356 :
傍観者:
<354のつづき
『悟りの挑戦(上巻)』(幸福の科学出版刊)でも述べましたが、東大の仏教学の教授に、中村
元氏の先生にあたる○井○○という博士がいました。この人なども、日本の仏教ではかなり草
分け的な大家なのですが、彼は、「次第説法」などは、「こんなのはたわごとである」というな片
づけ方なのです。「『いいことをしたら、あの世の天国に還れる』などというのはたわごとであって
、昔の人のばか話だ」というようなことを書いているのです。
その結果、死後、本人は地獄へ行って苦しんでいるのですから、もはやどうしようもありません。
いくら歴史的考証をしたり、文献を集めて研究したりしたとしても、根本的なことがわからなけれ
ば、そのようなことになります。哀れなことです。ですから、単なる昔話やたとえ話ではないので
す。ほんとうに事実なのです。これを「智慧」といって、「この世的にどれほど博学であるか」「学歴
が高いか」などというようなこととは関係がない、ということを説いているわけです。
この世的に博学だから、あの世へ行けば、あの世の知識が豊富かというと、そうでもないので
す。あの世での現象だけは感じられても、なぜそうなるかはさっぱりわからない方が大勢いるの
です。この世の人が正しい生き方を教えてあげないと、やはりわからないのです。