普段は仏教スレにはお邪魔しないのですが、ちょっと魔がさしました^^;
呼吸を大事にする伝承が正教会にありますもので…。
<正教会の聖伝(6世紀頃の伝承)>
ある砂漠の聖師父が溜め息をついた。そして彼はそばに弟子がいるのに気付いた。
彼は弟子の前に這いつくばって言った。
「お赦し下さい。私は基礎も何もできていないのです。」
<正教会のヘシュカスム(静寂主義)>
決められた形(胡坐に近い形)に坐り、「主イイスス=ハリストス(イエス=キリストの
ギリシャ語読み)、神の子よ、我・罪人を憐れめよ」と心の中でゆっくりと祈りつつ、息を
吐く。息を吸う時も同じようにする。この時、空気が臍のあたりに集まるようにイメージを
する。
これを繰り返す。
これによってタボル山で主イイススが白く輝かれた時と同様の光と合一・そして聖神゜
(聖霊)と合一することを修道士達は目指す。これが「ヘシュカスム」の簡単な説明です。
ちなみに、このヘシュカスムを、西欧教会からギリシャ正教会に憧れてやってきた
バルラアムは批判しました(14世紀)。この時、バルラアムに反論したのは正教会の
聖人である聖グレゴリオス=パラマス。バルラアムは憧れた対象である筈の正教会から
異端宣告を受け、その後、ローマ=カトリックで司教に叙階されます。
東方と西方の、神学上の重要な分かれ目の一つとなっています。