまとったままで
の死を選ぶ」として身の潔白を訴えている。
タイ仏教界はすべての寺院が、「大長老会」を頂点とした「サンガ」と呼ばれる
ピラミッド型の組織下にあり、問題が起こった場合、大長老会が速やかに裁定を下
すことになっている。だが、この問題に関しての動きは鈍い。ようやく、タマカイ
寺院を監視する委員会の設置を決めただけで、「対応が手ぬるい」との声は日増し
に高まっている。そして、高僧で構成される大長老会そのものへの批判も飛び出し
始めた。
人口の九割が仏教徒で、生活の中にその教えが深く根付いているタイ。それだけ
に問題は深刻で、展開によっては、タイ社会の基盤が揺るがされることにもなりか
ねない。
【「宗教法人 タイ国タンマガーイ寺院」検索語一覧 1】
団体名称
泰国タンマガーイ寺院日本別院
タイ国タンマガーイ寺院
国際法身瞑想センター (同寺院の旧称)
大阪法身瞑想センター
Dhammakaya International Meditation Center DIMC (海外での呼称)
DIMC Tokyo
個人名
モンコン・テプムニ
タマチャヨ Dhammachayo (副住職・実質的な教団最高指導者)
タッタチウォー Dattajivo (住職)
ターナブットー (タイ国タンマガーイ寺院日本国内拠点 住職 )
ターナブッド (同上。発音による表記のぶれ)
サティエンポン (宗教学の権威で、教団批判の先鋒に立つ)
【「宗教法人 タイ国タンマガーイ寺院」検索語一覧 2】
ダンマカヤ Dhammakaya 検索語一覧
[ 法 dhamma (清音・濁音×撥音便・非撥音便)]
[ 身 kaya (カーヤ・カーイ×清音・濁音×長音・短音)]
4×8=32(通り)
*Thammagay という表記もある。(発音に忠実である)
清・清
タンマカヤ タンマカーヤ タマカヤ タマカーヤ
タンマカイ タンマカーイ タマカイ タマカーイ
清・濁
タンマガヤ タンマガーヤ タマガヤ タマガーヤ
タンマガイ タンマガーイ タマガイ タマガーイ
濁・清
ダンマカヤ ダンマカーヤ ダマカヤ ダマカーヤ
ダンマカイ ダンマカーイ ダマカイ ダマカーイ
濁・濁
ダンマガヤ ダンマガーヤ ダマガヤ ダマガーヤ
ダンマガイ ダンマガーイ ダマガイ ダマガーイ
↓8年前の、タマチャヨ逮捕のことがかいてありました。(>部分が引用です)
http://lox1.loxinfo.co.th/~spop/pastnews.html [ソースチェック]
>(99年5月21日発)
>仏教界の動揺
>国民の9割以上が仏教徒であるタイで、多くの信者を集める寺が世論の批判を
>浴びている。バンコクに隣接するパトゥムタニ県にあるタマカイ寺は、その独特の
>教義と強引なお布施獲得方法でここ数年信者の数を大きくのばしてきた。しかし、
>親からもらった学費を全て寺に喜捨したり、家族に対し恐喝もどきで寺への寄進を
>強制するなどの信者がでるに至って、ついに社会問題化。政府も、宗教庁を通して
>真相の究明に当たったところ、信者が寺に寄進したはずの千七百ライ(2.7平方キロメートル)
>という膨大な面積の土地がすべて住職の私有地として登記されていることが判明した。
>日頃押っ取り刀の仏教界の最高意志決定機関「サンガ」も、世論、マスコミの批判に押され、
>連日のように会議を開いているが、この土地問題に対しては何ら積極的な命令を
>出すに至っていない。これに業を煮やした僧王は、住職の行ったことは詐欺行為に等しく、
>土地の所有権を寺に書き換えるように要請し、住職の僧籍の無効を宣言した。又、
>チュアン首相も自ら宗教庁に対し、所有権の書き換えを急ぎ進めるよう指示を出した。
>タマカイ寺は、政府、「サンガ」、宗教庁内に多く利害関係者を持っており、このことが
>タマカイ寺問題の解決を遅らせているとの批判がでている。
>(99年6月15日発)
>世俗権力の力届かず
>連日のようにテレビニュースのヘッドラインを飾るタマカイ寺問題に対し、チュアン政府は
>強攻策の発動を躊躇している。
>千七百ライの土地が寺へ名義変更されない場合は、訴訟に持ち込むと拳を振り上げた宗教局。
>しかし、当の住職は約束の期限が来てもほとんどの土地を自分名義としたまま、のらりくらりと
>政府、世論の矛先をかわし続けている。
>タイは、新聞一面を飾る大事件でも、しばらくたつと誰もが忘れてくれるというありがたい
>お国柄だけに、タマカイ寺住職もこのタイの国民性に住職生命を賭けているが、
>事が宗教問題だけに思い通りの展開となるか否か、予断を許さないところである。
>(99年10月25日発)
>な〜んにも怖くありません
> 信じる者は救われる。つまり、信じない者は救われないわけである。原始仏教に
>地獄があったか否かは勉強不足で知らないが、近代仏教には地獄がある。地獄が怖く
>只々ひたすらに寄進する。現世なんて所詮短い。しかし、あの世は永遠である。
>そこで幸せになれるなら、今ある財産などいくら投資しても惜しくない。全く合理的である。
>近代主義である。その合理性、近代性が現世の不合理に不満を持つ多くの人の心をつかんだ。
