273 :
渡海 難 ◆Fe19/y1.mI :
釈迦の問題意識をもう少し考えてみる。釈迦は、人として解決すべき問題を苦という言葉で表
し、それが解決した状態を楽という言葉で表現している。釈迦が言う苦とはなにか。楽とは何か。
貧/富
解決すべき問題を苦、解決した状態を楽といえば、人は通常何を思うだろうか。解決すべき問
題は貧であり、解決した状態は富である。もし、そう言えば釈迦は何と言うだろうか。釈迦は決
して否定しないだろうと僕は思う。貧を苦と言い、富を楽と言っても決して間違いではない。こ
れらは、人々にとってこれは常に実に大きな深刻な問題だ。しかし貧の状態を富の状態に変える
方法を知ろうすれば、仏教は余り大きな力にはならないだろう。釈迦はこれを自分のライフワー
クとして選んだわけではない。むしろ、現代の経済学の方が比較にならない程大きな解決策を持っている。
病気/健康
解決すべき問題は病気であり、解決した状態は健康である。もし、そう言えば釈迦は何と言う
だろうか。釈迦は決して否定しないだろうと僕は思う。病気を苦と言い、健康を楽と言っても決
して間違いではない。これらは、人々にとってこれは常に実に大きな深刻な問題だ。しかし病気
の状態を健康の状態に変える方法を知ろうすれば、仏教は余り大きな力にはならないだろう。釈
迦はこれを自分のライフワークとして選んだわけではない。むしろ、現代の医学の方が比較にな
らない程大きな解決策を持っている。
274 :
渡海 難 ◆Fe19/y1.mI :2007/10/27(土) 10:23:00 ID:gqTRZ9Gr
圧政/自由
解決すべき問題は圧政であり、解決した状態は自由である。もし、そう言えば釈迦は何と言う
だろうか。釈迦は決して否定しないだろうと僕は思う。圧政を苦と言い、自由を楽と言っても決
して間違いではない。これらは、人々にとってこれは常に実に大きな深刻な問題だ。しかし圧政
の状態を自由の状態に変える方法を知ろうすれば、仏教は余り大きな力にはならないだろう。釈
迦はこれを自分のライフワークとして選んだわけではない。むしろ、現代の自由民主主義政治学
の方が比較にならない程大きな解決策を持っている。
戦争・飢餓・天災・政情不安/平和
人が解決すべき問題は戦争・飢餓・天災・政情不安であり、解決した状態は平和である。もし、
そう言えば釈迦は何と言うだろうか。釈迦は決して否定しないだろうと僕は思う。飢餓・天災・
政情不安を苦と言い、平和を楽と言っても決して間違いではない。これらは、人々にとってこれ
は常に実に大きな深刻な問題だ。しかし戦争・飢餓・天災・政情不安の状態を平和の状態に変え
る方法を知ろうすれば、仏教は余り大きな力にはならないだろう。釈迦はこれを自分のライフワ
ークとして選んだわけではない。むしろ、現代の科学・政治学の方が比較にならない程大きな解
決策を持っている。
輪廻/涅槃
解決すべき問題として釈迦は何をテーマとしたのか。釈迦はそれを輪廻と称し、解決した状態
を涅槃とよんだ。輪廻を苦と考え、涅槃を楽と考え、輪廻の解決を図ろう。釈迦はそう提案して
いる。輪廻の原因は無明である。釈迦はそのような仮説を建てた。無明を破れば涅槃に至る。仏
教は、釈迦のこの提案に賛同し、それを実践してみようという人々の運動体を原点とする。親鸞
が提唱した浄土真宗も、この枠組みを一歩、半歩として逸脱するものではない。僕はそのように
考える。輪廻・無明・涅槃とはなにか、これを説明する。
275 :
渡海 難 ◆Fe19/y1.mI :2007/10/27(土) 10:26:05 ID:gqTRZ9Gr
> 273-274
× これらは、人々にとってこれは
○ これらは、人々にとって