26 中主日従
本日の産経新聞(朝刊)3面に、「李香蘭(リー・シャンラン)」に関するコラムが掲載されていますので、
少々引用します。
> その挑発に乗って四季劇場に出かけてみた。舞台は冒頭から李香
> 蘭が敗戦後の昭和二十一年、上海で間諜容疑の漢奸裁判にかけられ
> るところから始まる。「漢奸」とは、敵に協力した中国人反逆者の
> ことである。映画「支那の夜」の中国娘を演じたことが屈辱的だと
> 罪に問われた。
(2005年9月2日産経新聞(朝刊)3面より引用)
> 映画「支那の夜」の中国娘を演じたことが屈辱的
映画『支那の夜』では、
長谷川一夫演じる日本青年が、李香蘭が演じる日本人を憎む中国娘を平手打ちにするのだが、
殴られた中国娘は日本青年を好きになってしまうという、中国人を侮辱した映画であった。
これらの映画は中国人を深く傷つけたのだった。(
>>689 で既出)
なぜなら、長谷川一夫が日本人を、李香蘭が中国民衆を暗示しているからだ。
この映画は、満州国の建国の理念である「五族協和」のプロパガンダであった。
「五族協和」は、満・漢・鮮・蒙・日本が協力して生きていくことだから、それ自体は正しいのだが、
『支那の夜』などのプロパガンダ映画で描かれたのは、「“日”主“中”従」の歪んだ「五族協和」だった。
李香蘭(本名:山口淑子)は日本人だったが、素性を隠して、中国人女優として振舞っていた。
戦後、李香蘭は自分が日本の国策に利用されたことを恥じたのだった。
李香蘭について長々と書くのは、
李香蘭(リー・シャンラン)をひっくり返したのが、李小狼(リー・シャオラン)だからです。
「日本青年(長谷川一夫)に惚れる中国娘(李香蘭)」 この文の陰陽(性別)を逆転させると、
「日本娘(木之本桜)に惚れる中国青年(李小狼)」 に、なります。
「“日”主“中”従」も逆転して、「“中”主“日”従」になるのでしょうか?
『カードキャプターさくら』においては、木之本桜が主役なので、「“日”主“中”従」的です。
『ツバサ・クロニクル』においては、小狼が主役なので、「“中”主“日”従」的です。
『ツバサ・クロニクル』が「反日アニメ」であるという解釈も可能かもしれませんね。