> タイの最高権力である仏教へ手をかけることへ神経質であった国家権力も、世論に押され、
>渋々動き出したようだ。警察は8月23日、タマカイ寺元住職を逮捕した。容疑は、寺の所有する
>金銭を個人的に流用、寺に寄進された土地を個人として登記、などの公金横領。しかし、
>これは出来レース。逮捕状発行の時点で、200万バーツにて保釈することが合意されており、
>お縄にすることもなくすぐに釈放。さらに逮捕もお互い同意の上で、都内の寺院で形式的に
>行われたのみであった。
>今後、タマカイ寺問題がどのような形で進展、収束していくかは当事者たちにとっても
>わからないであろうが、ことがタイの国是である仏教の、それもおそらくタイ国内で最大の
>信者を集める寺の問題であるだけに、お互い知恵をふり絞りながらも、恐る恐る及び腰での
>動きになることは必至であろう。
> ちなみに、本事件の主人公であるタマカイ寺の現住職、タムマチャヨ師に対しては
>今だ法的対応はなされていない。
↓ここに不法滞在者とタンマガーイ寺院の関係らしきものが書いてありました。
http://member.nifty.ne.jp/jean/Papers/Old/2110_12/211111-20.html [ソースチェック]
> 2001年11月18日
> 「不法難民申請の疑い」
> 2年前マスコミを騒がした宗教団体ダムマカヤ寺の名前がニュージーランドで発覚したタイ人の不
> 法難民申請疑惑に絡んで再度浮上してきた。
> パトゥムターニー県内に本拠地を置くダムマカヤ寺は独自の布施集金システムや急進的な布教手
> 法から、マスコミから一種のカルト的な教団としてセンセーショナルに扱われ、現在僧籍にある者に
> 対して禁じられている違法蓄財、違法な土地収容等に絡んで告発され、法廷で係争中であるが、今
> 回はニュージーランドで少なくとも280人以上の、殆どが5年以上同国内に違法滞在しているとされる
> タイ人が本国で宗教上迫害を受ける可能性があるとして難民申請してきたことに絡み、その背景に
> ダムマカヤ寺に籍を置く僧侶及び同寺の外郭企業、更に同寺と関係があると噂される現地在住の
> タイ人実業家の名前が浮かび上がり、タイに本拠地を置くダムマカヤ寺との関係が取り沙汰されて
> いる。
> ニュージーランド当局では、現在提出されている難民申請に関しては全て、先にダムマカヤ寺の僧
> 侶の難民申請を拒絶した前例に従い拒絶する方向で検討中であると伝えられるが、更に今回の難
> 民申請に絡んで一人あたり約3千ニュージーランドドル(約55,000バーツ)が法律コンサルタントに支払
> われているとの情報もつかんでおり、詐欺の容疑でも捜査を展開していると伝えられる。尚、難民
> 申請をしたタイ人に関しては、その殆どが5年以上国内に不法滞在していることから、強制送還され
> る可能性が高いという。
> 尚、現在ダムマカヤ寺の宗教団体としての活動はタイ国内では禁じられているが、実際には信者が
> 自発的に寺に集まるという形で公然と存在している。
↓ここに長野での問題が書いてありました
http://cultwatching.cocolog-nifty.com/cult/cat3407306/index.html [ソースチェック]
>タイ寺院の活動波紋 住民が陳情書@朝日新聞(長野)
> タイ寺院の活動波紋 住民が陳情書(5/15 朝日新聞)
> 記事によると、東御市新張にある在日タイ人の仏教寺院に対して、
>地元住民が退去を求める運動を起しているとか。住民による対策委員会の会長は、
>『騒音など実質的な迷惑行為はないとしながらも、「週末ごとに多数の信者が
>集まることへの違和感や、将来的に住環境が破壊されるきっかけになるのでは
>という不安がある」と説明』している。
> 住民は市議会に陳情し、市の介入を求めているものの、市側は「静観の構え」。
>「住民感情だけを理由に、宗教活動を規制するような決議はできない」とする市議
>のコメントも掲載されている。
> たぶん、実情を外から判断するのはとても難しい問題だと思う。
> なんせ、住民の感情がどこまで「感情的なものでしかない」のかは現地に行かな
>きゃわからないし、こういうトラブル関して行政や政治家が「事なかれ主義」でしか
>ない場合もないとは言い切れない。対策委員会会長のコメントからは、住民にとって
>具体的な不利益あるわけではなさそうに思えるのは確かだけど。
> 仮に「感情的でしかない」として、そもそも、海外の仏教だと見た目オウムっぽい
>とかってことなのか、単に外国人が出入りするのがイヤなのか。
>感情なら感情でもいいので、その内容を知りたいところ(さすがに、メディア向けの
>コメントでそんなことは言えないだろうが)。
大阪支部は周辺住民とトラブルになり、引っ越したことがあります。
坊主を長野に車で送迎中に高速道路の事故に巻き込まれて
亡くなった寺員のことを、タマチャヨが
「前世で殺戮をした軍人だったからそのカルマだ」などと
適当に思いつきで説法し、それを一片の疑問も持たずに納得して
済ませてしまう坊主・寺員・信者たち。