33 :
ゴンザレス高山:
<31のつづき
“だれが取材したかも特定されていない”と最高裁で指摘されるなど文字通り前代未聞のことで、
メディアとしては恥ずかしい限りのことである。これでは「週刊現代」の記事は、「だれが取材したか
も分からない“幽霊記事”」となり、マスコミとしてはその拠って立つ社会的信用を根底から失った
に等しい。その意味で、最高裁の判断は評価できよう。
−マスコミ裁判における歴史的判決−
このような名誉毀損訴訟ではマスコミ勝訴の原判決の「破棄差戻し」は、通常あり得ないことだ。
それが今回の逆転判決に到った背景としては、憲法が予定していない4番目の権力として台頭した
マスコミが、その権力を乱用して行なっている人権蹂躪の数々を、最高裁が充分に念頭に置いてい
ることがうかがえる。
本誌は7月号で、悪徳マスコミの「言論の暴力」に対する裁判所や警察の奮起を期待した。そうした
中での今回の最高裁の判断は、「表現の自由」を盾に言論の暴力を振るい、人々の心を蝕んでやまな
い悪徳マスコミに対して、司法の頂点が強い態度で臨む姿勢を打ち出したものと言える。
その意味では今回の最高裁判決は、幸福の科学の勝利だけでなく、現代におけるマスコミのあり方
に警鐘を鳴らす歴史的判決と言えよう。