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SGY:
『熱病』
私の恋は熱病のようだ しかもその病気が
さらに長びくことさえ憧れている病気だ
その病気を養うものを食い
なにか気まぐれで病的な食欲を満たしている
私の理性は この病をなおす医師だが
処分が守られぬことに怒り 私を見捨てた
私は半狂乱になり 薬を拒む欲望は
死であると この身に思い知らされた
私は理性にも見放され なおる見込みもない
ますます不安にさいなまれ 狂気の沙汰だ
考えることも言うことも 狂人と同じ
しどろもどろで まったくのあてずっぽう
地獄のように黒く 夜のように暗いお前を
私は美しいと誓い 輝くばかりと思ったのだから